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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 伊剣タイガ編
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第1章 白い球を当てて(伊剣タイガ編)前編

春。私はめざまし時計で目を覚ました。



??

「うっ…うーん…」


私の名前は真瀬志奈(まなせ しな)。この春に6つの高等学校が合併した、六郭星学園に通う高校3年生だ。


真瀬志奈

「私、今日から六郭星学園の生徒か…。」


今日から新たな友達と授業を受ける。そう思っただけでドキドキした。


真瀬志奈

「大丈夫…大丈夫…。」


私はそう言い聞かせながら支度をし、六郭星学園に向かった。




六郭星学園 校門


真瀬志奈

「ここが六郭星学園…」


??

「何か…すごいところだね。」


真瀬志奈

「えぇ。」


この子は真瀬莉緒(まなせ りお)。私の双子の弟。

莉緒もこの学園に通う高校3年生だ。


真瀬莉緒

「でも、合併して方針が変わって全寮制になるなんて思わなかったよ。」


真瀬志奈

「でも寝坊しなくなるんじゃない?」


私は笑顔でそう言った。弟は私にとって可愛い存在なのでついからかってしまう。


真瀬莉緒

「それ言わないでよ…。」


莉緒は照れながらそう言いました。

そういうところも可愛い。


真瀬莉緒

「…で、姉さんはどこのクラスだったの?」


真瀬志奈

「私は…Sクラスね。」


真瀬莉緒

「へぇ…俺はFクラスだったよ。バラバラになっちゃったね。」


真瀬志奈

「そうね。学校内でも会えるし、問題ないわよ。」


真瀬莉緒

「それもそうだね。じゃあ、そろそろ自分たちの教室行こう。」


真瀬志奈

「えぇ。」



六郭星学園 校内



真瀬志奈

「広い…。」


初めて入った校舎。6つの高校が合併した分、校舎もかなり大きい。


校舎が大きいせいか、迷い出してしまった。


いつの間にか生徒会室に来ていた。


真瀬志奈

「生徒会室…………。」


そう呟くと、生徒会室のドアが開く。ドアの向こうには、青緑色のネクタイを着けた男子生徒がいた。


??

「む?きみは…………?」


真瀬志奈

「す、すみません。迷ってしまって…………。」


??

「まあ、無理もない。いきなり6つの学校が合併したのだから。」


真瀬志奈

「はい…………。」


この人は何者なのだろうか…………学生であることは確かなんだろうけれど…………。


すると、今度は赤いネクタイの男子生徒が来た。


??

「あれ?きみは確か…………?どこかで…………?」


真瀬志奈

「えっ、私のことを知っているんですか?」


??

「ああ、そうか。志奈さんだ。うん…………ごめん。時間みたいだ。またどこかで会えたら、話すよ。」


??

「そうだな。そろそろ私も行くか。すまないが失礼する。」


そう言って、2人の男子生徒は生徒会室から離れた。


真瀬志奈

「私も行かなくちゃ…………!」


私は急いで、自分のクラスに向かう。



六郭星学園 Sクラス教室



迷いながらもなんとか着いた。教室に入ると、さっきの2人がいた。


??

「むっ…………きみはさっきの?」


??

「良かった、これでさっきの話ができるよ。」


真瀬志奈

「あっ、あの、よろしくお願いします。」


??

「おい。もう女友達ができたのか。」


後ろからぶっきらぼうな声が聞こえる。


??

「知り合っただけだ。ただ、友達になれるのなら…………。」


??

「ふん。生徒会長だからと言って、何をのんきなことを。」


真瀬志奈

「せ、生徒会長!?」


中神シンジ

「ああ。そうか、知らないのか。中神シンジ(なかがみ しんじ)。生徒会書記だ。」


伊剣タイガ

「自己紹介がまだだな。伊剣タイガ(いつるぎ たいが)。生徒会長をしている。」


崎盾ジュン

「崎盾ジュン(さきだて じゅん)。生徒会副会長をやってます。」


真瀬志奈

「真瀬志奈です。よろしくお願いします。」


まさか、生徒会のみなさんと同じクラスになるなんて…………!?


するとチャイムが鳴り、自分の席に座る。

そして、先生が教室に入って来る。


??

「……………………。うむ。」


先生はクラスメイトの1人1人の顔を見ると頷いた。


日比谷直輝

「きみたちの担任を任されることになった。日比谷直輝(ひびたに なおき)だ。よろしく頼む。」


クラスメイトたちは先生の自己紹介に拍手をする。


日比谷直輝

「ふっ…………。ありがたい。…………この学園は、6つの学園が1つに合併された。中には知らない生徒もいるかもしれないが、仲良く1年を過ごしてほしい。」


クラスメイトたちは「はい。」と言う。


日比谷直輝

「早速だが、きみたちには自由研究をしてもらう。」


男子生徒A

「自由研究…………ですか?」


日比谷直輝

「ああ、来年の3月に発表をしてもらう。2人1組。あるいは3人1組になり、自由研究をしてもらう。公平性を保つため、パートナーはくじ引きで決める。中にはカラーボールが入っている。…………では、この列から順番に引いてもらう。」


そう言うとクラスメイトたちは次々とボールを引いていく。そして、私の順番が回ってきた。私はボールを引いた。ボールの色は…………青緑色だった。


日比谷直輝

「みんな引いたな。じゃあ同じ色の生徒と組んでほしい。」


私は同じ色のボールを持った人を探す……

同じ色のボールを持っていたのは……。


伊剣タイガ

「同じ色だ。よろしく頼む。」


真瀬志奈

「は、はい。よろしくお願いいたします。」


伊剣さんとだった。私はさらに挨拶がかしこまる。


この人と1年間のパートナーになるのか…………緊張する。


パートナーが決まったあと、自己紹介が始まった。

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