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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 三蜂レンカ編
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第3章 アップルグリーンを食べて(三蜂レンカ編)後編

僕はりんごをもぎ取り、1口かじる。


りんごはとても甘く、美味しかった。


三蜂レンカ

「みんなにもお土産で2個くらい取りましょう。このりんご…………とても美味しいわ。」


真瀬莉緒

「はい。生徒会のみなさんにも渡しましょう。」


三蜂レンカ

「ええ。楽しくなりそうね。良いりんごを見つけましょう。」


僕たちはりんごをみなさんの分を取った。


どれもこれも甘そうで美味しそうだ。


真瀬莉緒

「よし。これでみなさんの分は取りましたね。」


三蜂レンカ

「袋詰めのために一度、コテージに行きましょう。みんなの分を分けなくちゃ。」


真瀬莉緒

「そうですね。日比谷先生を呼んで行きますか。」


僕たちは日比谷先生を呼んで、コテージに行く。



コテージ



コテージに行き、袋詰めをする。袋詰め中に雑談を交わす。


真瀬莉緒

「これで、完成ですね。」


三蜂レンカ

「ええ。…………ああ。莉緒に1つお願いがあったの。」


真瀬莉緒

「お願い?一体、何ですか?」


三蜂レンカ

「あの楽曲…………アレンジを加えても良いかしら?」


真瀬莉緒

「あの楽曲…………作曲のことですね。ぜひ聞かせてください。」


三蜂レンカ

「それじゃあ、この前みたいに端末に入力して…………。」


三蜂さんは僕のスマホに音源を入力する。そして、完成した。


真瀬莉緒

「ありがとうございます。では、聞いて見ましょうか。」


僕たちは音源を聞いてみる…………。



音源を確認すると、とても良い曲だった。前のアレンジよりも数段良い曲になっていた。


真瀬莉緒

「三蜂さん…………!」


三蜂レンカ

「ええ。これが…………私たちの曲よ!」


僕たちは固い握手を交わした。


真瀬莉緒

「ありがとうございます。僕たちの曲…………完成しましたね。」


三蜂レンカ

「莉緒のおかげよ。ありがとう。」


真瀬莉緒

「…………はい。」


日比谷先生も喜んでくれた。


日比谷直輝

「曲が完成したんだな。ささやかなお祝いだ。このりんごを渡そう。」


日比谷先生が渡したりんごは、青りんごだった。


真瀬莉緒

「青りんごですね。ありがとうございます。」


日比谷直輝

「せっかくだ。私がカットしよう。」


青りんごを日比谷先生がカットしてくれた。


真瀬莉緒

「では…………いただきます。」


僕たちは青りんごを食べる。さっきまで食べていたりんごよりも甘く、美味しかった。


三蜂レンカ

「うん…………美味しい。」


日比谷直輝

「それは良かった。今度、クリスマスパーティーを行うのだが、このりんごをパーティーに出そうと思っている。」


真瀬莉緒

「パーティーですか?」


日比谷直輝

「ああ。生徒会には通知しているが、委員会に言うのは初めてだな。楽しんでくれたまえ。」


真瀬莉緒

「…………はい。ありがとうございます。」


青りんごを食べ終えた僕たちは、学園に戻ることにした。



六郭星学園 正門



日比谷直輝

「着いたな。明日は休みだ。ゆっくり休んで…………。」


??

「…………?日比谷先生?」


日比谷直輝

「つ…………月川!」


正門で声をかけたのは月川さんだった。


月川タクト

「2人は何をしていたの?」


真瀬莉緒

「……………………。」


僕はなぜか答えることができなかった。


月川タクト

「何で黙っているの?」


三蜂レンカ

「人には知られたくないことだってあるのよ。放っておいて。」


月川タクト

「……………………。」


月川さんは学園の中に入って行った。


日比谷直輝

「もしかすると厄介かもしれない…………。月川は三蜂に嫌悪感を抱いているはずだ。2人の関係を知られたらまずいことになりそうだ。」


真瀬莉緒

「えっ…………関係ですか?」


三蜂レンカ

「そうですよ。まだそこまでの関係じゃないですよ。」


日比谷直輝

「そうなのか…………?2人はそういう関係だと思うのだが…………。」


真瀬莉緒

「えっ…………?」


三蜂レンカ

「……………………。」


三蜂さんは何かを考えている。


真瀬莉緒

「ま、まあ、寮に戻りましょう。」


三蜂レンカ

「そうね。行きましょう。」


僕たちは寮へ戻ることにした。


そして、日比谷先生が言っていた日がやって来た。



六郭星学園 大講堂



矢次由佳里

「今日はクリスマスパーティーです。みなさん楽しんでください!」


クリスマスパーティーが行われる。楽しいはずだが、どこか居心地が悪い。


真瀬莉緒

「……………………。」


来川ナナ

「随分、疲れてますね。」


真瀬莉緒

「ああ、来川さん。お久しぶりです。」


来川ナナ

「向こうでお姉さんも疲れ切っていますよ。」


真瀬莉緒

「すみません。姉弟揃って…………。」


来川ナナ

「良いんですよ。気にしないでください。」


すると、今度は冬原さんも僕の近くに来る。


冬原マイカ

「おやぁ。お久しぶりねえ。あなた。」


真瀬莉緒

「お久しぶりです。冬原さん。」


冬原マイカ

「ところであなた、お付き合いしている人はいるの?」


真瀬莉緒

「えっ…………それはいませんけど…………。」


冬原マイカ

「それじゃあ、良いわよねぇ。」


真瀬莉緒

「えっ…………ちょっと!」


冬原さんは僕の頬に手をやる。僕はあまりのことに身体が動かない。


来川ナナ

「あ、あの…………冬原さん?」


来川さんも止めることができない。


一体、どうすれば…………と、思ったとき。


三蜂レンカ

「ちょっと!」


冬原マイカ

「きゃっ!」


三蜂さんが止めに入る。けれど何かが違った。


三蜂レンカ

「わ、私の莉緒に触らないで!」


真瀬莉緒

「み、三蜂さん!?」


三蜂レンカ

「私には莉緒が大切なの!気安く触らないで!」


僕は何が何だかわからない。けれど、1つわかったのは…………。


月川タクト

「おい…………。」


三蜂レンカ

「な、何よ!」


月川タクト

「あれだけ言っていたのに、自分は良いのか!」


三蜂レンカ

「……………………。」


月川タクト

「おい、聞いているのか!」


三蜂レンカ

「行きましょう。莉緒。」


僕は三蜂さんに引っ張られ、寮へ戻った。



六郭星学園寮 ロビー



真瀬莉緒

「三蜂さん…………。僕のことを…………。」


三蜂レンカ

「莉緒。ごめんね…………。あなたを嫌われ者にしちゃったかもしれない。」


真瀬莉緒

「何を謝るんですか?」


三蜂レンカ

「莉緒…………?」


真瀬莉緒

「最初はイラつきはありました。けど、委員会に入ったからには、三蜂さんを放っておけないです。」


三蜂レンカ

「…………ありがとう。莉緒。」


真瀬莉緒

「部屋に戻りましょうか。もうパーティーには参加は難しいでしょう。」


三蜂レンカ

「そうね。おやすみ。…………莉緒。」


僕たちはそれぞれの部屋に向かった。



六郭星学園寮 莉緒・タイガの部屋



部屋に戻った僕はメルマを見て、疲れをとっていた。


真瀬莉緒

「ふぅ…………。」


すると、伊剣さんも帰って来た。


伊剣タイガ

「莉緒。お疲れ。」


真瀬莉緒

「伊剣さん…………。」


伊剣タイガ

「驚いた。三蜂があそこまで変わるなんて。ありがとう。」


真瀬莉緒

「伊剣さん!」


伊剣タイガ

「莉緒と三蜂は生徒会で守る。各委員長も賛成している。」


真瀬莉緒

「ありがとうございます。」


伊剣タイガ

「他の生徒の賛同は難しいかもしれないが、困ったときは頼ってくれ。」


真瀬莉緒

「…………はい。」


伊剣タイガ

「それじゃあ、おやすみ。莉緒。」


真瀬莉緒

「はい。おやすみなさい。」


言われるがままに僕は眠りについた。

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