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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 三蜂レンカ編

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第3章 アップルグリーンを食べて(三蜂レンカ編)前編

秋。三蜂さんとは会話はできているが、どこかぎこちない。三蜂さんの恋愛禁止の思想はエスカレートしているが、どうも止める気にはなれなかった。


今日は僕は三蜂さんのことで、月川さんに呼ばれた。


僕は月川さんに経緯を説明する。


月川タクト

「止めることはできないと…………?」


真瀬莉緒

「そうですね。…………何かきっかけがあれば別ですが。」


月川タクト

「……………………。」


真瀬莉緒

「すみません。色々とご心配をおかけしました。」


月川タクト

「ああ…………。」


真瀬莉緒

「失礼します…………。」


僕は教室から出た。



六郭星学園 中庭



真瀬莉緒

「…………秋風が涼しい。」


色々考えていることを切り替えるように、涼しんでいると…………辺りが一面、光へと包まれた。


真瀬莉緒

「な、なんだ!?」


辺りの光が消えると、そこには1人の女性がいた。


??

「また、ここね…………。」


真瀬莉緒

「あ、あなたは一体…………?」


??

「またお会いしたわね。」


真瀬莉緒

「ま、また…………?」


虹谷アヤ

「挨拶がまだだったわね。私は虹谷アヤ(にじや あや)。よろしくね。」


真瀬莉緒

「は、はあ…………。それよりも一体何をしに?」


虹谷アヤ

「私の目的はただ1つ。三蜂レンカの捕獲よ。」


真瀬莉緒

「三蜂さんを…………捕獲?」


虹谷アヤ

「ええ。あなたに得することよ。彼女は今、どこにいるの?」


真瀬莉緒

「……………………。」


虹谷アヤ

「教えて。」


真瀬莉緒

「…………嫌です。」


虹谷アヤ

「…………やっぱりね。」


真瀬莉緒

「やっぱり…………?一体、どういうことですか?」


虹谷アヤ

「いつかはわかるわよ。もう良いわ。あなたが後悔するだけだから…………。」


そう言うと、辺りがまた光に包まれる。


真瀬莉緒

「くっ…………!」


光が消えると、虹谷アヤという人はいなかった。


真瀬莉緒

「一体、何だったんだ…………?」


誰もいない、中庭で僕は佇んでいた。


真瀬莉緒

「ふぅ…………戻ろうか。」


僕は学園に戻ることにした。



六郭星学園 Fクラス教室



教室に入ると、そこに柚木さんと笹野さんがいた。


柚木アイラ

「あ…………莉緒さん。」


真瀬莉緒

「お疲れ様です。」


笹野ユリ

「ねえ、最近のレンカ。ちょっと変じゃない?」


真瀬莉緒

「変か…………。三蜂さんは苦しんでいるんだと思います。」


笹野ユリ

「苦しんでるねえ…………。」


真瀬莉緒

「はい。何かきっかけがあれば治るとは思うんですが…………。」


柚木アイラ

「それこそ…………伊剣さんに聞いて見ては?」


笹野ユリ

「そうね。顔なじみの彼なら、きっと何かを知っているはずよ。」


真瀬莉緒

「伊剣さんか…………少し掛け合ってみます。」


柚木アイラ

「頑張ってください…………。」


真瀬莉緒

「…………はい。」


僕は伊剣さんを探すことにした。



六郭星学園 Sクラス教室



まずは伊剣さんの在籍している、Sクラス教室に出向いた。


中神シンジ

「なんだ。真瀬の弟か。珍しい…………。」


崎盾ジュン

「タイガなら今、いないよ。多分、この時間なら体育館にいると思うよ。」


真瀬莉緒

「た、体育館ですか?」


崎盾ジュン

「うん。体育館。タイガは精神統一のために体育館にいるんだ。」


真瀬莉緒

「精神統一…………?何のためにですか?」


中神シンジ

「あいつにも色々あるんだ。早く、体育館に行ったらどうだ?」


真瀬莉緒

「あ、はい…………。」


僕は言われるがまま、体育館に向かう。



六郭星学園 体育館



体育館に行くと、伊剣さんは剣道の練習をしていた。


真瀬莉緒

「伊剣さん…………剣道をしているんだ。」


伊剣さんは僕に気づくと、僕のそばにやって来る。


伊剣タイガ

「莉緒。こんなところにまで来て…………。何かあったんだな。」


真瀬莉緒

「はい。少し聞きたいことがあって…………。」


伊剣タイガ

「三蜂のことか…………?」


真瀬莉緒

「あっ…………はい。」


伊剣タイガ

「…………莉緒。手合わせお願いする。」


真瀬莉緒

「手合わせですか?僕、剣道はやったことないですよ。」


伊剣タイガ

「構わない。頼む。」


伊剣さんから今までにない、圧を感じられる。


真瀬莉緒

「わ、わかりました…………よろしくお願いします。」


伊剣タイガ

「ありがとう。莉緒。では、着替えてくれ。剣道だからな。」


真瀬莉緒

「は、はい。」


僕は更衣室で剣道の姿に着替える。


真瀬莉緒

「着替えました…………。」


伊剣タイガ

「うむ。では…………。」


真瀬莉緒

「はい…………。」


僕と伊剣さんは対面し、勝負に挑む…………。



そして、勝負が決まった。


真瀬莉緒

「かっ…………勝った!?」


伊剣タイガ

「莉緒。…………きみの勝ちだ。ただ、レンカのことは聞かないでくれないか?」


真瀬莉緒

「三蜂さんのことですか…………?どうしてですか?」


伊剣タイガ

「あまり詳しくない。…………それと心がつらい。」


真瀬莉緒

「わ、わかりました…………。」


すると、後ろからガタっと音がする。僕は後ろを振り向く。


真瀬莉緒

「み、三蜂さん!?」


三蜂レンカ

「…………ええと、その…………。」


伊剣タイガ

「三蜂…………。どうしてここに?」


三蜂レンカ

「ここにあなたがいるって聞いたから…………つい。」


伊剣タイガ

「…………ふぅ。そうか。私はもう体育館から出よう。莉緒、あとは頼んだぞ。」


真瀬莉緒

「えっ…………あっ、はい。…………わかりました。」


伊剣さんは着替えると、体育館から出ていく。


2人きりになった僕たち。僕が床に座ると、三蜂さんは隣に座る。


三蜂レンカ

「……………………。」


真瀬莉緒

「三蜂さん…………。」


僕は思い切って発言する。


真瀬莉緒

「どうしてそこまで恋愛を嫌うんですか?一体、何があったんですか?」


三蜂レンカ

「……………………。」


三蜂さんは重たい口を開く。

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