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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 中神シンジ編
227/356

第1章 フォッグピクチャー(中神シンジ編)後編

??

「すごいものを聞かせてもらったわ。ありがとう。」


真瀬志奈

「あの…………先生ですか?」


愛森宇蘭

「そう。私は愛森宇蘭(まなもり うらん)。よろしくね。」


真瀬志奈

「はい。よろしくお願いいたします。」


愛森宇蘭

「それと…………この子なんだけど…………。」


真瀬志奈

「……………………?」


笹野ユリ

「こんにちは。笹野ユリ(ささの ゆり)です。よろしくね。」


真瀬志奈

「笹野さん…………。」


すると、中神さんが笹野さんに声をかける。


中神シンジ

「笹野。何しに来た!」


笹野ユリ

「何をしにって、色々あるのよ。少しは現実を見なさい。」


中神シンジ

「くっ…………!!」


中神さんは苛立ちながら、音楽室をあとにした。


真瀬志奈

「あの、中神さんとは知り合いで?」


恐る恐る質問をする。


笹野ユリ

「まあ、色々とあってね。大丈夫。喧嘩はしないから。」


真瀬志奈

「はあ…………なら良いんですけど…………。」


そう言うと、愛森先生が声をかける。


愛森宇蘭

「それじゃあ、ちょっとこの辺を掃除するから。お手伝いをしてくれる?」


真瀬志奈

「あ、はい。私でよければ。」


愛森宇蘭

「ありがとう。頼りになるわね。」


そう言って、愛森先生と私と笹野さんは掃除を始める。


掃除の際に、愛森先生は莉緒の担任であること、笹野さんは莉緒の課題のパートナーであり、私の部屋のルームメイトになることを知った。


掃除を終えると、私たちは寮の方へ向かう。



六郭星学園寮 志奈・ユリの部屋



真瀬志奈

「ここが、私たちの部屋…………!」


笹野ユリ

「とても綺麗な部屋ね。」


部屋の中はとても広く、リビングとベッドルームが2部屋あり、両方防音になっているらしいのでベッドルームからもう一つのベッドルームからは何も聞こえない。


笹野ユリ

「さっきはありがとう。手伝ってくれて。」


真瀬志奈

「いえいえ。お気になさらず。」


笹野ユリ

「そういえば、生徒会は楽曲の作成もやっているんだったわよね。みんなでやるの?」


真瀬志奈

「いえ、私と中神さんが2人で作ります。」


笹野ユリ

「…………大丈夫なの?」


真瀬志奈

「…………少し不安です。」


笹野ユリ

「彼は、結構な石頭だから、色々と大変よね。何かあったら、タイガやジュンに言って。私も力になるから。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。」


笹野ユリ

「それじゃあ、出かけるから。楽曲作成頑張ってね。」


笹野さんは出かける。私は、部屋に残って、楽曲の作成に取り組むことにした。


真瀬志奈

「…………頑張ろう。」


そう思って、作成に取り組み終え、私は睡眠をとることにした。



六郭星学園 Sクラス教室



朝起きて、教室に入るとそこに生徒会のみなさんがいた。


中神シンジ

「だからなあ!今、そんなことをしている暇はない!」


崎盾ジュン

「ちょっと、落ち着いてよ!…………ほら、志奈さんも来たよ!」


中神シンジ

「…………ふん。」


伊剣タイガ

「おはよう。志奈。すまないが放課後に六郭星ランドに行くことになった。」


六郭星ランド…………?最近できた、アミューズメントパークだったわね…………?


真瀬志奈

「それはまたなんで急に…………?」


伊剣タイガ

「それが…………風紀委員長の暴走でな…………。その暴走を止めに行くことにした。」


中神シンジ

「あくまで、監査だからな!乗り物には乗らないぞ。」


伊剣タイガ

「わかっている。志奈はどうだ?」


真瀬志奈

「わかっています。生徒会に入ったわけですから、会長の言うことは聞きます。」


伊剣タイガ

「ありがとう。では、放課後に…………。」


そう言い、それぞれ自分の席に戻って、放課後を待った。



六郭星ランド



真瀬志奈

「ここが、六郭星ランド…………!」


崎盾ジュン

「すごいところだね!…………楽しそうだ。」


私たちは六郭星ランドに来た。六郭星学園のすぐ近くにある遊園地で、六郭星学園の学生も良く出入りをしている。

私はここには来たことは無かったので、こんな形で六郭星ランドに来れるとは思いもしなかった。


伊剣タイガ

「2組に分かれよう。私とジュン。志奈とシンジの2組で風紀委員長に対して困っている人を助けるんだ。」


崎盾ジュン

「行こうか。…………風紀委員長の暴走を止めないと。」


そう言って、伊剣さんと崎盾さんは奥の方へと向かった。


真瀬志奈

「さて…………私たちはどうしましょうか?」


すると、私のお腹が鳴ってしまう。


真瀬志奈

「あっ…………すみません。」


中神シンジ

「腹…………減っているのか?」


真瀬志奈

「えっ…………まあ、少しだけ…………。」


中神シンジ

「…………フードコートに行くか。」


真瀬志奈

「フードコートですか?」


中神シンジ

「嫌か?」


真瀬志奈

「いえ、行きましょう…………中神さんにお任せします。」


中神シンジ

「わかった。」


私たちはフードコートに向かうことにした。



フードコート



フードコートに来た。中神さんは真っ先に、注文口に向かい、カレーを注文した。


そして、私たちはカレーを食べることにした。


真瀬志奈

「良いんですか?」


中神シンジ

「探すのに腹ごしらえは必要だ。気にせずに食え。」


真瀬志奈

「はい…………では…………。」


私はカレーを黙々と食べる。


中神さんもカレーを美味しそうに食べている。


ふと、私はこんな話をした。


真瀬志奈

「カレー…………好きなんですか?」


中神シンジ

「…………茶色。」


真瀬志奈

「えっ?」


中神シンジ

「俺は茶色が好きでな、食べ物も茶色が好みなんだ。好きな色はと聞かれたら、真っ先に茶色を選ぶ。」


真瀬志奈

「茶色が好きなんですね。それは知りませんでした…………。」


中神シンジ

「まあ、こんな話をするのは久しぶりだ。さっさとカレーを食え。」


真瀬志奈

「あ、はい。」


私は急いでカレーを食べる。


私たちは食べ終わると、フードコートの外に出る。外には、コーラとポップコーンを持った、崎盾さんと伊剣さんがいた。


中神シンジ

「随分と楽しそうだな。」


崎盾ジュン

「風紀委員長の暴走は止めれたし、息抜きも必要だよ。」


伊剣タイガ

「そっちもご飯を食べていたみたいだな。両方楽しそうで良かったよ。」


中神シンジ

「ふん…………まあ良い。今日はこの辺で帰るか。」


伊剣タイガ

「ああ…………。」


私たちは六郭星学園に戻ることにした。学園に戻り、私は休む間もなく作曲に取り掛かった。



六郭星学園寮 志奈・ユリの部屋



真瀬志奈

「よし…………。」


私は仮になる、フレーズを完成させた。せっかくなので笹野さんに聞いてもらうことにした。


真瀬志奈

「では聞いてください。」


笹野ユリ

「ええ。聞かせて。」


私は音源を流した…………。



音源を聞いた笹野さんはどこか嬉しそうだった。


笹野ユリ

「とても良かったわ。ありがとう。」


真瀬志奈

「こちらこそありがとうございます。」


笹野ユリ

「さて…………この楽曲なら、シンジも演奏できるはず。シンジにも聞かせてあげて。」


真瀬志奈

「あっ、はい。」


笹野ユリ

「それじゃあ、シャワーでも浴びるわ。聞かせてくれてありがとう。」


笹野さんはシャワーを浴びに行った。その際に何か写真を落とす。


真瀬志奈

「白い写真…………。」


拾い上げようとすると、笹野さんがすごい勢いで写真を取り上げる。


真瀬志奈

「あっ…………何か気に障るようなことをしましたか…………?」


笹野ユリ

「ごめんなさい。悪いけれど、この写真は記憶から消して。」


真瀬志奈

「あっ…………はい。」


そう言うと、笹野さんは改めて、シャワーを浴びに行った。私は不思議に思うまま、眠りにつくことにした。


真瀬志奈

「あの写真。夫婦の写真に見えたけれど…………。」


そう呟きながら、ベッドに滑り込む。

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