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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 中神シンジ編
225/350

第1章 フォッグピクチャー(中神シンジ編)前編

春。私はめざまし時計で目を覚ました。



??

「うっ…うーん…」


私の名前は真瀬志奈(まなせ しな)。この春に6つの高等学校が合併した、六郭星学園に通う高校3年生だ。


真瀬志奈

「私、今日から六郭星学園の生徒か…。」


今日から新たな友達と授業を受ける。そう思っただけでドキドキした。


真瀬志奈

「大丈夫…大丈夫…。」


私はそう言い聞かせながら支度をし、六郭星学園に向かった。




六郭星学園 校門


真瀬志奈

「ここが六郭星学園…」


??

「何か…すごいところだね。」


真瀬志奈

「えぇ。」


この子は真瀬莉緒(まなせ りお)。私の双子の弟。

莉緒もこの学園に通う高校3年生だ。


真瀬莉緒

「でも、合併して方針が変わって全寮制になるなんて思わなかったよ。」


真瀬志奈

「でも寝坊しなくなるんじゃない?」


私は笑顔でそう言った。弟は私にとって可愛い存在なのでついからかってしまう。


真瀬莉緒

「それ言わないでよ…。」


莉緒は照れながらそう言いました。

そういうところも可愛い。


真瀬莉緒

「…で、姉さんはどこのクラスだったの?」


真瀬志奈

「私は…Sクラスね。」


真瀬莉緒

「へぇ…俺はFクラスだったよ。バラバラになっちゃったね。」


真瀬志奈

「そうね。学校内でも会えるし、問題ないわよ。」


真瀬莉緒

「それもそうだね。じゃあ、そろそろ自分たちの教室行こう。」


真瀬志奈

「えぇ。」



六郭星学園 校内



真瀬志奈

「広い…。」


初めて入った校舎。6つの高校が合併した分、校舎もかなり大きい。


??

「おい。そこのお前。」


真瀬志奈

「は、はい?」


急に呼ばれて後ろを振り向くと、そこには茶色いネクタイを着けた男子生徒がいた。


??

「こんなところで何をしている。」


真瀬志奈

「い、いえ。私は…………!」


気迫に圧倒されて、何も言えない。そんなときにまた男子生徒がやって来た。


??

「何をしている…………やめておけ。彼女が怖がっているぞ。」


??

「ふん…………生徒会長だからと言って…………。」


真瀬志奈

「生徒会長!?」


私は驚きのあまり、声を出してしまった。


??

「…………まあ良い。早く、教室に戻れ。」


茶色いネクタイの男子生徒はどこかへ行ってしまった。


??

「すまない。大丈夫だったか?…………彼の言うことはあまり気にしないでくれたまえ。では…………私は教室へ戻る。」


真瀬志奈

「あっ…………ありがとうございました。」


私はお礼を言うと、何があったのか混乱をしてしまい、呆然としていた。我に返った私はSクラスの教室へと向かった。



六郭星学園 Sクラス教室



教室に入ると、さっきの男子生徒たちがいた。


??

「貴様はさっきの…………。」


??

「どうやら同じクラスだったみたいだな。」


真瀬志奈

「はい…………よろしくお願いいたします。」


??

「お。女の子の友達ができたのかい?」


すると、後ろからまた男子生徒が来た。今度は赤いネクタイをしている。


??

「偶然知り合っただけだ。友人だなんてとんでもない。」


真瀬志奈

「あの…………あなた方は…………?」


崎盾ジュン

「僕は崎盾ジュン(さきだて じゅん)って言います。よろしくね。」


中神シンジ

「中神シンジ(なかがみ しんじ)。自己紹介だけはしてやろう。」


伊剣タイガ

「伊剣タイガ(いつるぎ たいが)と言う。よろしく頼む。」


真瀬志奈

「真瀬志奈です。よろしくお願いいたします。」


生徒会長と同じクラスになるとは…………!私は驚きを隠せなかった。


するとチャイムが鳴り、自分の席に座る。

そして、先生が教室に入って来る。


??

「……………………。うむ。」


先生はクラスメイトの1人1人の顔を見ると頷いた。


日比谷直輝

「きみたちの担任を任されることになった。日比谷直輝(ひびたに なおき)だ。よろしく頼む。」


クラスメイトたちは先生の自己紹介に拍手をする。


日比谷直輝

「ふっ…………。ありがたい。…………この学園は、6つの学園が1つに合併された。中には知らない生徒もいるかもしれないが、仲良く1年を過ごしてほしい。」


クラスメイトたちは「はい。」と言う。


日比谷直輝

「早速だが、きみたちには自由研究をしてもらう。」


男子生徒A

「自由研究…………ですか?」


日比谷直輝

「ああ、来年の3月に発表をしてもらう。2人1組。あるいは3人1組になり、自由研究をしてもらう。公平性を保つため、パートナーはくじ引きで決める。中にはカラーボールが入っている。…………では、この列から順番に引いてもらう。」


そう言うとクラスメイトたちは次々とボールを引いていく。そして、私の順番が回ってきた。私はボールを引いた。ボールの色は…………茶色だった。


日比谷直輝

「みんな引いたな。じゃあ同じ色の生徒と組んでほしい。」


私は同じ色のボールを持った人を探す……

同じ色のボールを持っていたのは……。


中神シンジ

「ほう…………貴様が課題のペアか。」


真瀬志奈

「中神さん…………。」


中神さんとのペアだった。1年間やって行けるかが不安になって来た。


パートナーが決まったあと、自己紹介が始まった。

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