表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 崎盾ジュン編
202/350

第1章 ロイヤルブルーコースター(崎盾ジュン編)中編

日比谷直輝

「では自己紹介を始める。まずは、中神から。」


中神シンジ

「はい。…………中神シンジだ。生徒会書記をやっている。…………よろしく頼む。」


中神さんはそう言うと、席に座る。


日比谷直輝

「次は…………伊剣。」


伊剣タイガ

「伊剣タイガです。生徒会の会長に就任しました。どうかよろしくお願いいたします。」


クラスメイトはざわつく。


日比谷直輝

「会長と一緒のクラスと言うことに、驚きを隠せないのは当然だろう。…………真瀬。自己紹介を。」


真瀬志奈

「…は、はい。私は真瀬志奈です。この学校には莉緒という双子の弟がいます。特技は…私の家系は音楽一家なので楽器という楽器は全て弾けます!」


女子生徒A

「え!?すごーい!本当に!?」


日比谷直輝

「噂には聞いていたが…………こうしてみると素晴らしい縁だ。では、崎盾。」


崎盾ジュン

「崎盾ジュンです。生徒会副会長を任されました。1年と言う短い期間ではありますが、よろしくお願いいたします。」


そう言うと、クラスメイトたちは拍手をする。


日比谷直輝

「さすが副会長だ。その調子で生徒会に取り組んでほしい。」


クラスメイトは一通り、自己紹介を済ませチャイムが鳴る。


日比谷直輝

「ではこれでホームルームは終わらせていただく。1年間よろしく頼む。」


そう言って、日比谷先生は教室から出ていった。


日比谷先生が出ていくと、さっきの男子生徒たちが声をかけてきた。


中神シンジ

「真瀬か…………確かに噂には聞いたことがある。」


伊剣タイガ

「楽器を色々弾けるのか…………聞いてみたいものだな。」


崎盾ジュン

「とても嬉しいな。こんな有名人にお会いできるだなんて。」


真瀬志奈

「そう言われると照れますね…………。」


崎盾ジュン

「照れることはないよ。本当のことを言っているだけだから。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。お気持ち受け取らせていただきますね。」


私はふと、思ったことを男子生徒の3人に聞いてみる。


真瀬志奈

「あの…………みなさんはお知り合いですか?」


伊剣タイガ

「ああ、説明会で顔合わせがあってな。私たちはそれぞれ各高校で生徒会長をやっていてな。」


真瀬志奈

「みなさん、生徒会長なんですか!…………あっ、崎盾さんって聞いたことがあると思ったら…………!」


崎盾ジュン

「そうだよ。きみと同じ音楽学校の会長だよ。もっとも、生徒会の挨拶とかはあんまりしてなかったからね。あんまり知らないのも当然だよ。」


真瀬志奈

「そうでした…………。」


伊剣タイガ

「……………………うむ。もし良ければだが…………。きみは生徒会に入る気はないか?」


真瀬志奈

「せ、生徒会にですか!?」


中神シンジ

「伊剣!こんなやつを生徒会に入れるだなんて!」


伊剣タイガ

「こんなやつとはなんだ。この学園の生徒会は男子しかいない。だから、女子の声も聞かないといけない。それに生徒会に課題のパートナーがいるんだ。生徒会に入りながら課題の作成を行えば良い。彼女は真面目そうだ。会計担当もいないしな。」


中神シンジ

「くっ…………勝手にしろ!」


中神さんはムスッとした表情で後ろを向いた。


伊剣タイガ

「彼のことは気にしないでくれ。普段からこんな感じなんだ。」


真瀬志奈

「い、いえ。大丈夫です。」


崎盾ジュン

「あっ、そういえば今年の卒業式のあと、謝恩会があるみたいなんだけど、その謝恩会で声優さんが歌唱してくれるみたいで、その曲を生徒会で作ってほしいとの依頼が先生の方であったよ。だから、なおさら志奈さんの力を借りてみない?」


伊剣タイガ

「そうか。…………そう言われると確かに志奈の力は必要だな。でも1人でやらせるわけにはいかない。ここは課題のペアがやるのはどうだ?その曲を課題発表に使えば良いし、一石二鳥だ。」


真瀬志奈

「それは名案ですね。それで行きましょう!」


伊剣タイガ

「と言うことは生徒会に入ってくれるんだな。よろしく。」


崎盾ジュン

「よろしくね。」


中神シンジ

「…………ふん。まあいい。」


真瀬志奈

「はい。よろしくお願いいたします。」


崎盾ジュン

「さて…………課題も決まったことだし、音楽室に明日行こう。作曲のときはリズム調整。これが僕らの高校のルールだったね。志奈さん。明日はよろしくね。」


真瀬志奈

「はい!よろしくお願いいたします。」


こうして明日からの寮生活に向けて、1度自宅に戻ることにした。



真瀬志奈・真瀬莉緒の自宅



真瀬莉緒

「ただいま…………。」


真瀬志奈

「あ、おかえり。先に帰っていたわよ。」


真瀬莉緒

「姉さんもお疲れ様。」


真瀬志奈

「そうそう。私、生徒会からオファーがあって、生徒会に入ることになったのよ。」


真瀬莉緒

「生徒会に…………?まあ、いいや。頑張ってね。」


真瀬志奈

「ええ!」


こうして私たちは自宅での最後の1日を過ごした。一旦ではあるが。


翌日…………。



六郭星学園 音楽室



崎盾ジュン

「へえ、ここが音楽室か…………。」


真瀬志奈

「結構、広いですね。」


初めて訪れた音楽室はとても広く、世界のあらゆる楽器が並べられており、さらには音響設備までも取り揃えられている。まあ、私の学校も合併されているのでこれが当たり前だと思う。


崎盾ジュン

「それじゃあ、早速リズム調整を始めようか。志奈さんの得意楽器は…………ああ。何でも弾けるんだった…………。じゃあ、僕の得意楽器を演奏してほしいな。僕の得意楽器は…………あった。」


そう言って、崎盾さんは得意と言う楽器を取り出した。


崎盾ジュン

「それじゃあお願いするよ。」


真瀬志奈

「はい…………では。」


私は演奏を始める…………。



演奏を終えて、崎盾さんは拍手をした。


崎盾ジュン

「さすが、真瀬志奈さんだね。演奏技術は天才的だ。」


真瀬志奈

「ありがとうございます。…………では、崎盾さんも演奏お願いします。」


崎盾ジュン

「うん。良いよ。じゃあ…………。」


崎盾さんは楽器を取り、演奏をする。私は驚愕した。かなり巧みな演奏で、とても美しい演奏だった。


真瀬志奈

「す…………すごいです。」


崎盾ジュン

「ありがとう。だてに音楽学校に通ってなかったからね。」


真瀬志奈

「ええ、本当に…………。」


私はすごいと言いかけると、音楽室に白衣の先生らしき人が入って来た。


??

「あら?あなた…………副会長の。」


崎盾ジュン

「はい。崎盾ジュンです。愛森先生。」


真瀬志奈

「愛森先生?」


愛森宇蘭

「私は、愛森宇蘭(まなもり うらん)。Fクラスの担任。つまりあなたの弟さんの担任をやってるわ。よろしくね。」


真瀬志奈

「あ、よろしくお願いいたします。」


愛森宇蘭

「うん。よろしくね。…………アイラのことも姉弟そろってよろしくね。」


真瀬志奈

「アイラ…………?」


愛森宇蘭

「あ…………ええ。柚木アイラ(ゆずき あいら)。先に言うけど、あなたの部屋のパートナーなの。面倒見てあげてね。」


真瀬志奈

「柚木アイラさん…………?わかりました。」


私はどんな人かを想像しながら頷く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ