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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第3部 土原ガク編
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第1章 桜色の木の下(土原ガク編)前編

春。私はめざまし時計で目を覚ました。



??

「うっ…うーん…」


私の名前は真瀬志奈(まなせ しな)。この春に6つの高等学校が合併した、六郭星学園に通う高校3年生だ。


真瀬志奈

「私、今日から六郭星学園の生徒か…。」


今日から新たな友達と授業を受ける。そう思っただけでドキドキした。


真瀬志奈

「大丈夫…大丈夫…。」


私はそう言い聞かせながら支度をし、六郭星学園に向かった。




六郭星学園 校門


真瀬志奈

「ここが六郭星学園…」


??

「何か…すごいところだね。」


真瀬志奈

「えぇ。」


この子は真瀬莉緒(まなせ りお)。私の双子の弟。

莉緒もこの学園に通う高校3年生だ。


真瀬莉緒

「でも、合併して方針が変わって全寮制になるなんて思わなかったよ。」


真瀬志奈

「でも寝坊しなくなるんじゃない?」


私は笑顔でそう言った。弟は私にとって可愛い存在なのでついからかってしまう。


真瀬莉緒

「それ言わないでよ…。」


莉緒は照れながらそう言いました。

そういうところも可愛い。


真瀬莉緒

「…で、姉さんはどこのクラスだったの?」


真瀬志奈

「私は…Bクラスね。」


真瀬莉緒

「へぇ…俺はHクラスだったよ。バラバラになっちゃったね。」


真瀬志奈

「そうね。学校内でも会えるし、問題ないわよ。」


真瀬莉緒

「それもそうだね。じゃあ、そろそろ自分たちの教室行こう。」


真瀬志奈

「えぇ。」



六郭星学園 校内



真瀬志奈

「広い…。」


初めて入った校舎。6つの高校が合併した分、校舎もかなり大きい。


??

「……………………!!」


空き教室で何か騒がしい物音がした。私は教室の中を見てみると、そこには臙脂色のネクタイの男子生徒がいた。


??

「おお!こーんにーちはー!!」


真瀬志奈

「えっ…………ああ。こんにちは。」


何やらテンションが高い男子生徒だな…………。


私が戸惑っていると、今度は後ろから声が聞こえてきた。


??

「ここにいたんですね。探しましたよ。」


??

「あっ!!おつかれー!!」


もう1人の男子生徒はとても真面目そうな性格に見えた。この2人は知り合い…………?


??

「そろそろ戻りますよ。あなたも自分の教室に行きましょう。」


真瀬志奈

「あ…………すみません。」


??

「ということで、僕たちは失礼するねー!!バイバーイ!!」


そう言って、男子生徒たちは自分たちの教室へ向かった。


真瀬志奈

「何だったんだろう…………?」


私は気持ちを切り替えて、自分の教室へ向かう。



六郭星学園 Bクラス教室



教室に入ると、そこにはさっきの男子生徒たちがいた。


??

「お!君も同じクラスなんだねー!!」


??

「そうですか…………あなたも同じクラスなんですね。」


真瀬志奈

「は、はい。よろしくお願いいたします。」


挨拶をすると、そこにまた男子生徒がやって来た。


??

「もう女友達ができたのか。」


その人はぶっきらぼうな様子だった。


??

「たまたま知り合っただけだよー!!」


??

「そうか…………。」


真瀬志奈

「あの…………みなさんは?」


綿垣キョウゴ

「ああ、そうだな。綿垣キョウゴ(わたがき きょうご)。よろしく。」


土原ガク

「自己紹介がまだだった!土原ガク(つちはら がく)って言うんだー!よろしくねー!!」


雪谷マコト

「雪谷マコト(ゆきたに まこと)と申します。よろしくお願いいたします。」


真瀬志奈

「真瀬志奈です。改めてよろしくお願いいたします。」


自己紹介が終え、チャイムが鳴りホームルームが始まり、教室に担任の先生が入ってきた。


??

「やあ、みんな!おはようございます!」


クラスメイトのみなさんは「おはようございます。」と言う。


明るい先生だな…………。前の先生と少し似ているかもしれない。


凪野雪緒

「今日からこのBクラスの担任になります。凪野雪緒(なぎの ゆきお)と言います!みんなよろしくね!」


やっぱり明るい先生だな…………。


凪野雪緒

「みんなも知ってる通り今年から6校の高校が合併し、六郭星高校になった。見慣れない人とかもたくさんいるが、みんな仲良くね!」


クラスメイトは戸惑いながらも「はい。」と答えた。


そして唐突に先生はこんな事を話した。


凪野雪緒

「みなさんには課題をやっていただきます!」


その発言にクラスメイトたちはざわつく……


凪野雪緒

「いきなりかもしれませんが、課題は自由研究です。そしてその課題は、ペアでやっていただきます!」


すると先生はくじ引きの箱を教壇机の上に置いた。


凪野雪緒

「課題のペアはくじ引きで決める。中にはカラーボールが入っていて同じ色のカラーボールを持っている人がペアになります。じゃあ、この列の人から順番にくじを引いてくれ!」


そう言うとクラスメイトたちは次々とボールを引いていく。そして、私の順番が回ってきた。私はボールを引いた。ボールの色は…………臙脂色だった。


凪野雪緒

「みんな引いたな!じゃあ同じ色の友達のところに行ってくれ!」


私は同じ色のボールを持った人を探す……

同じ色のボールを持っていたのは……。


土原ガク

「おおー!!同じ色だね!!1年間よろしくねー!!」


土原さんだった。1年間このハイテンションについていけるのだろうか…………?


カラーボールを引き終えた私は自分の席に着く。そして、簡単な自己紹介が始まった…………。

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