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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第3部 綿垣キョウゴ編
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第4章 水色のハンカチ(綿垣キョウゴ編)中編

六郭星学園 Bクラス教室



テスト当日。


凪野雪緒

「今日は期末テストだ!みんな悔いのないように勉強したよな!頑張れよ!」


クラスメイトたちが「はい。」と答える。

私も頑張らないと……!


凪野雪緒

「それでは……テスト開始!」


その言葉で私は裏返したプリントをめくる……



テスト終了のチャイムが鳴る。

私のプリントは空白欄は無く、出来る限りの答えを出した。そして全員が提出した……


テストの結果は大広間にて貼り出される。1位から最下位まで名前が載る。貼り出されるまでの間、ドキドキが止まらない。


そして……結果発表当日。


真瀬志奈

「いよいよね…………。」


綿垣キョウゴ

「そうだな…………。」


そして、テストの順位が貼り出される……

生徒の人数は700人前後……私たちの結果は……。


真瀬志奈

「50位……!なかなかの順位ね……!」


700人中の50位。少なくとも低くはないはず……!私は安堵した。


綿垣さんの結果は…………?


綿垣キョウゴ

「9位か。まあ、ぎりぎりの10位内だな。」


かなりの高順位だった。雪谷さんたちはというと…………。


土原ガク

「15位!!なかなかの順位だね!」


土原さんは見かけによらずなかなかの順位だ。


雪谷マコト

「3位ですか。やりました!」


3位!?かなりの高得点。2人ともすごい!


綿垣キョウゴ

「ということは…………あとは課題だけか。」


真瀬志奈

「そうですね。…………頑張りましょう!」


綿垣キョウゴ

「ああ。そうだな。…………頑張ろう。」


こうして大変な試験勉強は幕を閉じた…………のだが。


ギギ……ガガ……


真瀬志奈

「えっ……!?」


何……この耳鳴りは……!?


ギギ……ガガ……


苦しい…………!


私はその場に倒れ込んだ。


雪谷マコト

「真瀬さん!?」


綿垣キョウゴ

「しっかりしろ!…………誰か保健室に!!」


その言葉で意識が遠のいていく…………



六郭星学園 保健室



…………目が覚めると、綿垣さんがベッドの隣の椅子に座っていた。


真瀬志奈

「綿垣さん…………?私…………何かやっちゃいましたか?」


綿垣キョウゴ

「いや…………大丈夫だ。気にすることはない。ただ、無理はするな。…………俺が心配する。」


真瀬志奈

「すみません…………って。綿垣さんが心配をする?」


すると、綿垣さんは顔を赤らめた。


綿垣キョウゴ

「な、なんでもない!とりあえず明日は、笛花先生に演奏を聴いてもらうことにしたからな!まずは体調を回復させるんだ!」


そう言って綿垣さんは保健室を逃げるように出てった。


すると、ずっといたんだろう、笛花先生が声をかける。


笛花奏

「ふふふ…………彼は不安だったのよ。真瀬さんが倒れたとき、誰よりも心配をしていたの。誰か先生を呼んでくれって…………。そんな彼を大事にするのよ。」


真瀬志奈

「笛花先生…………わかりました。明日はよろしくお願いいたします。」


笛花奏

「よろしくね。」


私はお礼を伝え、保健室をあとにした。



六郭星学園寮 志奈・アケミの部屋



錦戸アケミ

「おかえり。…………だいじょうぶなの?」


真瀬志奈

「大丈夫ですよ。はい!」


私は自信満々に胸を叩いた。私自身も元気づけるためにだ。


錦戸アケミ

「そう。…………うん。大丈夫そうね。でもキョウゴ…………やっぱり志奈のことを…………。」


真瀬志奈

「………………?」


錦戸アケミ

「ああ、気にしないで。キョウゴのこと、大切にするのよ。」


真瀬志奈

「……………………はい。」




六郭星学園 音楽室



翌日…………笛花先生に演奏を聴いてもらう。


演奏が終わり、先生の評価は…………?


笛花奏

「うん。良い感じ!これならきっとみんなに喜んでくれるわ!」


綿垣キョウゴ

「ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。」


笛花奏

「君もだいぶ素直になったわね。成長したわ…………。」


綿垣キョウゴ

「それは…………そうですね。守るものが増えたからですかね…………?」


真瀬志奈

「守るものですか!良いですね!」


綿垣キョウゴ

「えっ…………?」


真瀬志奈

「……………………?」


綿垣キョウゴ

「…………良い。気にするな。」


真瀬志奈

「…………はい………………。」


綿垣さん…………まさかね。


すると笛花先生がこんなことを話してくれた。


笛花奏

「そうだ。2人は休憩はしないのかしら?」


綿垣キョウゴ

「そうですね…………そろそろ、休憩をした方が良いですね。そうします。」


笛花奏

「よし。由佳里。出てきて良いわよ!」


真瀬志奈

「矢次先生?」


矢次由佳里

「ふふふ…………ごめんね。驚かせちゃって。2人とも頑張っているから2人にレストランを予約しているの。せっかくだから行っておいで。」


綿垣キョウゴ

「先生…………。ありがとうございます。真瀬、行こう。」


真瀬志奈

「…………はい!」



レストラン



ウエイトレス

「いらっしゃいませ。2名様ですね。こちらの席をお使いください。」


真瀬志奈

「うわあ……!綺麗…………!」


案内された席は町並みがよく見え、色々な建物の光が輝いている。


綿垣キョウゴ

「おお…………これはなかなかの席だな。何か注文をしないとな。」


真瀬志奈

「じゃあ、私は炭酸水を。」


綿垣キョウゴ

「おお、良いな。俺も炭酸水にしよう。」


私たちは炭酸水を頼み、炭酸水が運ばれる。


真瀬志奈

「綿垣さん。」


綿垣キョウゴ

「ああ。」


真瀬志奈

「乾杯。」


綿垣キョウゴ

「乾杯。」


私たちはグラスで乾杯をした。


真瀬志奈

「綿垣さん。」


綿垣キョウゴ

「どうした?」


真瀬志奈

「課題…………みなさんに喜んでくれるように頑張りましょう!」


綿垣キョウゴ

「ああ。もちろんだ。」


私たちは運ばれた料理を食べて、レストランをあとにした。


…………そして数日後。

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