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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第3部 雪谷マコト編

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第2章 黒鍵盤を弾き終えて(雪谷マコト編)中編

六郭星学園 音楽室



運動会から数日経ち…………私は雪谷さんに音源を聞いてもらった。


雪谷マコト

「なるほど…………。」


雪谷さんは音源をじっくりと聞いている。


雪谷マコト

「じっくり聞かせてもらいました。…………さすがです。真瀬さん。」


私は嬉しくなり、少し照れくさくなった。


真瀬志奈

「あ、ありがとうございます。」


雪谷さんは少し間を置くと、重たい口を開いた。


雪谷マコト

「いや…………ですけど、改善点は色々ありますね。…………楽器……貸してもらえませんか?」


真瀬志奈

「あ、はい…………。」


雪谷マコト

「ありがとうございます。…………では。」


雪谷さんはそう言うと、楽器を弾き出した。


真瀬志奈

「す…………すごい…………!」


雪谷さんの楽器の演奏技術はとてもすごかった。まるで別人格のような演奏をしている。


心なしか雪谷さんも少し楽しそうな表情をしている。


雪谷マコト

「はぁ…………はぁ…………。…………どうですか?」


真瀬志奈

「すごいです…………!」


雪谷さんの演奏は私が作った曲をところどころ、アレンジをしていた。


しかもそのアレンジの方が、声優さんにも曲にもピッタリだった。


サヤから聞いたことは本当だったんだ。


真瀬志奈

「色々と噂は聞いていましたが、すごいです!今のアレンジは思いつきませんでした。お見事です!」


雪谷マコト

「ありがとうございます。ただ、僕の思ったことを演奏しているだけなので…………真瀬さんにお任せします。僕も協力をいたしますので。」


真瀬志奈

「わかりました。では…………雪谷さん。よろしくお願いいたします。」


雪谷マコト

「もちろんです。お役に立てるように心がけます。」


こうして私たちの特訓が始まることになった。



六郭星学園 Hクラス教室



帰り際に莉緒のクラスの教室の様子を見るとサヤがいた…………が。


??

「あらぁ…………。莉緒にそっくりね。」


真瀬志奈

「…………サヤ?」


そこにはメガネをかけたサヤがいたが、様子が何かおかしかった。


真瀬志奈

「ちょっと…………サヤ…………?」


水崎アサヒ

「いた!サヤ、失礼する!」


水崎さんはそう言って、秋葉さんからメガネを外す。


メガネを外すと、サヤの様子は元に戻っていた。


秋葉サヤ

「あれ…………?2人ともどうしたの?」


真瀬志奈

「良かった…………。水崎さん。これは一体…………?」


水崎アサヒ

「そうか…………志奈は知らないのか。…………実はな…………サヤはメガネをかけると人格が変わるんだ。」


真瀬志奈

「人格が…………!?」


水崎アサヒ

「ああ…………幸いにも凶暴な性格ではないのが救いだな。危害を加えるような性格ではない。」


真瀬志奈

「そうですか…………。」


水崎アサヒ

「案外、受け入れるのが早いな。」


真瀬志奈

「えっ…………?」


そう言われると確かに…………なんでだろう…………?


水崎アサヒ

「まあ良い。今度何かあったときは言ってくれたまえ。何かの力になれるかもしれないからな。」


真瀬志奈

「わかりました…………。」



六郭星学園寮 莉緒・マコトの部屋



真瀬莉緒

「そうだったか…………姉さんは知らなかったんだ…………。」


真瀬志奈

「うん。」


私はサヤのことを莉緒にも聞いてみた。案の定、莉緒も知っていた。


真瀬莉緒

「でも同じ部屋だったんでしょ?それでも知らなかったの?」


真瀬志奈

「うん…………特に変わったことは…………。」


真瀬莉緒

「そうか…………。」


しばらく黙り込んだ莉緒はふと、こんな話をしてきた。


真瀬莉緒

「みんな色々あるんだね…………。」


真瀬志奈

「みんなって?」


真瀬莉緒

「たとえば、アケミとキョウゴ。あの2人…………結構仲が悪いんだ。」


真瀬志奈

「知ってる。なるべく会わせないようにはしているんだけれど、錦戸さんが結構喧嘩を売りやすくてね…………。」


真瀬莉緒

「そうだよね。大変だね…………。あとは生徒会も忙しそうだし、ここ最近は各委員会も大変そうだし…………。みんな色々忙しくなっているんだね。大学受験もあるみたいだし…………。」


真瀬志奈

「私たちも頑張らなくちゃ。」


私がそう言うと、莉緒は頷いた。すると、何かを思い出したのか、莉緒はまた話し出した。


真瀬莉緒

「はい。これ。文化祭のチケット。俺らのクラスは執事とメイド喫茶をやる予定なんだ。姉さんも来てよ。」


真瀬志奈

「へえ…………莉緒も執事の格好するの?」


真瀬莉緒

「いや、俺はいつもの制服で清掃係。あまり期待をしてはいけないよ。」


真瀬志奈

「そう…………。まあ、一応行くわ。…………綿垣さんを除いて。」


真瀬莉緒

「ああ、それが良いよ。姉さんたちのクラスは何をやるの?」


真瀬志奈

「無難にホットドッグをやるわ。でも私と土原さんたちは自由行動。いつでも行けるわよ。」


真瀬莉緒

「そうか、じゃあ待っているから。」


真瀬志奈

「ええ、楽しみにしているわ。」


それから数週間が経ち…………



六郭星学園 大講堂



今日は文化祭の日。私たちはまず大講堂に集合していた。


先生を代表して、間宮舞来(まみや まき)先生が挨拶をする。


間宮舞来

「今日は文化祭です…………。みなさん、楽しんでください。」


間宮先生は相変わらずのおとなしさだ。


挨拶が終わると、それぞれのクラスの教室へと向かった。



六郭星学園 Bクラス教室



凪野雪緒

「今日は文化祭だ!みんなそれぞれ楽しんでくれ!」


クラスメイトたちも「はい。」と答える。


凪野雪緒

「それじゃあ…………いってらっしゃい!!」


凪野先生がそう言うと、クラスメイトたちはいろんなところへ向かった。


雪谷マコト

「真瀬さん。行きましょうか。」


雪谷さんが珍しく、積極的に声をかけてくれる。


土原ガク

「そうだねー!!僕たちも行こうじゃないか!!」


真瀬志奈

「そうですね。みなさんで行きましょう!」


雪谷マコト

「キョウゴはどうしますか?」


綿垣キョウゴ

「そうだな…………錦戸の教室以外ならついてきても良い。」


土原ガク

「そう来なくっちゃ!!それじゃあ、一緒に行こうか!」


真瀬志奈

「はい!」


私たちは色々な模擬店を巡ることにした。

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