表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第2部 浅越ハルト編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/368

第4章 白い光に照らされて(浅越ハルト編)後編

期末テスト当日。


柿本瑛久

「今日は大事な期末テスト……です。みなさん悔いのないように……頑張ってください。」


クラスメイトたちが「はい。」と答える。


柿本瑛久

「それじゃあ……始めてください。」


私はその言葉で裏返したプリントをめくる……



テスト終了のチャイムが鳴る。

私のプリントは空白欄は無く、出来る限りの答えを出した。そして全員が提出した……


テストの結果は大広間にて貼り出される。1位から最下位まで名前が載る。貼り出されるまでの間、ドキドキが止まらない。


そして……結果発表当日。


浅越ハルト

「いよいよだな…………。」


真瀬志奈

「ええ。そうですね。」


そして、テストの順位が貼り出される……

生徒の人数は700人前後……私たちの結果は……。


真瀬志奈

「50位……!なかなかの順位ね……!」


700人中の50位。少なくとも低くはないはず……!私は安堵した。


浅越さんは…………。


浅越ハルト

「16位。なかなかの点数だな。」


どうやら満足のできる順位だった。


他のみなさんは…………?


小鳥遊カルマ

「10位か。トップ10には入ったな。」


風亥ノクア

「4位か!これはなかなかの順位だね。」


どうやら2人も満足ができた順位だった。


真瀬志奈

「あとは…………課題の発表を待つだけですね。」


浅越ハルト

「そうだな。…………2人はもう課題の準備はできているのか?」


浅越さんは風亥さんと小鳥遊さんに問いかけた。


風亥ノクア

「もちろん!準備はできているよ。」


小鳥遊カルマ

「ああ、お前らにすごいものを見せてやるよ。」


浅越ハルト

「そうか…………楽しみにしているぞ。」


浅越さんはそういうと2人は強く頷いた。


そして月日は経過し…………



六郭星学園 大講堂



いよいよ、課題発表当日になった。課題はKクラスから1ペアずつ発表していき、そこからJクラス、Iクラスといき、Sクラスと回っていく。1ペアずつなので3日間に分けて発表をしていく。


そして今日はCクラスが発表していく。


Cクラスのトップを飾ったのは小鳥遊さんのペアだ。

小鳥遊さんのペアは戦国武将の甲冑を再現した模型を作った。


美園エリカ

「ふふふ……なかなかやるわね……!」


美園さんも少し驚いた様子が見れた。


中盤に入ると次は風亥さんのペアが発表の時間になった。


風亥さんのペアはマジックショーを披露した。


霧宮ナツハ

「本当にすごいわ…………なかなかね。」


霧宮さんがかなり褒めている。これほど言うことはなかなかの実力なのだろう。


そして終盤に入る……そしてCクラスのトリを飾ったのは私たちだ。


浅越ハルト

「志奈。準備はできているか?」


真瀬志奈

「はい。準備はできています。いよいよですね……頑張りましょう!」


浅越ハルト

「ああ、先生方にも認められて、声優さんにも認められた。…………失敗なんてない!行くぞ!」


真瀬志奈

「はい!」


私たちは互いに頷き、ステージへと立った。


真瀬志奈

「それでは…………行きます!!」


そう言って私たちは演奏を始める…………!!



演奏を終える、他の人の反応は…………?


男子生徒A

「…………とても良い曲を聴いたよ!ありがとう!」


女子生徒B

「とても良かった……!すごいです!」


私たちは拍手喝采に包まれる。そうか……やったんだ……!


柿本瑛久

「………………。良かった。」


神谷乙音

「瑛久。ハンカチいる?」


柿本瑛久

「ああ……。良い生徒に巡り会えたよ。」


ステージに降りると私たちは互いに喜びを分かち合った。


真瀬志奈

「やりましたね!」


浅越ハルト

「ああ、本当に良かった。志奈。君のおかげだ。ありがとう!」


真瀬志奈

「こちらこそ!ありがとうございます!」


浅越ハルト

「あとは…………声優さんの歌を聞くだけだな…………。」


真瀬志奈

「…………はい。きっと良い曲ができていると思いますよ。」


浅越ハルト

「そうだと良いな。俺たちの作った曲だ。きっと大丈夫だ。」


真瀬志奈

「はい!」



そして…………さらに月日は経ち…………。


六郭星学園 大講堂



SクラスからKクラスまで全クラスの生徒がずらりと並ぶ。


柿本瑛久

「ただいまより、六郭星学園卒業式を行います。」


卒業式が始まる。1年間ではあるが、このクラスに出会えてよかったと実感する。


1人1人名前が呼ばれていく。


柿本瑛久

「浅越ハルト。」


浅越ハルト

「はい。」


柿本瑛久

「風亥ノクア。」


風亥ノクア

「はい。」


柿本瑛久

「小鳥遊カルマ。」


小鳥遊カルマ

「はい。」


仲の良かったみんなが呼ばれていく。

そして私も呼ばれる。


柿本瑛久

「真瀬志奈。」


真瀬志奈

「はい。」


そうか……卒業するんだ……。そう思うと悲しみに溢れていく……






柿本瑛久

「以上で卒業式を終了いたします。」


そして、あっという間に卒業式が終わる。

本当にあっという間だった。卒業式も学校生活も。


ただ……唯一の救いは……。


小鳥遊カルマ

「全員同じ大学に行くのか……。」


浅越ハルト

「ああ、しかもこの間のテストの上位50人全員が同じ大学に行くからな。」


風亥ノクア

「奇跡ってあるんだな……。」


小鳥遊カルマ

「そういえば、いよいよ今日なんだな。声優さんに作った曲の初披露ライブ。」


真瀬志奈

「はい。今日は関係者席で呼ばれています。」


浅越ハルト

「俺たちの作った曲がどうなったのか…………楽しみだ。」


風亥ノクア

「時間的にそろそろだよね。準備して行かないと。」


浅越ハルト

「ああ、わかっている。志奈。行くぞ。」


真瀬志奈

「はい!」


私たちはライブ会場へと向かうことにした。



ライブ会場



ライブ会場は熱気に包まれている。今日はいろんなアーティストさんたちが登場する。その熱狂的なステージを私たちは関係者席で見守る。


浅越ハルト

「いよいよだな。」


真瀬志奈

「そうですね…………。あ、そういえば歌詞のこと、まだ聞いてませんでしたね。どんなことを書いたんですか?」


私は浅越さんに聞いた。すると浅越さんは笑みを浮かべてこう言った。


浅越ハルト

「それはな……俺が志奈に思っていることだよ。」


真瀬志奈

「それって…………!?」


私が何かを言いかけると辺りが白いスポットライトに照らされる。


浅越ハルト

「始まった…………。」


始まる…………私たちの曲は1番最初に披露される。つまり、浅越さんの歌詞の意味がわかる。


ステージを見ると、そこには声優さんが立っていた。


男性声優

「この想い…………気持ちをあなたに届けます!」


そういうとメロディーが流れる…………



曲が終わる。私の目には涙が溢れていた。


浅越さん…………やっぱり…………。


浅越ハルト

「外に出よう。俺たちの役目は済んだ。…………あとは志奈の答えを聞くだけだ。」


そう言われて、私たちは外に出た。



ライブ会場の外



ライブ会場の近くのベンチに座る。そして浅越さんは私の手を掴む。


浅越ハルト

「さっきの曲の歌詞の意味…………わかったか?」


真瀬志奈

「はい。…………浅越さん。」


浅越ハルト

「これが俺の想いだ。ただ、俺は志奈に色々と嫌なことをしたかもしれない…………。そんな俺でもついてきてくれますか?」


真瀬志奈

「もう…………こんなときにずるいですよ。…………でも…………ありがとう。」


浅越ハルト

「志奈!」


真瀬志奈

「ハルト…………さん。」


浅越ハルト

「ありがとう…………ありがとう…………!!」







虹谷サイ

「ぐっ…………違うのか…………まあ良い。他をあたるとするか…………。」


浅越ハルト編 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ