004
この違和感は…そうだ。思い出した、
俺が謎の光に包まれた時に感じた奴だ。
あの光る隕石には意思がある気がする。
もしかして、こいつは俺に何かを
伝えようとしているのでは…?
俺はこの違和感という声を聞こうと集中した。
そして数分後、言葉では無い何かを感じた。
“空に注意しろ”
予感や予兆に似た感覚。
そうか。これが隕石の声、意思なんだ。
曖昧な、そしておそらく一方的なモノ。
俺を怪獣にした理由をどうにかして
問い正したいがやり方を知らないし、
それよりも、今は空に注視するべきた。
俺は首を上げた。
……なんだあれは!?
向こうから多数のヘリ、そして
一緒に変な生き物がこちらに
向かってくるのを視認した。
鳥型ではあるがスタイルはオウムに近い。
手とツノが生えたオウムと呼べば良いだろうか。
そして大きさが尋常じゃない。
翼長30メートルはある。
つまりあいつは…いや、あいつも怪獣か?
なるほど。周りが妙に騒がしかったのは
俺だけでは無く、あいつも原因だったんだな。
考えてみたら、一人だけ怪獣になるという
ルールがある訳では無いだろう。
他に怪獣がいても不思議では無いし、
もしかしたら大量発生しているかもしれないのだ。
そのまま奴は俺の近くにおりてきた。
相対する怪獣2体。側から見たら
怪獣映画に見えるに違いない。
もしかしたら息子もテレビの向こうで
この光景を見て興奮しているかもしれない。
睨み合う俺達。
何も言わなくてもわかる。
こいつは俺を殺すためにここに来たんだ。
そしてこいつは俺と、地球と全く「異なる存在」だと
例の隕石が伝えてくれている。
俺みたいな「元人間」ではない事が
良くも悪くも戦う事を強制された。
俺はこの鳥もどきを撃退、もしくは退治しなければならない。
生き残る為に、そして地球の為にも。
俺は…
*** 選 択 肢 ***
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