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【アニメ化決定】ロメリア戦記~魔王を倒した後も人類やばそうだから軍隊組織した~  作者: 有山リョウ
第二章 メビュウム内海編~港を造って交易をおこなうことにした~

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第四十二話 メアリーとの会談③

ロメリア戦記のアニメ化が決まりました!

ロメリア戦記がアニメになります。続報は判明次第、ご報告させていただきます。

こうしてアニメになるのも、応援してくれているファンの皆様のおかげです。

これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。


いつも感想やブックマーク、評価や誤字脱字の指摘などありがとうございます。

小学館ガガガブックス様よりロメリア戦記が発売中です。

BLADEコミックス様より、上戸先生の手によるコミカライズ版ロメリア戦記も発売中です。

マグコミ様で連載中ですよ。



 考えなしのメアリーさんの行動に、私は呆れた。

 その点で言えば、モーリス船長は慎重だった。身分を偽って私と直接面会し、私という人間を見定めようとしていた。そして港湾局副局長という、美味そうな話にもすぐには飛びつかなかった。

 それだけ慎重にやっても、上手くいく保証はどこにもない。それが世界の厳しさだ。メアリーさんは用心が足りない。


「だいたい貴方は……」

「黙れ!」

 私が言葉を続けようとすると、メアリーさんの手が、部屋の隅に置かれた衣装掛けに伸びる。そこには長外套と共に剣が掛けられてあり、メアリーさんは剣を手にすると同時に抜き放つ。そして左手を伸ばし、私の胸倉を掴んで剣を突きつけた。


「ちょ」

 それまで背後で話を聞いていた覆面の船員が、メアリーさんを止めようと前に出る。しかしメアリーさんは刃を引かない。


「おや、私を殺すのですか? 私を人質として、身代金を手にするという計画はどこに行ったのです?」

 刃を前にしても私は引かない。逆に笑みを見せる。


「お前、自分が殺されないと思っているのか?」

「まさか、逆です。私は絶対に殺されると思っています」

「ああ? 何なんだ、お前?」

 メアリーさんは意味が分からないと顔を歪める。


「貴方はこれからヴァール諸島の海賊と合流するのでしょう。ですがその時、彼らはきっと私を殺せと命じてきます。自分の手を汚さないために」

「そんなことあるわけが……」

「ない。と言いきれますか?」

 私の問いに、メアリーさんは押し黙った。


 今回の一件には、さまざまな国や勢力の思惑が絡み合っている。

 ハメイル王国の目的は、ライオネル王国の海洋進出の妨害だ。そのためライオネル王国とメルカ島の関係を悪化させ、海賊行為による通商妨害を目論んでいる。そしてメアリーさんの目的は、落ち目となっているメルカ島の立て直しだ。ハメイル王国の庇護下に入るため、私を誘拐した。


 これが両者の思惑である。だがハメイル王国とメアリーさんを仲介した、ヴァール諸島の考えは少し違ってくる。


「メルカ島を立て直したい、貴方の気持ちは分かります。ですがヴァール諸島の方々が、メルカ島の復活を喜ぶと思いますか?」

 私の問いに、メアリーさんは答えない。


 ヴァール諸島としては、後ろ盾であるハメイル王国の意向には従わねばならない。しかしライオネル王国と敵対して矢面には立ちたくない。その一方で、メルカ島が勢力を伸ばすのも面白くないはずだ。ならば取る手は一つ。


「貴方に私を殺させ、その後に貴方と手を切る。メルカ島はライオネル王国と敵対し滅びる。そしてライオネル王国の船を、ヴァール諸島の海賊が襲う。これが彼らの最適解です」

 私は手を広げ、理路整然と説明する。


 メアリーさんは私を掴んだまま剣を下ろさない。その目は追い詰められて血走っている。感情のままに暴走して私を斬る可能性もある。


「いけま……」

 覆面の船員が止めようとする。その時、船長室の扉が叩かれた。先程出て行ったアンの声だ。

「メアリー船長。ヴァール諸島のボーンの船が来ました」

 告げられた言葉を聞き、私は笑みを見せた。


「おや、答え合わせの時間が来たようですね」

「もしボーンがお前を殺せと言わなかったら、私がお前を殺してやる!」

 メアリーさんは乱暴に手を離し、突きつけていた剣を下ろす。


「その時はこの首を差し上げましょう。ですが私の読みが正しければ、彼らは私を殺させた後、証拠隠滅のために貴方達も殺すはずです」

 私は笑って予想を語る。私とメアリーさんを殺せば、残るのはメルカ島の人間が私を誘拐したという事実だけとなる。真相は闇に葬られ、メルカ島とライオネル王国の断絶は決定的なものとなる。


「甲板には、武装した船員を集めておいたほうがいいですよ」

 私が忠告すると、メアリーさんは顔を顰めた。

「……アン。全員に武装して甲板で待機するように指示しておけ」

 迷いながらも、メアリーさんは扉越しに命じた。


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