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01 ロック教官と持久走

目が覚めるとまず最初に見えたのは青い海と空のコントラストだった。その風景に暫しみとれていたあと、のそのそとベッドから抜け出した。着替えはどこだろうと思っていると丸太の壁が引出しとなっていてそこの中に服が数着づつ入っていた。そこから選んで着てみる。

顔を洗ったあとリビングに行くとテーブルの上に食事がラップのようなものでおおわれている。触れると消えてしまった。するとどこからかメモが現れた。


ーショウノへー

おはよう、異世界での暮らしが始まる1日だよ。ちゃんと寝れたかい?朝食を作っておいたからちゃんと食べてね。

お祖母ちゃんより


「ありがとう、お祖母ちゃん。では、いただきます。」


やはりとても美味しかった。特に里芋の甘辛煮はとろとろで絶品だった。

食べ終わって食器を洗ったあと、お祖母ちゃん特製の冒険服に着替え、タオルなどをアイテムボックスに入れてから家を出た。


「さあ、どこにいこうかな…やっぱりダンジョンかな、身武を使ってみたいしね。」


そう呟いてからダンジョンへ足を進めた。


ダンジョンはいつ見ても驚くべき高さである。途中で雲があるため頂上を見ることができない。宇宙まで続いているんじゃないだろうか。そう思いつつダンジョンの中に入っていった。


中は赤茶色の岩がくりぬかれた様なところだった。すると目の前の地面が急に盛り上がった。早速モンスターかと思い、身武を使おうと片手剣を思い浮かべ、'身武!'と叫んだが何も起きない。ヤバイと思ったら、目の前の土が形を変え筋骨隆々の人(?)が現れた。見た感じGGOの武器を買うときに出てきたガンマンロボットのようだ。そう思っていると筋骨隆々の人(?)が、


「大丈夫だ。我はそなたの祖母上に造られたゴーレムである。そなたの身武の使い方と武器の訓練を行うように言われている。我のことはロック教官と呼ぶように。ちなみにこの世界には銃はないぞ。」


どうやらお祖母ちゃんと一緒で心が読めるようだ。


「わかりました。教官。よろしくお願いします。」

「うむ。ではこっちに来い。」


すると今まで壁だったところににぽっかりと穴が開いていて光が指している。中に入って見ると、競技場のようなトラックがあった。一周300〜400mはあるようだ。


「さっきそなたは身武を使おうとした時、使うことが出来なかったであろう。それは、そなたの世界には魔力がなかったからだ。体が魔力を操作できていないのだ。だから今から、魔力操作を覚えるよう教える、と言いたいが、今のままでは何も感じることができない。そのためにこれをつけてもらう。」


そう言って出してきたのは、お祖母ちゃんがくれたクリスタルのようなものがついたブレスレットだ。


「この石は?」

「この石は魔結晶、魔力の塊だ。これを常につけていると、魔力はだんだん感じられるようになる。少なくとも2〜3日は必要だ。感じることができるようになってから魔力操作をしっかりと教えよう。そのため、今日は体力作りと剣術を行う。さあ走るぞ、20周だ。よーいスタート!」


突然言われ驚きつつも走り出す僕と教官。教官は僕とペースを合わせているようだ。そう思っていると、


「少しずつペースを上げていく。ちゃんと着いて来い。遅れた秒数分腕立て伏せをしてもらう。」

「わかりました。頑張ってついていきます。」


頑張って着いていったものの残り5周のところから差が開き始め、結局かなり離されてゴールした。


「20周終了、腕立て53回開始!」


やってはみるものの足に疲労が溜まっていてなかなかできない。


やっとのことで腕立て伏せが終わると、午前中の訓練は終わった。濡れタオルで手や汗を拭いたあと、お祖母ちゃんから貰ったランチセットを取り出して食べ始めた。優しい味でとても美味しい。教官にも食べるかと聞いたが残念ながら食べられないと言っていた


食べ終わって少したってから、教官は近くの壁を触るとそこから2本の茶色い剣が出てきた。


「ちゃんと休憩できたようだな。では今から片手剣の訓練を行う。まずは握り方だ。

親指以外の4本の付け根の間接の山にグリップの峰を合わせて、親指を立てて持つんだ。そなたの世界のもので言うとカッターナイフのように持つのだ。親指をスライドすると刃の向きが変化する。おぉ、ちゃんとできているではないか。」

「僕は中高続けてバドミントン部だったんですよ。親指のスライドはバドミントンのフォアとバックの切り替えの時に使うのとそっくりだったんで。」

「なるほどな。それでは剣の扱いは覚えやすくなるだろう。」


そう言われて少し嬉しかった。そのあと、剣の構えや振り方など5時間ほど練習をした。


「よし、だいぶ様になったな。なかなか覚えがいい。今日はここまでとする。明日は休みだ。ゆっくり休むといい。体は体は疲れていることだろう。では、出るぞ。」


確かに疲れているものの動きないほどではない。でも、久しぶりにここまで運動したので明日はちゃんと休もう。


ダンジョンの入り口にでると、とてもきれいな夕焼けであった。教官と別れ、家に帰り、先に風呂には行ってから夕食を食べたら急に疲れが出てきた。急いで歯を磨き、ベッドに飛び込んでぐっすりと眠った。明日は何をしようかな。




読んでいただきありがとうございます。剣術につきましてはドイツ剣術を参考に作らせていただきました。主人公の背景があやふやなので近いうちに書きたいと思っています。投稿は毎回、一週間は開けずに出していきたいと思っています。

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