sideシンと龍
今朝の鍛錬時のこと。
「毎朝の日課のせいか俺はおかしくなっているかもしれない」
「何を急に言い出すのじゃ」
「いやさ、ルビネラに地面に叩き付けれられるだろ?」
「凄い音で妾はビックリするから止めて欲しいのじゃ」
「でもな?ルビネラってスカートだからさ・・見えるんだよ」
「ぱんつなのじゃ!!」
「そうそう!それでさ?毎日色が違うんだよ!昨日は赤、一昨日は白で一昨々日は青でさ」
「ふむ!毎日色を気にして履き替えておるんじゃな!」
「そうなんだ・・・でも七日経つと元に戻るんだよ」
「それがどうしたんじゃ?」
「アイツさ・・・パンツ七枚しか持ってないのかな?」
「何言ってんだげろまりゅううううううう!!」
真横からルビネラが首を狩るような蹴りを放つも、俺は足首をバシッと受け止めてソルナを見た。
「今日は紫な?」
「ふむ、エロエロなのじゃ!」
「はにゃせっ!」
「何でだ!俺はルビネラが七枚しかパンツ持ってねぇから、その辺りソルナに言ってやらねぇとって思ってだな!」
「なんで妾が関係あるのじゃ・・・」
「え?ソルナが用意したかと俺はてっきり・・・」
「ルビネラは自前で用意しておるのじゃ!!」
「じゃっ!じゃあ・・・こんなエロいパンツを自ら作っているのか!!」
「えろきゅない!!ふちゅうだぁあ!!はなしぇえええ!!」
もう一度だけじっくりパンツを観察してから放してやると、女の子座りでぺたんとその場に座った。顔は下を向いたままで体がピクピク動いている。
何がどうしたんだ・・・・心配だ!
「俺はパンツが紫だからって引いたりしない!だからもう一回見てもいいか!」
「うるちぇい・・だやぁまってりょ・・・」
「主よ、あまりルビネラを虐めるのはやめるのじゃ!」
「しょるにゃしゃま・・・」
「エロエロでもいいのじゃ!」
「にゅ・・」
「でも青パンの方が好きだぜ!」
「うるちぇえ・・」
翌日の朝、今日も今日とてぼっこぼこ、心なしか昨日よりも派手にぼこられたような気がする。地面に大の字に寝転がり強くなっているのかと自問して溜息を漏らす。ルビネラは俺の横を通りすがり、浮かぶ水球で顔を洗っている。
通り過ぎる時に見えたんだ、パンツ。俺のせいでルビネラは・・・なんてことしちまったんだ!ちゃんと謝らないと!!
「あのルビネラ?」
「にゃんだよ!」
「その・・あのな?昨日はごめんな?俺は酷いことしたな・・」
「もっもう昨日の話しゅんなや!」
「ダメだ!!!」
「なっいきゅなりどうっぢたんだ」
「何でだ!俺のせいなんだよな!ちゃんと言ってくれ!!」
「だきゃらなんだ!!」
「今日は桃色の日だろ!!なんで青なんだよ!!」
「ひっ・・いちゅ見た・・・」
「主が青が好きって言ったからなのじゃ・・・」
「おっ俺の為に・・・」
「ちっちがっ!!」
「違わない!」
「ひっ・・」
「ちゃんと見ないと失礼だから見るからな!!」
「みんにゃあああああ!!」
「はぶっ・・」
盛大に地面を転がりソルナの手前まで転がったところを彼女に踏まれて止まった。何もあんなに転がるまで蹴らなくても良いのに・・・パンツぐらいでさ。
腹を踏むソルナを見上げて、俺は呟いた。
「ソルナは白か・・」
「妾はいつも白なのじゃ!」
ルビネラみたいに恥じらいが無いからさ・・・なんか違うんだよな・・・。
ソルナもルビネラも結構おしゃれだと俺は思う。
今日のソルナは服千切れてるの?って聞きたくなるような程にスリットの開いた白の服。ふとももが丸見えでパンツも丸見えでそこだけ見るとエロい。
「何をじっと妾のパンツを見ておるのじゃ」
「いやさ~ソルナの足ってエロいな」
「じゃろう?エロエロなのじゃ!」
「しょるにゃさしゃまをそんな目でみりゅなっ!!」
「あぶっ!!」
鳩尾を踏まれて苦しんだ先に見えたものがあった。
「綺麗な青だな・・」
「みりゅなっ!!」
「見せたのはルビネラだろ!!言いがかりはよせ!!」
「別に妾はパンツ見られたぐらいなんとも思わんのじゃ、そもそも何度も裸見られとるのじゃし」
「だよなーまっぱのソルナは絵みたいで美しいぜ」
「ふふ~ん!美しいのじゃ!」
「ふぇ・・・」
そしてジョコラから帰ってきた朝。
「まだ課題はあるがその辺は自分でちゃんとやるのじゃ」
「毎日ボコボコにされてた記憶しか残ってないんだけど」
「じゃが初日と比べたら全然違うのじゃ」
「そんなに変わったかな~」
「主は器こそ人間じゃが中身は龍そのものじゃ、これ以上強くなったとしても人間相手なら負ける方が難しいのじゃ」
「でもさ?レミナの事があるわけだしさ・・・」
「相手が龍やら竜でも主の成長速度には勝てんのじゃ」
「ん?」
「主は友好的じゃからな、今後も契約が増える可能性があるのじゃ。その度に主は強くなるのじゃから正直、限界が分からんのじゃ」
「双子達と契約してからは出来ることに幅が生まれたのは分かるけどさ」
「主はまだ自分の根源たる力を殆ど使って無いのは理解しとるんじゃな?」
「うーん?頭に血が上った時にそんな雰囲気出た事はあるけど、ソルナを向こうに呼び出したりするぐらいか?」
「そもそも主を流した龍の力もちゃんと分かっておらんのじゃ」
「そりゃ、転生を司ってるんだからそういう力だろ?」
「妾はそうは思わんのじゃ、そもそもそれはその龍の役目としての力で本質とは別と思うのじゃ」
「うん?」
「仮にじゃ?その龍を敵と見なして攻撃する馬鹿がいたとするじゃろ?」
「出来ないと思うけど・・」
「じゃから仮にじゃ!そうなった場合、その龍はどうやって戦うのじゃ?無抵抗のまま殺される訳もないじゃろ?」
「ヴェルさんも戦おうと思えば戦えるけど、その必要が無いからそうしないだけってか?」
「そうじゃ、じゃがその龍の力は妾には分からんのじゃ。主の中に眠っておる以上は主自身でどうにかせんといかんのじゃ」
「なんかすげー面倒くさい話だな!」
「まぁいいのじゃ、今の主の力も大概じゃからな。使うような自体があればそれこそどうなるか分からんのじゃ」
ソルナと色々とだべっていたけど、頭の中ではヴェルさんの力についてでいっぱいだった。でも、今の所は必要性を感じ無いっていうのが最終的な答えで、それ以上は考える事が無かった。
「ルビネラの力も双子の力も扱えるようになったんじゃ、妾との契約も少し強くしてみるのもありじゃな」
「何さ唐突に?」
「一度ちゃんと理解した方が良いのじゃ!今の主の力は何じゃ?」
「えーと、ルビネラは体の強化で、ノシュネは食べて、フォスキアもある意味食べるだよな」
「適当じゃの~、簡潔に言えば圧縮・分解・吸収なのじゃ!」
「あ~確かに!で?ソルナは?」
「ぬふふ~妾の力はじゃな~」
「溜めるね~!よっ!ソルナ様!!」
「んふ~~なんじゃと思うのじゃ?」
「知らん!」
「少しぐらい考えてもいいじゃろ!!」
「で?」
「む~なのじゃ!妾の場合、今の全部一人で出来るのじゃ!まだ他にもあるんじゃけど~」
「へーすげーんだソルナって」
「何か癪に障るのじゃ・・・凄い事なのじゃ!!一人で出来るのじゃ・・」
「なぁなぁ、ソルナ!一人で出来るもんって言ってみて」
「一人で出来るもん・・・」
「ソルナかーわーいーいー!!」
「んひひ~可愛いのじゃ!!」
「ソルナ様に何させてんだゲロ丸」
ドスの効いた声で俺に完全な威圧を放っているルビネラが後ろに立っていて、凄く怖い。今までの中で一番怖い殺されるかもしれない、なんか今日のルビネラ本当に怖い。
「おどれは目の前の方がどんだけ凄いかホンマに分かってのか?こら?お?ソルナ様が怒らへんゆうて、ちょっと調子に乗りすぎちゃうんけ?あ?おい?聞いてんのか?無視してんちゃうぞワレ?調子こいて失礼なことばっかしやがって糞ガキが」
「ひぇ・・」
「誰が口開けゆうてん!ゴミの分際で言葉放つなや!最近おどれ調子乗りすぎちゃうんか?」
「・・・」
「おい?無視すんなてゆうたところちゃうんけ?こら?」
「・・・」
なんで関西弁しゃべっておられるんでしょうか。
汚い関西弁しゃべっているのでしょうか?僕には分かりません。
多分、僕は今日ここで死にますね。体をバラバラに引き裂けれて内臓をぐちゃぐちゃにされた挙句の果てに燃やされるんでしょうね。
グッバイ、ディルカーレ、さよなら皆。今から行くよルーチェリア、待っててヴェルさん。
「ルビネラ?その話方は二度としては駄目ですと昔に言わなかったですか?」
「え・・・」
「聞こえてますか?」
「でっでも・・・」
「聞こえませんでしたか?」
「はい・・・」
ニッコリ笑っているソルナからは圧倒的で凄く重たい空気を感じる。
ルビネラより怖いんですが。え?なに?役作りでもしてたの?この龍達。
やだ怖い。多分、僕は涙目になっていることでしょうね、ニッコリソルナと目が合った瞬間に謝りました。二度と舐めた口は聞きません、それどころか調子に乗って大変申し訳御座いませんでしたと土下座。頼りにしてばかりで申し訳ないです、これからは自分で何とかしますから怒らないで下さい。そうしている内に俺は小さくなっていて、口もあまり動かなくなっていた。
「いや、妾は別に主に怒っとらんのじゃ・・」
「生まれたのが僕ですいません」
「いや・・じゃから・・・」
「しゅいましぇんでちた」
「主・・・体が幼児化しておるんじゃけど・・」
「ひっぐ・・・ちゅいまちぇんでちた」
「ルビネラが虐めるからじゃ!!」
「ですが!今日のは失礼過ぎます!ここ最近のことも含めて全部!」
「そんなに怒ることでもないじゃろ?妾も楽しんどるのじゃし」
「でも・・・」
「ルビネラが妾のことを思うて言ってるのは分かってるのじゃ!でもコヤツはこの世界に今まで現れることの無かった逸材じゃ。妾はそれが嬉しくて楽しいのじゃ・・・どいつもこいつも妾には謙ってばかりなのじゃ・・それが嫌という訳ではないんじゃぞ?でもこんなのがいてもいいのじゃ!妾が許すといっておるのじゃからルビネラが言うこともないのじゃよ?」
「・・・」
「う~む・・分かったのじゃ!主よ!顔をあげるのじゃ!」
「ふぇ~しゅいまちぇん」
「もう謝らんでいいのじゃ。妾には今までと同じでいいのじゃ!でも今日からルビネラにはちゃんとして言葉で話すのじゃ!それなら文句もないじゃろ?解決じゃ!!ほれ!主もちゃんとルビネラに言うのじゃ!」
「リュビネラちゃま、今まですいまちぇんでちた。もうためぐちききまちぇんから・・・ゆるちてくだちゃい・・」
「これで良いのじゃ!」
「私が全部悪い見たいじゃないですか!!なんですか!!もういいですから!」
「ルビネラちゃま、もうおこりゃないでくだちゃい。どうかこのとおりでちゅから」
「やっやめろ!それやめろ!いつも通りでいいから!ルビは少しだけイラっとしたから注意しようとしただけで・・」
「注意だけであんなに怒るなんて怖いのじゃ!」
ソルナ様の御慈悲のお陰で僕は生きています。
ルビネラも後からやり過ぎたと謝ってくれました。
なので僕は嫌がらせのつもりで暫く敬語で話してやろうと思います!
「にしても主は小さいと可愛いのじゃ!」
「おねしゃんのほうがかわいいのじゃ!」
「・・・なんか思考まで幼児化してませんか?」
「かわいいのじゃ!!」
そう言いながら彼女は俺を抱っこした。そしておかしな事を発見してしまったので、ぐにぃバンクからデータの照合を始める。何故だ・・ソルナは断崖絶壁のゼッペキンのハズだろ!なのに何で・・こんなに気持ちがいいんだ!
俺は抱っこされたまま事故を装いぐにぃしてみたんだ、そう彼女のぐにぃはいつものままだった。だがこの母性溢れるぐにぃは何だ?他のぐにぃと何が違う!!
「妾の腕の中は安心するじゃろ~言ってみるなら主にとって妾は母も同然なのじゃから~」
「ソルナ様のお陰で生まれたようなものですしね」
この言葉に俺は確信、そうだ!これは圧倒的安心感からくる気持ち良さだ!
いかに最高のぐにぃを持ちし女エルジュでもこの安心感には負けてしまう。
俺は速攻でぐにぃバンクのデータを書き換えて、暫定一位の称号を彼女に与えた。
「にしても妾が小さくはなってもこの愛らしさはでんのじゃ」
「おねしゃんいいにおい」
「じゃろ~もっとくんくんするのじゃ~」
チビの俺の威力はソルナさえも屈服させてしまう程の破壊力があるとは。
ある意味で俺は最強なのかもしれない!そう思いながらソルナに抱きついていちゃコラして遊ぶ中、ルビネラはモジモジしている。抱っこしたいのだろう?でもさっきのアレのせいで言い出し難いんだろう?俺には分かるぜ?
「おねしゃんのほっぺふにふに~」
「主のほっぺもふにふになのじゃ!さらさらなのじゃ~」
「おねしゃんこしょばいのじゃ!」
「可愛いのじゃ~、ん?どうしたんじゃルビネラ?」
「いえっ・・べっ別に何でもありません」
「さては抱きたいんじゃろ~」
「そんな事ないでつ」
「おねしゃんかんだ!」
「噛んだのじゃ~、ほれルビネラも抱くのじゃ」
「いえっ・・・でも・・その・・」
なんかこのままだと次から変な気を使うような間柄になりそうだし、それも嫌だな。ここは俺がいっちょやったりますか!
「おねしゃんもだっこ!」
「どれルビネラちゃんと抱っこするのじゃ!」
「へっ!!!」
ルビネラの抱っこは非常に不慣れでぎこちない、でもぐにぃはやっぱりソルナよりあって気持ちが良い。首に手を回して蝉のように張り付いて楽しもうではないか!
「おねしゃんもいいにおい」
「ひぇっ!あっあちがちょう」
「なんで緊張しておるのじゃ?さっきまでぼろくそに言ってた相手じゃよ?」
「ひっ・・・」
「おねしゃん?だいじょうぶ?」
「なんで体以外も幼児化してるんでしゅか!」
「オトシゴと言っても例外中の例外じゃからな~」
その後は水球の風呂へ入り、生ぐにぃを楽しみました。
とても気持ち良くてたまりませんでした。風呂に入っている間に体を元に戻すと凄くがっかりな顔をされました。みんなのこのがっかり顔にももう慣れましたから僕は気にしません。だってそこにはぐにぃがあるから!
「にしても小さい主の破壊力は凄まじいのじゃ、妾も我を忘れておったのじゃ」
「確かに可愛かったです・・・抱っこも気持ちよかったですね」
「何?母性的な何かなの?」
「なのかの~主はこれからここに来る時は小さくなってから来るのじゃ」
「え・・・面倒くさいから嫌だ、二度とやらないから」
「しょんな・・」
「それは駄目なのじゃ!たまにでいいのじゃ!」
「え・・・でもなー」
「るっルビからもお願いするから!!」
「え~アレさ~体があんまり言うこと聞かないし・・・口も動かないし・・・なんか頭もぼやぁってするからな~」
「頼むのじゃ!!」
「うん!うん!」
「五歳ぐらいまでなら楽に大きくも小さくもなれるけど、あのサイズになるとなぁ~」
「じゃあ!ルビネラのぱんつ見放題にするのじゃ!」
「え!なんで生贄になるんでつか!!」
「む~~なら妾のぱんつも見て良いのじゃ!」
「いや、そこまでされたら流石に引くからさ・・」
「頼むのじゃ~」
「分かったから!分かりました!たまにならなるから!その格好で頼むのやめろ!」
ソルナはスリットをベロンと捲り上げ、さらにルビネラのスカートも捲り上げてパンツモロ見せで懇願していたのだ。そこまでされると俺も引いてしまうからどうしようもなかったのだった。
本話もお読みいただきまして有難う御座います。
ブックマークにも感謝です。
本話で八章は終了し次話から新章に入ります。
次の章から新たな旅に出発します。十章に至るまでの過程と新たな事件?を主軸に九章八部を予定しております。次話以降もどうぞ宜しくお願い致します。




