疑問の集会場
ここ最近勉強で小説に
手が届かないという事態が
発生しているため、遅れるかもしれません。
とはいってももうすぐ終わるんですが。
コツコツ…………と靴を鳴らし
その学校の床から屋上へと
繋ぐ階段を渡りそして
俺は見た。
「…………やけに風が強いな。
本当はここで神木が来る予定だったが。
…なんで代わりに佑都、
お前がいる。」
「そっちこそ。
姿を眩ませておいていきなり
神木が来る予定だぁ?
お前こそ一体何してたんだよ。
仁口康一。」
俺は屋上のフェンスのところで
仁口のいる階段へと
振り返る。
仁口は…………と予想通り
俺に銃口を向けていた。
「野田と繋がったか?」
「…………だとしたら?」
「アイツが神木を殺したと
未だに思ってるのか?」
「…………いや?」
そうだ。
野田夢斗は神木康平を殺していない。
とはいっても場合によっては
殺した…………か。
「あのとき、野田は神木は死んだと、
俺にジェスチャーで言った。
だけどあのとき実は死んでない。」
「まぁ、アイツはサイコパスとかで
じわじわと死んでくのが
趣味のやつだからな。
頭に1発入れて殺すような
やつではないさ。
だからあの死体には
傷痕が2つ存在したんだ。」
と仁口が俺に、
俺を見てその続きを言わせる。
「そしてあの銃は6発しか
撃てないような旧式の銃だった。
物理室で4発も撃てば残りは2発。
でも俺はそこで重大なことに気付いた。」
アイツは…替えの玉を
持ってきていなかった。
いや神木が来ることを想定して
鉄板という盾を持ってることすら
想定外だったはずだ。
そして無理もなく3発を無駄にした。
1発は威嚇用に使ったのだが。
「それに替えの玉があったら
すぐ追いかけて
撃って殺していたはずだからだ。
勿体ぶらず12発を撃てば良い。
足や手にじわじわと痛め付ければいい。
ただそれだけだ。」
そして野田は残り2発のうち1発で
鍵の掛かったドアを破り
そして…………!
「予想では腹に撃ったってところだな。」
俺より先に康一がそう言った。
康一は自信満々な笑みで、
「じゃあ本題に入ろうか。
クエスチョン!誰が神木を殺した?」
「それは―…………!」
その人物はあまりに突拍子もないが、
でも…………一番あり得る人物。
「日向勇治だ。」