狼煙
平和だなんだと言ってられない。
そう、もう戦場の空気なのだ。
しかし、まずは何をするべきか。
今から間者を送ったところで大体気付かれるだろう。
とはいえ、相手は前々から準備してるはずだ。
それこそ間者を送るなんて行為は既にやっているはず・・・いや、やった後だろう。
「落ち着け、まずは戦況を確かめろ。」
自分の兵力。相手の兵力。
自分の兵種。相手の兵種。
自分の兵器。相手の兵器。
自分の情報。相手の情報。
足りない物は何だ。足りてる物は何だ。
考えろ、そして解を出せ。
「・・・・・・」
まず、順に整理しよう。
自陣の兵力は少なく見積もって4000強
敵陣の兵力は分からず
自陣の兵種は軽装歩兵、重装歩兵、軽装騎兵、重装騎兵、魔術師、弓騎兵、弓兵、工兵
敵陣の兵種は重装歩兵、軽装騎兵、重装騎兵、魔術師、弓騎兵、工兵などを先日の訪問で確認している
自陣の兵器は井欄、火砲
敵陣の兵器は井欄、大筒、魔導兵器、破城槌
自陣の情報は貴族が浮き足立っている事、そして兵士の練度が低い事。
敵陣の情報は国が一丸となってかかってくる事、そして兵士の練度が高い事。
「圧倒的不利か・・・?」
数で見れば圧倒的劣勢だ。
しかし、侵略する側にとって、地の利を活かす事はかなり難しい。
防衛側からすれば予め罠なり陣形なり組むことが出来る上、地形も把握しているので背後を突きやすく、後詰が比較的楽に行えるということだ。
「間者を送り込み、正確な兵数、威勢を聞かせてもらうか・・・」
将軍次第では苦しむが、地形を活かせば勝てる。
いや、待てよ・・・?
「何も殲滅せずともいいのでは・・・?」
兵数を多く見せればいいのだ。
とはいったものの
「ま、なるようにしかならんか。」
気楽な国王のつぶやきは誰にも届いて居なかった。
引き続き、国王の独り言です。
ぐだぐだな終わらせ方ですが、次で動きます。
他事があり、更新が少し遅くなります・・・
誤字脱字などありましたら一報をお願いします。