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共有の地盤で
共有とは、
同じになることではない。
違いのまま、
沈黙のまま、
揺れたまま、
それでも同じ地盤に立ち続けるという、
かすかな意志のかたちである。
重さは均等には分けられない。
だからこそ、
偏りを吸収する梁が必要になる。
痛みは忘れられない。
だからこそ、
その痕跡を重心に変える技術が必要になる。
声は届かないことがある。
だからこそ、
沈黙にも入口を与える広場が必要になる。
共有とは、
誰かと一緒にいることではなく、
倒れたときに、
もう一度立ち上がれる場所を
互いに残しておくことだ。
その場所は、
誰のものでもなく、
誰もが失うことのできない
文明の地盤である。
倒れないための意志
水平の意志とは、一人で強くなるための力ではない。それは、揺れ続ける世界で、壊れた痕跡を強度に変えながら、何度でも関係を編み直し、誰一人として痛みの底へ落とさないための**「文明の技術」**である。




