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東方時空奇譚  作者: shuu
第1部幻想の函と偽りの放浪者 第1章幻想入りと魂の記憶
3/4

第2話「幻想郷」

シュウの怪我の治療をするために魔理沙の家に着いた二人。

シュウは魔理沙から幻想郷のことについて聞くことになった。

魔理沙「着いたぞ。ここが私の家だ。」


そう言いながら魔理沙は玄関の扉を開けた。


シュウ「お、お邪魔しまーす…」


魔理沙「そこの椅子に座りな。」


魔理沙は机のそばの椅子を指で指しながらそう言った。

シュウが椅子に座ると魔理沙は近くにあった棚の中から薬や絆創膏が入ったかごを持ってきた。

その中から消毒液の瓶と絆創膏を取り出す。


魔理沙「この程度の怪我なら消毒して、絆創膏貼っておけば大丈夫そうだな。」


魔理沙はあっという間に処置を終え、シュウに語りかける。


魔理沙「シュウ、名前を憶えてなかったみたいだけどもしかして、他のことも思い出せなかったりするのか?」


シュウ「あ…うん、私がなんであそこにいたのか、家族も、名前も、住んでたところも、私が何者なのか…全く思い出せない…」


魔理沙「うーん…」

(コイツ、今気づいたんだが、体の中に魔力があるから魔法使いだよな?)

(つまり、幻想郷に住んでいるってことだからそれについての知識はありそうだな。)

(記憶喪失でも常識は残るって言うしどこまで覚えてるか確認してみるか。)

「なあ、幻想郷について、覚えてることを言ってくれないか?」

「最近起きた異変とか、有名な場所とか、なんでもいいんだ。」


シュウ「幻想郷…?」

「それって何?異変とかもよくわからないな…」


魔理沙(?!)

(おかしい、幻想郷の住民なら幻想郷を知らないはずがない。)

(異変や場所も思い出せないこととかもあるのか?)

(ただの記憶喪失じゃなさそうだな…それとも…)


シュウ「魔理沙?」


魔理沙「ああ、悪い。少し考え事をしててな。」

「思い出すカギになるかもだからな、幻想郷について教えてやるよ。」


シュウ「ありがとう…」


魔理沙「この世界は幻想郷。今は外の世界から隔離されてて、別の次元に存在するんだぜ。」

「ああ、外の世界ってのはな、昔地球ってとこにすごい神様がいて色々あって山奥に誰にも認識されないように結界を張ったんだ。」

「今はその地球からも隔離されて、その地球とは別の次元にあるってわけだな。」

「そういえば隔離したときに幻想郷がかなり広くなったな」

「んで隔離するときの次元の歪みで時々地球から人や動物、物が流れ着くこともあるんだぜ。」

「外から流れ着いた人のことを外来人って私たちは読んでるんだ。」


シュウ「なるほど…」

(地球…?聞き覚えがある気がする…)


魔理沙(そういえば、可能性は低いが、外から来た魔法使いの可能性もあるのか…?)

(外の世界に魔法使いの”生き残り”がいる…?)

「もしかしたら、オマエは外の世界から来たのかもな。」


シュウ「外の世界…地球…」

(何か…思い出せないかな…このまま魔理沙に迷惑をかけるわけには…)

(地球…地球…)


その瞬間、シュウの視点が揺れる。


シュウ(これ…まめい…)


すぐにそのめまいは治った。


魔理沙「ん?大丈夫か?」


シュウ「うん。ちょっとめまいがして…」


魔理沙「記憶喪失はそんなすぐに治らないからな…ゆっくり思い出していけばいいと思うぜ。」

「そうだ。人里に行ってみないか?何かを思い出すかもしれないぜ!」

(コイツが幻想郷の住民なら思いだすカギになるし、外来人なら案内にちょうど良さそうだな)


シュウ「いいの?じゃあ、お願い…」


魔理沙「ああ、こっちだぜ」


魔理沙の家を出て、しばらくすると森を抜け、すぐに町のようなところの入り口着いた。

その間は魔理沙が考え事をしていて、話しかけにくい雰囲気を出していた。

二人は入り口の入り口の門を通り抜けた。


魔理沙「ここが人里。今は博麗村って名前がついてたっけな」

「ここら辺に見覚えは無いか?」


シュウ「うん…」


魔理沙「うーん、今の幻想郷は広いからな…」

「村を何個か回るか?」

(いや、いったん博麗神社に行くのが先決か。(ゆかり)にこのことを知らせないとな。)

「この村は幻想郷で一番栄えてるんだぜ。」


シュウ「お~!!たくさん店があるよ!!」

(にしても、見たこと無い家だな…明治時代に来た感じ…?)


魔理沙「ああ、ここには雑貨とか、服とか、それにメシとか、なんでも売ってるんだぜ?」


シュウは料理の店を見て回っている。

魔理沙が時計を見ると昼を過ぎた時間のようだ。


魔理沙「もうこんな時間か…神社に行く前に、紫のヤツにメシでも買っていってやるか…」

「私とシュウと、紫と、”3人分”だな」

少し説明部分が長くなっちゃいましたね。

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