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Street Runner   作者: 猫こんた
act.2 協和と調和
52/70

52話 十分戦える

コース詳細はこちら{https://maps.app.goo.gl/F7y22TxRLYuoX5UT8}

翌日、高穂は大人しくヤセオネ峠に来ていた。

「おっ、来たのか」

「やっぱり周りの目を惹いちゃうかも」

「だろうな、86なのに違う車の音がしたら改造だって言われるかもな」

そしてもう一つ、ヤセオネ峠に来た人がいた。

「あれは……RX-7か」

RX-7のドライバーはヤセオネ峠に高穂たちがいるのを確認してスタート地点に停まった。

「あれは誘ってるのか?」

「誘ってるかもしれないね」

そして高穂たちも車に乗り込み、RX-7の後ろに着いた。

「動き出すのは前のRX-7が動いたらか」

「ああ、そうしようぜ」

そしてRX-7が動き出したと同時に86とSUPRAが走り出した。

(やっぱり加速では86に負ける……)

走り出して数秒、86とRX-7が横並びになった。

「やっぱりこのエンジン変だな」

高穂は違和感のあるエンジンには少しだけ不満感を抱いていた。

(前のエンジンの方がよかった気がするしこのエンジンもいい気がする……)

高穂は走り屋とは何かと迷走していた。そして左コーナーに入り、RX-7はドリフトで抜けていったが86はブレーキングドリフトを決めていた。

(やっぱり後れを取るのは俺の方か……だがこれでわかった、このSUPRAはチューン不足だと……!)

夕凪はSUPRAのパワー不足に加え、何かが足りないと悟っていた。そして右コーナーでは86が前に出てRX-7は後ろにべったりとくっついていた。

(やっぱり後ろのRX-7は付いてくるよね……だって地域の走り屋だもん)

つかの間の直線ではラインの取り合いになっていて86は望み通りのラインには乗れなかった。

(ってこりゃブレーキングドリフトをしないと曲がれないな)

ヘアピンに差し掛かり、86がブレーキングドリフトをしている中、RX-7は綺麗にドリフトをしていた。

「やっぱり地域差があるから勝ちにくいのか、だけどこのエンジンでどこまで行けるかチャレンジだな」

高穂はK20Cエンジンを少しだけ興味を持ち、どこまでイケるのかとわくわくしていた、すると左のコーナーでRX-7に86が抜かされていった。

(立ち上がりではRX-7の方が優勢なのか、でも加速では勝っているはずなんだ)

直線で86はRX-7を揺さぶってラインをどうにかして取ろうとしたがRX-7の後ろを走るしかなかった。

「仕方ないけどこのコースはヘアピンが続くんだ、抜けるタイミングなんてどこかにあるはず」

右のコーナーでRX-7はタイヤを溝に落とした。

(なるほど、そこでタイヤを落とすか)

高穂も右のコーナーでタイヤを溝に落とした、そしてすぐ左のヘアピンが待っていた。

「やっぱりここのコーナーは生きた心地がしないな」

高穂は思いっきりブレーキを踏み、ヘアピンコーナーを曲がっていった。

「俺がいるのを忘れてないか!?」

横からSUPRAが迫っていて抜かれると思ったが下がっていった。

(そういえばSUPRAが居たんだった……危うく抜かれるところだった)

ヘアピンを抜けた後RX-7の真後ろに86、数メートル離れてSUPRAがいた。

「やっぱり速さではこのエンジンが最速だろうけど、立ち上がりがなぁ」

直線を駆け抜けていく中、86がぬるっとRX-7を抜かしていった。

(やっぱり加速ではRX-7を軽くひねるぐらい出来る、コーナリング速度はどうしようもないか)

そして次の右のコーナーで86は少しだけブレーキングをして駆け抜けていった。

(ここはオーバースピードで通ったらさすがに死ねる、安牌を取らないといけないな)

すぐに左のコーナーに入るが86はノンブレーキで突っ込んでいった。

(たしかこの奥にヘアピンがあったはず……)

その時SUPRAはRX-7をどう抜こうか考えていた。

(奴は正攻法で抜いてもすぐ抜き返してくる、コーナーで抜かすか?だが立ち上がりでさっきの86みたいに抜かれる、ならどうする!?)

そして3台の前にヘアピンが現れた。

「やっぱりヘアピンで抜くのが走り屋だろ!!!」

SUPRAはここで2台を抜くつもりでヘアピンに飛び込んでいき、86はブレーキングドリフトで抜けていった。

(って後ろからSUPRAが来てる!?)

RX-7は86と同じブレーキングドリフトでヘアピンを攻略していったが突っ込んできたSUPRAがRX-7の前に出た。

(よし、ここから抜かされなければいい!それにもう一つヘアピンがある、そこを丁寧にしないとな)

すると86が大きくフェイントを入れた。

(って高穂!それはオーバースピードだ!それじゃ曲がれない!)

86のエンジンの加速性能はこの3台の中ではトップだがそれ以上にリスクもある、それがオーバースピードの可能性だ。

(曲がる……曲がれ!!)

高穂は無意識のうちにハンドルを一瞬右に切り、すぐさま左に切った。

(こりゃ参ったな……これで曲がれてることが)

そして86はそのままの勢いでヘアピンを駆け下りていった。

「やっぱりドライブセンスは俺より上だな……漢の世界へようこそと言いたいものだ」

SUPRAと86の差は10mになり、直線でどんどんと離されていく。

(やっぱり高穂の86は直線番長だな……高速コースだと絶対負けなしだろう)

そして直線を走っていくとどんどんと開いていく差に夕凪は笑っていた。

「ははは、こりゃ俺も考えなくちゃいけないか」

(そう言っているが一度投げたバトル、途中で投げ出したら走り屋失格だな)

そして夕凪は心を折らずに走り続けた。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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