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小説の書き方がわからない(追記あり)

作者: 野田あご

 最近ぼやっと書きたいと思った小説があまりにもなろう向きではないと思い、投稿するならどこのサイトがいいのかなと考えた時、頭の片隅に浮かんだのが文学賞への公募だった。


 活動報告で冗談っぽく書いてみたけど、公募ってどうなんだろう。

 別に技術がそんなに高くなくても情熱だけでいけるか?

 どうせなろうに投稿しても読まれるような話じゃない。でも公募に出しても下読みの方の手を煩わせて終わりか……。


 いいや、一回書いてみよう。書いてから考える。

 という経緯で、文学賞公募型の小説を書いてみることにした。

 


 書き出してから、なろうに投稿するのと同じ形式じゃ駄目なんだ、と当たり前のことに気づく。

 無駄に改行はしない、行は空けなくていいってのは知ってる。

 他に気を付けた方がいいことってなんだろう。


 っていうか、公募型小説の文章って、どうやって書けばいいんだろう??

 

 さっそくインターネット検索をしてみる。

 何かテクニックはひっかかるけど、基本的なことは「持っている小説を読め」としか書いてない気がする。


 身近にある本を読んでみた。

 森見登美彦だ。面白かったけど、真似できそうにないや。


 あとは耳袋と、阿川弘之御大の本が見つかった。耳袋は置いといて、御大の本はやや会話率が高くコメディタッチだ。昭和のライト文芸と言ったら往年のファンに怒られそう。大衆文芸ですが正しい言い方かも?

 色々設定から言って昭和なんだけど色褪せぬ面白さ。読んでみて小説ってこんな感じか? 何か掴めそう? ――いや、やっぱわからん。


 そんな感じで小説の書き方迷子になっている。

 これは小説の書き方講座みたいなのに通った方がいいのかも?


 小説ってどう書くんだっけ? 詳しい人、教えて! 


 ぼんやり書きたいなと思っているのは、ヒューマンドラマと恋愛の間ぐらいのジャンルかな。

 恋愛(性愛)感情がわからないアラサー女子と、尖った性癖を持つ30代女装男子の好意が恋を飛び越えて愛になるのか!?みたいな小説だ。

 調理の仕方によってはなろうでもいいのかな、と思わないでもない。

 



 ☆さっそく具体的に書いてみよう☆


◇パターン1

 出会い。酔っぱらってお持ち帰りになった? 疑惑からのファーストインプレッション。



【なろう投稿】ー------------------


 長い髪をツインテールにしていて、甘めで丈が短めのシフォンワンピースを着用していた女の子に見覚えはない。顔の造形から言って私と同じぐらい、もしくは少し年上ぐらい? その年でこのワンピースは痛いな、と率直に思った。

 長身で、腕も足もほっそりしているから似合っていないわけではない……んん?


 細いのに、骨格がやたらとしっかりしている?

 女子らしいしなやかさは感じない。

 

 この人、もしかして、女装男子ってやつではなかろうか。

 

 ってことは、よ。

 ……男の、部屋に、泊まっち、まった!!


「うわあああああ! やっちまったあああ!!」


ー--------------------




【公募】ー----------------------


 長い髪をツインテールにしていて、甘めで丈が短めのシフォンワンピースを着用しているその女の子に見覚えはない。顔の造形から言って私と同じぐらい、もしくは少し年上ぐらいなのだろう。その年でこのワンピースは痛いな、と率直に思った。

 長身で、腕も足もほっそりしているから似合っていないわけではない。が。女の子の姿から生じる違和感に首をひねって、失礼にならない程度に彼女を観察することにした。

 細いのに、骨格がやたらとしっかりしているように見える。かつ女子らしいしなやかさや柔らかさというものがなくて。

 もしかして、この人俗にいう「女装男子」というものではないだろうか。

 年齢的に「男子」呼ばわりもどうかと思うが、女はいつまでも女子だから、男もいつまでも男子で間違いではないのだろう。

 

 今私が受けているショックに比べればそんなもの些事でしかない。

 (私、男の人の部屋に、泊まってしまった?)


ー------------------------



◇パターン2

 主人公が仲良くなった女装男子と、些細なことでぎくしゃくしてうまく会話をつなげられないまま無理やり帰宅してからのワンシーン

 (※女装男子=リンちゃん)

 



【なろう投稿】ー------------------


 自宅にたどり着いて、そのままソファに倒れ込んだ。

 もう、できれば何も考えたくない。目の前の物全てシャットアウトしたい。

 目を閉じることすら面倒くさいなと感じていた。


 リンちゃん、傷ついたかな。

 そう考えるだけで胸がちくりと痛んだ。リンちゃんが傷ついたら嫌だな。リンちゃんを傷つけている自分も嫌。何もかもが嫌。

 嫌だし、悲しい。知らずにこぼれてきた涙を起き上がってティッシュを取って押さえつけた。

 自分のことなのに自分でわからなかった。


 そうこうしているうちに家の中が薄暗くなってきた。もう夕方か。

 ぼんやりした頭のまま起き上がった。


「明日、仕事だ」


 また普通の一週間が始まる。普通に過ごせるのだろうか。


ー------------------------------------




【公募】ー---------------------


 自宅にたどり着いたその瞬間、ソファに倒れこんだ。

 もう何もしたくないし何も考えなくなかった。目の前の全てを拒絶したい。目を開けているのに、何も見ていない。

 放っておくと涙がこぼれるからティッシュを手にして目元にあてがった。何の涙なんだろう。リンを傷つけたのが私だから悲しいのかもしれない。ただ純粋にリンが傷ついたことが悲しいのかもしれない。自分のことなのに全然わからない。

 薄暗くなってきてから体を起こした。明日は仕事だ。「日常生活」を送る一週間が来る。


ー-----------------------------------



 パターン1は【なろう投稿】を先に書いて、【公募】版に修正

 パターン2は【公募】版を先に書いて、【なろう投稿】版に修正。


 並べてみるとわかるけれど、改行、行間以外にも、地の文も公募版が文章らしい文章、叫び声も公募版では削除しているので主人公の性格が大人し目になってしまっているように感じられる。

 文章一つで性格が変わるのか。そっか。


 Web投稿はかなり文体を自由に書けるけど、公募となるとその辺りを少し修正する必要がある気がする? これはジャンルがラノベかラノベ以外かにもよるのかも?

 

 もう試行錯誤、普通の小説を読みながら勉強しながら進めるしかないってことなのかもしれない。

 Web投稿と公募用文章の違いがよくわかるサイトとかあれば教えてください。

 


 


 この物語を本当に文学賞の公募に出すかどうかは未定。ちゃんと10万文字書けてからもう一度考えるけど、今のところ登場人物二人だけで最後まで突っ走るんだよね。

 世界狭すぎ、物語の閉塞感半端ない、単純に起伏がない、とウケる要素がないので、どちらにしろプロットをもうちょっと練らなければならない。

 登場人物を増やして世界を広げて、面白くなるかというと、そこも調理次第。

 短編だったら、登場人物二人で、やたらとしめぼったい文章の繰り返しでもギリいけると思うけど長編は無理だな。


 物語の骨組みもプロット構成も割といつも感覚で作っているので、戦略的な物を意識したことがなかったけど、ちゃんと考えないといけないんだなということもよくわかった。


 いつものように投稿用の小説を書くのもいいけど、こうやって目先を変えてみると自分に足りていないものがわかる。

 だから創作って面白い。


 と、綺麗に終わらせようとしたけど、やっぱり小説の書き方はわからないままだ。




【6/1追記】

 一晩寝て思い出した。

 若かりし頃、ほんのちょこっと同人活動やってた時に、コピー本だけど出版したことあるぞ? 合同ならオフセット本も出してたぞ? それ全部、縦書きでやってたぞ??

 あの時どういう文章書いてたんだろう? 思い出せない。

 はるか昔の話なので、あの本を持っている人もいないだろう。私も持ってない。

 あったらあったで恥ずかしくて転がりまわると思う。黒歴史だ。


 二次と一次はまた別物かもな。

最後まで書いていていかに自分が感覚的に物語を書いているのかがよくわかった。

だが、頭で考えて組み立てた時、今よりうまく書けるようになるのかは、何とも言えない。

頭のキレに自信がない。

いつも勘頼み! ……頭を使おう、頑張ろう。



以下宣伝。


普段はファンタジーっぽいの書いてます。


〇「一家で異世界転移したら、専業主婦になれなかった」

 一家で異世界転移した四十代主婦が、異世界で小さな楽しみを見つけて楽しむお話(古のラノベオタ)

  https://ncode.syosetu.com/n8003iu/



〇崖っぷちシリーズ(全3作)

 ファンタジーじゃない奴。飲むことしか楽しみがない三十路女がお酒を楽しく飲む話。

 https://ncode.syosetu.com/s6792h/


この人こんなの書いてます。

気になったら読んでいただければありがたいです。

全然女装男子とかは出てこないよ!

(ランキングタグじゃないでリンク貼れないです、コピペしてください。お手数おかけします)

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