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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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『あぁ、クッキー美味しいっぃ!』

 古龍のおばあちゃんは、もはや瞳をウルウルさえて歓喜のままにクッキーを食べている。

 大きな口なのだけれど、一枚づつしかり味わって食べているので本当に甘味大好きなんだと思う。

「ねぇ、そういえばお名前はなんていうの?」

 私は古龍の名前を聞いた。

『そうさねぇ、真名は教えられないから。私のことはエンシェント・ドラゴンからとってエンさんとでも呼んでもらおうかね』

 そんな返事に私は、これからエンおばあちゃんと呼ぶことに決める。

「それじゃあ、エンおばあちゃんって呼ぶわ」

 私の言葉に嬉しそうにエンおばあちゃんは頷き、私の後ろを見つめて言った。

『そろそろ、ウィンガルム様とあなたの旦那さん御一行が来るわよ』

 その言葉に後ろを見ると、フェンリルに先導される形で、馬に乗ったクロムス様とキースディルド皇太子とレイシア様が来た。

 そのさらに後方に護衛に騎士たちが続いている。

『よいしょっと。久方ぶりの皇族と辺境伯だね。愛し子と無事に話ができたよ。ウィンガルム様、愛し子が了承してくれたから、今後定期的にここに遊びに来ておくれ』

 そんなエンおばあちゃんの発言にウィンガルム様は驚いていた。

『お主が、遊びに来させてくれと言うなど。シエラを気に入ってくれたのだな?』

 ウィンガルム様の言葉に、エンおばあちゃんは頷き言う。

『だって、とてもいい子だもの。しかも、この子聖獣の加護もあるのよ?私の加護も与えてもいいと思うのよね』

 古龍の加護ってどんなものになるの?

 そもそもリルの加護もあったということ?

 聖獣の加護に、古龍の加護に精霊王に大精霊の加護。

 加護の大渋滞起こしてないかしら?

『うむ、まぁそなたが与えたいというのを止めることもできないしな。良いのではないか?』

 ウィンガルム様の許可を得て、私はエンおばあちゃんの加護も受けることになった。

『私の加護はね、竜種なら獣魔契約なしでも言うことを聞いてくれるようになるし、竜種となら意思疎通も可能になるものよ。竜種の愛し子というの』

 まさかの、竜種との意思疎通と言うことを聞いてくれるなんて。

 ワイバーンにも乗れるし、、話せるようになったってことでしょう?

 つまりは、オーロとも!!

『わぁ、古龍もたいがいすごいことするよね。でもシエラと話せるのは嬉しいなぁ。僕の鱗も綺麗だって褒めてくれる、優しい人間だもの』

「オーロ!ほんと、あなたも十分いい子よ!」

 私の返事に、オーロは目を丸くした後に嬉しそうにすると言った。

『わぁ、古龍、仕事が早い。これからは、お話しできるね!嬉しいよ、シエラ』

 そんなオーロの言葉に私も嬉しいわと応えて鱗を撫でる。

「うちのシエラが、どんどん周りに好かれてすごくなっていくな」

 クロムス様の言葉に、皇太子殿下もレイシア様も頷くしかなかったのだった。



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