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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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「そんな状況だったのに、誰も助けてくれなかったのですか?精霊や妖精の助けだけで?」

 皇妃様は顔色を悪くしつつ、聞いてきた。

「父は領地の立て直しに、兄は皇宮勤務で帰宅も遅く四年前には結婚して家族で離れに住んでいたので接点もなかったので。そして、虐げるのは継母と姉だったので逃げようもなかったのですよね」

 もうすでに過ぎ去った日々であるし、あの当時も諦観をもって接していた二人なのでこだわりもなくあっさりとした説明になってしまう。

 皇帝陛下も、なんてことだといった表情を浮かべてくれる。

「そんな環境で、ずっと……。辺境伯との結婚は、愛し子様にとって良かったのですね?」

 皇太子殿下の言葉に私は頷く。

「えぇ、クロムス様と結婚できたことは幸せです。辺境伯領の自然の豊かさも気に入っていますし、辺境伯家の使用人の皆さんも優しくていい環境ですから」

 私の言葉に、本当に危機的な環境からの脱出が結婚だったのだと気づいてもらえたようだ。

「最初、辺境に来たときは本当に細くて心配になったほどだった。今はいろんなものを食べて楽しんでくれているので、健康的になってきた」

 なんてクロムス様が言ってくれて私も頷いて答える。

「そうでしたね、まず十七歳に見えなかったですものね」

 少し上に見積もって十五歳ってところ?十三歳って言われても通りそうだったものね……。

 そんな嫁で申し訳ない気持ちもあったなぁと、三か月ほど前のことを振り返る。

 この会話を聞き続けていたクロムス様のご両親はすごくいい笑顔で、フェザーライト前侯爵に手紙を書かねばいけないわねと呟いていた。

「愛し子さまは、確か十七歳でしたわよね?」

 皇妃殿下に問われて、頷く。

「はい、そうです。でも、食事が一日に一回あればいいほうといった生活が七年近くなると、成長期を逃してしまったようで」

 こればっかりは確かに継母である前侯爵夫人に物申したい気持ちはあるけれど、それも過ぎたことだし、母も小柄だったとは聞いている。

 もう少しくらい大きくなる程度だった可能性もあるので、ぐっと大きくなる気のもしないのでそんなに気落ちはしていない。

「成長しなきゃいけない子どもに一日一食?それすら与えない日もあったと?」

 ズゴゴゴゴォォォといった効果音が聞こえてきそうなクロイスト様の言葉が聞こえてきた。

「そういう日は妖精さんや精霊さんが果物持ってきてくれたので、それを美味しくいただいてました。なので、まったく何も食べない日は無かったんですよ?」

 私なりのフォローを入れると、それでもクロイスト様はむすっとした顔をしている。

 クロイスト様の隣のソフィア様も同じ感じで、許せないって感じだ。

「ソフィア様、皇都のおいしいお菓子屋さんかカフェに連れてってください」

 私の言葉に、ソフィア様はコロッと表情を変えると楽しそうに笑って頷いてくれる。

「とってもケーキの美味しいカフェがあるから、連れて行くわ」

 お義母様のご機嫌が直ってよかった。

「そんな感じで、シエラは大変だった。結婚が決まったことで辺境伯領に行くのがわかり、ようやくコンタクトを取り教会へ誘導したのだ。シエラは邸から出してもらえず教会へ行けていなかったのでな」

 そんなウィンガルム様の言葉に、やっぱり絶句する両陛下がいたのだった。


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