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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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 教会で、大精霊様達に祝福を受けて辺境伯邸に戻ると使用人たちは驚いたものの庭にいた精霊や妖精たちは大喜びで、くるくるきらきらと騒がしいほどになっていた。

 それが見える人たちはその様子にも驚いたりで、にぎやかな一日になった。

 その夜、夜空が綺麗に見えるので、三階のバルコニーでゆっくり眺めていると急速に近づく生き物に気づくとそれと共に警戒の鐘が鳴り響く。

 それは三回を超えてガンガンと鳴らし続けられており緊迫感がある。

 私は、バルコニーから部屋に戻り窓を閉じ部屋から一気に地下へ向かって駆けだす。

 教えられたとおりに、二階に着いたところでサラサと行き会い、そのまま一緒に地下を目指す。

 しかし、一階に着いたところで間に合わなかったことに気づく。

 なんと、城内に急接近していた大型の魔獣が入り込んでいる。

「シエラ様、こちらに」

 サラサが手を引こうとするが、私は魔獣と目が合うと動けなくなった。

 この子、魔獣じゃない?きらきらと光るプラチナの毛並みに黄金の瞳。

 オオカミを大きくしたような大きすぎる魔獣に見える生き物。

 でも、まがまがしさが無くむしろ神々しいとさえ思える。

「サラサ、待って。この子、魔獣じゃないかも」

 私の言葉にサラサも、魔獣と思しき大型獣と対峙する騎士たちも少し目の前の生き物について考える。

 騎士は警戒したままではあるが。

『さすがは我らの愛し子よの。我は精霊王ウィンガルムなり。五大精霊が祝福を贈った気配を感じたので、会いに来たぞ』

 そんな言葉を、皆が分かるように伝えてくる大きなオオカミの姿の精霊王。

 って、精霊にも王様がいてそんな存在が私に会いに来るの!?と内心では驚いていると私が動かないのでちょっと悲しそうになる精霊王。

『あぁ、愛し子よ。やっと会えたのだ、近くに来てくれんか?』

 すっかり耳も尻尾元気をなくした様子に、なんだか大きいのに可愛く思えてきて私は精霊王に近づく。

「シエラ様!」

 騎士からは声が聞こえてもなお、大きすぎる精霊王に近づく私を心配して声をかけてくれる。

「大丈夫よ、精霊王様ですもの。いま、近くに行きますね」

 私は声をかけて、大きなオオカミの精霊王に近寄りその毛並みを撫でてみる。

 ふわっとサラっとが同時に味わえる極上の毛並み。

 こんな動物、今までいなかったわ!

『おぉ、我らの愛し子よ。ようやっと会えたな。長かった、今少し遅ければ国を枯らそうかと思うほどだったぞ』

 いま、なんかめちゃくちゃ不穏な単語を聞いた気がする……。

「国を枯らすとは?」

 聞き流してはいけない気配に、私は思わず尋ねた。

『言葉の通り、草木も生えぬ国になるだけだぞ?愛し子の幸せが精霊と妖精の幸せなのだ。愛し子が幸せならば我らが愛し子の国に自然を分けてやっているのみ。本来、この地は厳しき土地なのだ』

 そんな精霊王の言葉に驚くのは人間たちだ。

 この国は代々の愛し子が幸せに暮らしたおかげで成り立っているということだろうか。

『シエラの思った通り。我らは愛し子が健やかに、幸せに暮らせるように支えるのみなのだ。そして歴代の愛し子がその子どもたちも幸せであるよう願っていたから支えていたにすぎぬ』

 衝撃の事実だが、この国の偉い人たちは知っているのだろうか?

 私が知らないだけなのだろうか。

 その辺は分からないけれど、私の幸せがこの国の生命線に直結していることは分かった。

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