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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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「シエラの周りには精霊や妖精が見える人がいなかったんだな?」

 それには頷いて答える。

 私が嫌な思いをしているときに、たまにお父様やお義母様やお姉様にいたずらする妖精や精霊を見かけたりしていて、笑わないようにするのが大変だったこともあるが、そんなとき家族は誰一人気づいていなかった。

「えぇ、生家では私がいろいろされていると家族に仕返しのように精霊や妖精がいたずらしたりしていましたが、誰も見えていませんでした。声が聞こえるようになったのは最近です」

 私の返事にクロムス様は考えていたが、教会へ行けばおのずとわかるだろうとのことで馬車に揺られてほんの十五分ほどでたどり着いた教会は砦のお城と対になるように街の入り口近くにあった。

「おや、クロムス様。今日の午後おいでになると伺っておりましたが何かありましたか?」

 教会に着くと、入り口の側にいた司祭様が話しかけてくれた。

 クロムス様はそれに答えて教会の中へと向かう。

「婚約者になったシエラ・フェザーライト侯爵令嬢だ。彼女は小さなころから精霊が見えていたと。最近になって精霊や妖精の声が聞こえると聞いたので予定を繰り上げて来た」

 クロムス様の言葉に司祭様はとっても驚いて、そして教会に駆け込み司祭長様!と呼んでいた。

 教会は澄んだ空気と光に溢れた空間で、ここにもたくさん妖精と精霊がいて窓からの光にきらきらと輝いている。

 ちょっと眩しいくらいだ。

「おやおや、クロムス様。おいでは午後と伺っていたがどうなさった?」

 司祭長様は、ちょっとご高齢な感じで白いおひげがふさふさした好々爺な雰囲気のおじいちゃまだ。

 いたずら好きの妖精たちがひげで戯れているのが見える。

「今日、もともと婚約者のシエラの希望でこちらに伺う予定だったが、うちのロイドやイジェンヌと話していると、どうやらシエラが妖精や精霊の姿だけでなく声も聞こえるというので急ぎ来た次第だ。もしや久しぶりに現れた愛し子ではないかと」

 そんな会話をしているうちにも、辺境伯邸にいたよりずっと増えた精霊たちで教会がパンクするのではというほど光があふれている。

 さすがに教会なので、司祭様や司祭長様、一緒に居るクロムス様にロイドにもこの状況が見えているらしく皆の表情が驚きと畏怖に包まれ始めた。

「精霊さん、ちょっと多すぎるわ。お外に遊びに行ったらいいと思う」

 私がそう声に出すと、ぶわっとある程度の精霊と妖精が外に行って少し光が落ち着いた。

 その様子を見て、司祭長様がふむふむと頷くと祭壇の前に案内してくれる。

「シエラ様、精霊の言葉が聞こえたのはいつですか?」

 その問いには明確に答えることができる。

「クロムス様との婚約が決まって辺境伯領に行くのが決まった時です」

 なるほどと頷くと、司祭長様はこう言った。

「精霊様はここに来るように言ったのではないですか?」

 その問いに頷き、その声掛けがあったこと。

 だから今日来れるようにお願いしていたことを伝える。

「シエラ様、ここは歴代の愛し子と精霊様達をしっかりつなぐための教会なのです。シエラ様、ここで精霊に語り掛けてください」

 そう言われて私は祭壇に向かって祈りの姿勢と共に精霊たちに声をかけた。


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