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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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 食堂から、サロンへと向かいそこの窓から中庭へと出る。

 昨日窓から見た景色の中に足を踏み出すと、たくさんの花に囲まれた小さな噴水が見える。

 本当に花は色とりどりで、黄色やピンク、赤にオレンジ、緑の中にたくさんの色があり綺麗に咲いている。

 庭の手入れをしている人は、かなり頑張っているのではないかと感じる。

 だって、どの花も綺麗に咲かせるのはきっと手がかかるだろうから。

「おはようございます、シエラ様。気に入ったものがあればお切りしましょう」

 そんな声をかけてきたのはロイドの父で馬番をしている元騎士ハロルド。

 元騎士だけあって、やはり大柄なのだけれど表情は穏やかで優しい人なのだと感じる。

「おはよう、ハロルド。ここはとっても綺麗で切ってしまうのは可哀そうだわ。私がここに見に来ればいいのだから、このままで」

 私の言葉にハロルドは嬉しそうにほほ笑んだ。

「シエラ様は、うんと優しい方ですな。ここの花は俺が手入れしております。今度、シエラ様のお名前の花も植えましょう」

 まぁ、私の名前の花もあるのね。

 私はバラとかユリとか代表的なものしか知らないから。

「私の名前の花があるのね。楽しみだわ、植えるときは教えてほしいわ」

「かしこまりました」

 そんな話をしつつ中庭を散策すると、ここには実家では少なかった精霊や妖精がとても多いことに気づく。

 花や緑が多いからかのびのびとした空気を感じる。

『来たね、来たね!我らの愛し子。今日教会に行くんだよね。待ってるよ』

 そんな声が聞こえて、私の周りをくるくるするとまた思い思いに飛んで行った。

 ロイドやイジェンヌには見えていないのかなと、ソロっと後ろを振り向くとイジェンヌは変わりないけれどロイドのほうが少し驚いた様子を見せている。

「ロイドは妖精や精霊が見える?」

 思わず聞くと、ロイドはスッと姿勢を正し答えた。

「はい。この辺境には見える者は多いと思います。私ももちろんですが、旦那様もお見えになります。魔法が使える者は見える者も多いですよ」

 魔法が使えると見えるというのは知らなかったし、見える人も結構いるというのも驚いた。

 自然の多い辺境伯領だからなのだろうか、そのあたりはよくわからないけれど。

「声をかけてきたりもしない?結構おしゃべりよね、精霊や妖精は」

 私がそう続けると、今度こそロイドは驚いた表情で言った。

「見える者は多いですが、声を聴けるものはまず居ません。シエラ様は聞こえているのですか?」

 それに私はあれ?そうなのと思いつつ答える。

「えぇ、私は精霊の姿は小さなころから見ているの。生家でご飯がもらえないとき、よく果物を精霊や妖精が持ってきてくれたのよ。声を聴けるようになったのは婚約が決まってからだったけれど」

 私の言葉に、ロイドとイジェンヌは顔を合わせるとイジェンヌが大急ぎで屋敷の中へと戻っていく。

「早急にクロムス様を起こして予定より早く教会へ行きましょう。シエラ様はたぶん、数百年ぶりの精霊の愛し子様の可能性があります」

 愛し子という単語は妖精や精霊に言われているなと思ているうちに、どうやら事態は大変なようであっという間にクロムス様が現れると馬車の準備をされて昼前に教会へ行くことになったのだった。

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