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生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります  作者: 織原深雪


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 アイラザルド辺境伯の領主館は魔の森から、街を守るように背の高い城壁に守られて立っている大きな城塞のような作りの館だ。

 城塞のような領主館の入り口に馬車が付くと、そこには使用人と共に鎧をまとった大きな男性。

 きっと、辺境伯であるクロムス・アイラザルド辺境伯様だろう。

 その隣には執事服の男性と侍女服の女性もいる。

 馬車の戸が開き、私は降りるべく動くと手が差し伸べられる。

「ようこそ、アイラザルド辺境伯領へ。私はクロムス・アイラザルド。シエラ嬢、ぜひ手を取ってください」

 鎧をまとって大柄な男性だけれど、微笑んで差し出された大きな手に私は手を載せてエスコートされるままに馬車を降りた。

 すると、ずらっと並んだ領主館の使用人たちが頭を下げているのが目に入る。

「フェザーライト侯爵令嬢、シエラ様。ようこそ、アイラザルド辺境伯領主館へ」

 そうして顔を上げた、使用人はみんな笑顔で歓迎されているのが伝わる。

「まずは、家令と執事頭をうちでは兼任してくれている、ドルツ、その妻で侍女頭のサラサ、ドルツとサラサの娘でシエラ付きになる侍女のイジェンヌだ」

 それぞれ頭を下げて、私を迎えてくれる。

 姿勢を正した後も、柔らかい笑みを浮かべて私を迎えてくれる。

「フェザーライト侯爵家の次女、シエラです。至らぬこともたくさんあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします」

 私が軽いカーテシーで挨拶すると、使用人たちは少し驚きつつも歓迎してくれた。

「あと、ここの騎士団の兵長でしばらくはシエラの護衛になるロイド。ロイドはイジェンヌの夫だ。あと、ロイドの兄で料理長のライド。庭と馬を任せているハロルドはライドとロイドの父で元騎士だ」

 主要にかかわる方や、お世話になる方を紹介してもらう。

「はい、みなさん。よろしくお願いします」

「さぁ、ここではお嬢様が休めませんよ!旦那様、サロンにお連れくださいな」

 そうサラサが言うと、クロムス様は申し訳なさそうにしつつ、サロンまでエスコートして領主館の中を移動する。

 城塞のようだと感じたが、まさに堅牢で立派な石作の領主館は中も機能的で、装飾はあっても控えめで落ち着いた雰囲気の城だった。

 そんなお城の中で案内されたサロンだけは、中庭に面した明るい雰囲気で庭には花も咲き誇りとっても温かく居心地の良さそうな部屋になっている。

「ここも、シエラ嬢が来てくれることになって侍女たちが張り切って整えたのだ。ここ数年はサロンを使っていなかったから」

 ちょっと恥ずかし気にクロムス様はいうと私をソファーに座らせて、自身も向かいに座って落ち着くとサラサとイジェンヌがお茶とお菓子を用意してくれる。

「さぁ、お嬢様。長旅お疲れさまでした。お口に合うといいのですけれど」

 出されたお茶はとってもいい香りで柑橘の匂いのする素敵なもの。

 お菓子も、パイと焼き菓子がありとっても豪華。

「いただきます」

 そう声をかけてまずお茶を飲むと柑橘の香りの通り、さわやかな飲み心地でとっても美味しい。

 そしてパイを切り分けて口に運ぶとアップルパイで、とっても甘くておいしい。

「お茶も、パイもとっても美味しいです」

 あまりにも美味しくて、ついつい食べ進めてしまうけれどパイ半分でお腹いっぱいになってしまった。

 そんな私の様子に気づいたサラサはニコッと頷くと、言う。

「パイも焼き菓子もたくさんありますが、無理せずゆっくりいただいてくだされば大丈夫ですからね」

 ありがたい言葉に、私は少し恥ずかしけれどちょっと前までの現状を話すことにした。


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