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L3 killing of genius "H"  作者: 迫田啓伸
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H、カツアゲにあう

「見かけはこんなで、ホストとかに見えるけど、髪も染めているしな。でも、ずっと待っていて、やっと出来上がったんよ。修理するにも、知り合いに頼まな。居間いくら持ってる? 財布みして? それに、これもただやない。大阪ン帰る前に……」

 この男が、私を強請る気なのだと感じました。そこで私は

「カードは車の中に置いているのです。車はすぐそこに置いていますから、いっしょに来ますか」

 男は来ました。

 ノコノコと、私の後について。

 今日作ったばかりのメガネのレンズは、指紋で汚れていました。

 本人は否定していましたが、暴力団と関係しているのかもしれません。

 もし、あの場でへんなことを言ったら、少々まずいことになっていたと思います。

 私は隠し持っている手錠を確認しました。

 わざと自分の物を壊させて、金を巻き上げたり、言いなりにしたり。

 私の学生時代にもありました。

 私はその被害にあっていませんが、行われていたのは知っています。

「あそこです」

「そう。結構近くやったね」

 私が女だから、軽口を叩いてくるのでしょう。

 それにいちいち応えなくてはいけない。

 面倒になってきました。

 こいつも、馬鹿そうな顔をしている。

 強請りなどする人間に、ろくなのはいない。

 私が知っているのは、学校内で強請りを行っていたのは、不良はもちろん、運動部のエース級で、成績優秀者。

 私みたいにスポーツがダメ、成績も振るわない生徒がいる一方、何もかもできる生徒が何人もいました。

 ルックスもよく、先生や近所の評判も良く、目立つ存在だった。当然、付き合っている相手がいる。学内でも人気がある。

 そいつらが学内で強請りをしているとは、先生は誰も信じないだろう。

 普段のイメージがいいから。

 今、私の後ろをついてきている奴も、そいつらの仲間だ。

 だとしたら、私はこいつを……。


 ねぇH、……の役職やってよ。

 どうして私が。出来ないよ。あなたがやって。

 Hのほかに誰がいるのよ。みんなもHがいいよね。


 H、パス!

 いたい……。

 何やってんの! ちゃんと取りなさいよ!

 今度はこっち!

 ち、ちょっと待って……。

 だめぇ~、これぐらい取れなきゃ。

 だって、私と1メートルしか離れてないよ。

 これはHを特訓しているの!

 そうよ、いつも足を引っ張るんだから。

 でも、すぐ目の前から全力で投げられたら、取れない。

 え~、聞こえな~い。

 ぶっ……。


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