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作者と主人公、カウンセラーに会う-2
ここで里緒は今まで集めてきたHの情報を話して聞かせた。
アンデルセンも興味深く聞いていた。
話が一区切りしたとき、俺は彼らの話に入った。
このまま傍観を決め込んでいても、彼らの話についていけなくなるかもしれなかったからだ。
S「あの、Hみたいなおとなしくて真面目な子が、犯罪を犯すものなんですか?」
L「迫田君。最近のニュースで取り上げられる少年犯罪の半分が『大人しくて真面目なよい子』が
やったことだけど」
俺は自分の質問があまりに的外れだったようなので、恥ずかしくなった。
アンデルセンもあきれたようにため息をついた。
A「最近の少年犯罪傾向はこういった『良い子』の犯罪が目立っておることだ。外から見て問題の
ない生徒が、ある日突然凶悪犯になる。その兆候がないので対策が打てない。教育現場ではこ
れといった対策が取れないと、問題になっておる」
L「私も時々家庭裁判所で弁護に立つけど、どうして? と言いたくなる子が出てくることがある
のよね。どう見ても犯罪とは無縁な真面目そうな……」
A「一般人から見ればHのような事件は、原因のわからない不気味なものに映るんじゃろうな。よ
し」
ちょっと講義みたいになるが、とアンデルセンはいい、立ち上がった。
それからホワイトボードを引っ張ってきた。




