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L3 killing of genius "H"  作者: 迫田啓伸
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発端 1-8

 リーダーは地面に倒され、三人目はそのショックで我に返ったようだ。

 蚊の鳴くような声で悲鳴を上げ、Hに背を向ける。

 しかし、鉄パイプは風を切る音を立てながら、三人目の後頭部に振り下ろされた。ドムッという重くて鈍い音と同時に三人目が倒れた。

 Hは彼らを見下ろし、リーダーと三人目に交互に鉄パイプを振る。

 ビュッ、ビュッと風きり音がする。何度もものすごい勢いで振り下ろされた。鉄パイプが振り下ろされるたびに、彼らの体は反動で浮かび上がってしまう。

 やがてリーダーの頭からゼリー状の固形物が飛び出した。

 三人目は鉄パイプを振り払い、脱出した。

 手を地面に突き、猿みたいな格好で逃げようとした。

 近くにガラスがあった。鉄パイプでそれを割り、破片を拾う。

「逃げるなよ」

 冷たく言い、破片を投げつけた。

 ガラス片は足に当たった。三人目はつんのめって倒れた。

 大きめのガラス片を拾い、近づく。

 このとき、Hは自分が笑っていることに気がついた。

「た、助けて」

「あっはははははは」

 大きな口を開けて笑うことなど、自分にはなかったはずだ。だが、今は馬鹿みたいに笑いたい気分だった。

 なるほど、こういう気分だったのか。

 あの人がなぜ突発的に殺人を繰り返すのか、深く反省をして償いをする覚悟が出来ていても、どうして殺人がやめられないのか、わかる気がした。

 三人目は体を起こし、Hを見ている。そして、足を引きずりつつ、距離を離そうとしている。

 Hがガラス片を片手でつかみ、その断面を指先でなぞる。

「ガラスってさ、よく切れるんですよね」

「や、やめて……」

「私がやめてと言ったら、あなたはやめたの?」

 ガラス片を投げた。喉に突き刺さったため、三人目は奇妙な悲鳴を上げた。Hは三人目の頭をつかみ、ガラス片を動かし、首を切り開き始めた。噴水のような鮮血を上げた。三人目が両腕をだらりと下げた。

 残るは二人。


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