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L3 killing of genius "H"  作者: 迫田啓伸
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H、回想に苦しむ

 スーパーでレジを打っていると、時々へんなクレームをつけてくる客がいるのです。

「ちょっと、この商品……個で……円だけど」

「はい、それはひとつが……円で、ここに……個とあります。合計で……円になりますが」

「何その言い方。そんなに強く言うことないでしょ! あなた、ちょっと生意気なんじゃないの?」

 そんなに強く言ったつもりはないのですが。


 モウチョットドリョクシロヨ!

 ナニカンガエテルンダ、オマエ!


 こんなのもありましたか……、頭痛がひどくなってきました。

 老人が何を言っているか、分かりません。

 分かるのは、怒鳴っているということだけです。

 確か、パンのことでした。

 今日製造のパンはないのか? ということでしたが、私はこう答えました。

「いや、私にはちょっと」

「あなた、ここで働いているんでしょ! 担当が別だからじゃなくて、全て知っているんじゃないの? 私はね、今日作ったパンが今日並ばないのはおかしいんじゃないかといってるの。あなたの言い方だと、担当が違うから知らなくていいと言う風に聞こえるよ! ただ聞いただけなのに、なにその言い方」

 よく考えればわかると思います。

 例えば六月二十日にパン工場が製造したばかりのパンが、六月二十日当日に店頭に並ぶわけがないじゃないですか。

 包装もしなければならない。

 工場から問屋におろし、そして店先が商品札を付けられる。

 その際の移動の時間も加わる。

「きいとるのか!」

 老人の声で私の回想は終わりました。


 アイツ、ネクラダカラナ。

 バカジャナイノカ?


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