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L3 killing of genius "H"  作者: 迫田啓伸
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作者、テープリライターを続けてしまう-5

 思い出しましたか?

 どんな人でした?

「いつも机に座って、おとなしくしていました。普段は無口で、何を考えているかわからなかった。自分から他人と話すことは、あまりしなかったほうだと思います。でも、成績は良かったほうです。遅刻もなかったけど、それから」

 それから、なんですか?

「特にこれといったエピソードはないか……ああ、待って。一度、先生に誉められたことがあったかな。制服を校則通りに着こなしているから、皆も見習えって。びん底メガネで、後ろで結ぶか三つ編みの髪型しか見なかったし。当人は恥ずかしそうにしていたけれど、そういえば、そのときクラスから『だせぇ』って声が出てました」

 真面目でおとなしかったと。

 殺人犯のイメージとは遠いですね。

「そうですか? 一時期少年犯罪がニュースになっていたけど、逮捕されていた奴らをマスコミはそろって『真面目でおとなしい生徒だった』と言っていたと思うけど」

 実際、Hが殺人を犯す、というより、あのHがこういうことをしたと、学生時代は想像できました?

「とは言っても、実際にしているから……。殺人というより、その後に『私はSの彼女だ』とか結構色々言っていたでしょ? ああいう風におしゃべりになるとは思わなかった」

 しゃべらなかったんですか?

「そうですね。話しかけても『あ……』とか『その、えっと……』とか。答えるのに時間がかかって、それで話しかけたほうは『もういい!』と、話を一方的に切ったりして。今考えると、人と会話するのが苦手だったのかもしれません。社会に出てから、話せるようになったみたいですね」

 なるほど。

「でも、学校での成績が良かったから、先生からの信頼は厚かったです。我々生徒からは『がり勉』とか呼ばれて。覚えているのはそれだけですね」


 五人目の男の証言は終った。

 今日、里緒が会って来た同級生達は六人。

 その六人目の女性は、Hのことを詳しく覚えていた。


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