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L3 killing of genius "H"  作者: 迫田啓伸
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殺しの天才Sについて-2

 その後、Sは潜伏した。

 警察の警戒はまったく緩められなかったが、Sは見つけられなかった。

 Sの模倣犯が出てきたものの、彼らは一人の犠牲者を出さないうちに次々と捕まった。


 奴が再び世間に姿を現したのは12月の初めだった。

 Sはホームレスになっていた。

 手配書とは容姿が一変していた。

 公園のベンチで寝ていたSをただのホームレスと思い込み、暴行を加えようとした暴走族がいたのだ。

 暴走族は全員、銃で撃ち殺された。

 その後、クリスマス、年末は何事も無く過ごせた。

 しかし、年が明け、冬休みが終って間もない頃の北九州市だった。

 またもSによって、暴走族が壊滅させられた。そのチームは人数も多く、暴力団とのつながりもあった。

 今度はなぜか銃を使わず、刃物で切りつけたり、鈍器で殴ったり、締め上げたり、首の骨を折ったりして殺していた。

 さらにSは、その暴走族のバックにある暴力団事務所にまで襲撃をかけた。Sは中にいた暴力団員を全て殺してしまい、仕上げとして事務所に火をつけた。

 事務所全体に灯油を撒いた状態で火をつけたものだから、部屋中にあっという間に火は燃え広がった。そして、運の悪いことに火は隣の風俗ビルにも燃え移り、多数の死者を出した。

 この時点で、死者は『Sによる殺害』という事実が確定しているものだけで百二十五人。

 一週間後。SはHを人質にして、コンビニに立て篭もることになる。

 ちなみに、Sを発見したと通報したのは、当時何の事情も知らないH本人だった。


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