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里緒、心理学者の部屋を出る
俺たちはアンデルセンの部屋から出ることになった。
「今日はどうも、ありがとうございました。なかなかためになるお話をしていただいて」
「フフン、伊達にオックスフォードで学んではおらぬわ」
思わず俺は叫んでしまった。
「おっ、オックスフォード!」
アンデルセンは自慢げに相好を崩し、口ひげをなでた。
そんなことより、どうして俺の周りには里緒を初めとしてこんなにも優秀な人材が集まってくるのだろう。聞くところによるとアンデルセンは大学の心理学の講義で、教鞭をとったこともあるそうだし。
アンデルセンはメガネをかけなおし、咳払いをひとつすると、にこやかに俺たちに話しかけてきた。
「相談があったらいつでも来るがいい。わしの相談室は一般人にも開かれておるからな」




