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一章♢ ありがちな前世の記憶? 08

「そ、それが、理由、なのかい?」


「そうです!」


力強く叫ぶと、神々は気圧されたようにびくりと身を竦ませた。

私が前々世の記憶を取り戻した時、今度こそ長生きしたいと、強く思った。

戸惑った顔のまま、アクアエリオスが恐る恐る話しかけてきた。


「で、では……どうしましょう……? 何か希望する将来とか…」


「そう、そうじゃな、そういった未来があるんなら、それに沿った加護を…」


「ですから……神様の加護は大丈夫です、本当に」


ただでさえ、もうかなり、王家に目をつけられているのに!

これ以上目をつけられてしまえば、本当に殺されるかもしれない。


「でもさぁ、なんもなしって訳にもいかないんじゃないの?」


「そう、だね。何もなし、の方が、目立つ家系だよ、ね」


「うっ……」


確かにそうだ。両親の加護を考えれば、何もなしの方が明らかに異色だ。

だけど、神様の加護を一手に引き受けるなんてことは論外だ。

─そうなれば誰か1人の神様から加護を貰うべきだろうか?


「それならぁ、私! 私がぁ! 加護を与えるのが自然でいいんじゃぁないかしらぁ!」


「……貴女、自殺願望でもあるんですか? よくそんな口がきけましたね?」


「でも! それが自然じゃなぁい!」


「あっ、平穏な生活を送る為にエーテルコラ様だけはご遠慮します」


意気揚々と宣言したエーテルコラに対してアクアエリオスが苦虫を噛み潰したような表情で睨む。

意気揚々と手を挙げたエーテルコラには申し訳なくもないわけではないけれど、きちんとお断りさせていただきたい。

いやほんと、自業自得の信用のなさですけど。


「なんでよぉ……」


自業自得です。

サラマンダの恨みはなくとも、過去の実績からエーテルコラが信用できないのは明白なのですからねぇ…なんて考えていると、ライアルエアが良いことを思いついた、という仕草をした。


「なら、天使は?」


「天使…?」


天使─神様の使いのようなもので、貴族や王族に加護持ちが多いという。私の父であるクロウド・ワイズ・メルディロードと、母ライラ・ディオーラ・メルディロードも天使『ライトニング』の加護をいただいている。


「父母と同じ、天使の加護なら、おかしくはない、し…?」


「確かに……長くなってしまったのも父母の話でといえば怪しまれないかも…!」


ね、と首を傾げられて、全力で首を縦に振った。

天使の加護であれば貴族にも多いし、何より神様と違って国に暗殺されるなんてこともない。


「ありがとうございます! ライアルエア様!」


にこにこしたライアルエアに思い切り頭を下げた。頭上でエーテルコラがギャイギャイと喚いているようだが、何も聞こえなかった!




かなり間隔が空いてしまいました…汗

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