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転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~  作者: 喰寝丸太
第16章 ゴーレムのドラゴン

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第96話 ギルド登録

 ゴーレムで今日はギルド登録に挑戦だ。

 人間以外お断りだったら、大人しく辞めるつもりではあるけど。


 アクセルちょい踏み。

 アクセルと言っても実際はスライドスイッチだけどな。

 ハンドルは真っ直ぐ。

 これまたスライドスイッチだ。

 真ん中をタッチすると真っ直ぐ進む設定になっている。

 車の感覚で運転できるようになって、ゴーレムの操作はだいぶ楽になった。

 おっと、子供だ。

 風魔法のブレーキだ。

 ぶわっと風が起きてゴーレムが減速する。

 次の改良はクラクションかな。

 ライト機能はもう付いている。


 ギルドは門の近くにあって、入り口はウエスタンドアだった。

 なんか、ならず者が出入りする雰囲気があるな。

 鎧の腕でドアを押しのけるとキイと乾いた音を立てた。

 奥にはカウンターがあって、手前には幾つも丸テーブルが置かれているようだ。

 テーブルには男達が沢山席に着いていて、酒を飲みながら雑談に興じている。


 中に居る冒険者の目が一斉にゴーレムの方に向いた。

 注目されるような要素なんてないはずだがな。

 男が一人席を立った。

 男はつかつかと歩いて、目の前で立ち停まる。


「おい、おい。古くせぇ鎧野郎がいるぜ」


 男達から失笑が起こる。


「何かおかしいか」


 俺は文字を出した。


「喋れねぇのか。おかしいも何も全身鎧なんて着てちゃ、まともに動けるはずないだろ」

「おお、そういう事か。お構いなく」

「そうは行くか」


 男は首の隙間である喉仏の所に指を突き入れた。

 鎧の急所って訳ね。


「いてぇ。突き指した。こいつの首はどうなってやがる」


 金属の関節が入っているが。


「もういいか。気はすんだか」

「勝負だ」

「魔法ありでいいのか」

「いや、魔法はなしだ」


 急に弱気になる男。

 こいつ魔法は駄目なタイプか。


「魔道具は」

「それもなしだ」

「じゃあ勝負できないな。俺、自体が魔道具だ」

「なんだと」

「疑うなら、面頬を外してみろ。スライムが入っているから」


 男はゴーレムの面頬を持ち上げて中を覗き込んだ。


「まじか。スライムが入ってやがる。こいつは噂に聞くゴーレムって奴か。動いているのは初めて見たぜ」


 本当だという声とざわめきが上がる。


「俺は登録したいので、もう行く」


 受付の前に立ち。


「冒険者になりたい」


 そう文字を出した。


「ゴーレムの登録はやった事がないので分かりません」

「ゴーレムを操っているのは人間だ。何か問題でも」

「第一、魔力登録が」

「魔力登録はどうやるんだ」

「魔道具を起動してもらえば登録完了です」

「ふむ、ふむ。試してみて、いいかな」

「試すだけなら」


 杖の先に魔石が嵌った魔道具を出してきた。

 俺はゴーレムの胸の装甲を外した。


「中央の魔石に接触させてくれ」


 杖の先を擬似生命体に接触させる。

 俺は魔道具を起動した。


「うそ、ゴーレムが魔道具を起動するなんて」

「俺のゴーレムは古代魔道具に匹敵する性能だと思っている」

「作ったんですか、ゴーレムを。もしかして学園の教授ですか」

「いや、ただの世捨て人だ」

「魔力が登録出来たという事は問題ありません」


 受付嬢は紙をカウンターに一枚載せた。


「そうか。悪いがこのゴーレムで文字は書けない。不器用でな」

「ええ、何となく分かります。歩けて、文字が出せて、魔道具を起動できるだけで奇跡です」

「そうか。名前はホムン。特技は魔道具。出身は辺境都市ヤオマク。年齢は分からん。親の顔は見たことがないもんでな。推定だと百歳だな」


 受付嬢はスラスラと欄を埋めていく。


「百歳では冒険者は出来ないですよね。それで、ゴーレムなんですね」

「ああ、そんな所だ」

「受付はこれで終わりです。これがFランクのタグです」




 俺はタグを受け取ってから、ゴーレムを男達の前に進ませた。


「今日は俺の登録祝いだ。腰のポーチに金貨が入れてある。それで飲んでくれ」


 男が腰のポーチを探って金貨三枚を探しあてたようだ。

 金貨を仲間達に見せると歓声が幾つも上がった。


「ひゃっほう。爺さん気前いいな。長生きするぜ」

「千年は生きるつもりだ」

「ゴーレムをつくっちまうぐらいだから、千年生きられるかもな」

「ここの冒険者に知り合いはいるか」


「思いつくのは。グバート、リタリー、ミニアぐらいだな」

「グバートは良い奴だな。肝っ玉も太いし、気前も良いし、稼ぎも良い」

「リタリーは美人で少しおっかねぇが、魔法の腕は良いな」


「悪魔のミニアと知り合いなのかよ。すげえな爺さん」

「ミニアは弟子だ」

「悪魔の師匠か。ゴーレムがなくても強いんだろうな」

「おう、ベヒーモス十体ぐらいは倒せる。ところでミニアは何をしたんだ」

「爺さんにくらべりゃ大した事してないぜ。登録に来た時にからかったら、ここにいた男達がえげつないやり方で全員のされた」


 あいつ、そんな事を。

 お転婆なのは相変わらずだな。


「弟子の詫びの気持ちもある。気兼ねなく飲んでくれ」

「おう」


 さて、冒険者登録も無事済んだし、魔獣退治といきますか。


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