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転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~  作者: 喰寝丸太
第9章 発掘のドラゴン

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第56話 トラップ

「きゅん」


 ミニアの前を歩いていたピッパが犬のような声を上げた。

 腹にボディブローを食らった様な鈍痛がある。

 いつの間にかピッパの身体は空中を舞っていた。

 何事かとピッパの視界の中に答えを探す。

 あれだな。

 地面から石の杭が出ている。


 ここはさしずめトラップゾーンなのだろう。

 引っ掛かったのがミニアでなくて良かった。


「大丈夫?」

「がぉ(平気)」


 心配そうなミニアと首を曲げて打たれた所を舐めようとするピッパ。


 さてと、トラップなんだけど、こんな時の対策も考えてある。

 伝言魔法でミニアに指示した。


 ミニアは魔道具の一つを起動した。

 石の板が浮かんだ。

 さっそうとミニアは乗り込み。

 ピッパは飛んでそれを引っ張った。


 これなら空中を行くから地上のスイッチは反応しないだろう。

 この魔道具の呪文のイメージはこうだ。


void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 mp=stone_wall_make(20); /*40センチの石の板*/

 magic_spread(mp,2.0); /*二倍に薄く伸ばす*/

 while(1){ /*無限ループ*/

  magic_lift(mp,100); /*1メートル浮かびあがらせる*/

 }

}


 Cランク魔石で運用できるように考えてある。


 それから、何事もなく進んで行った。

 しかし、突然またもや石の板を引っ張っていたピッパにボディブローの感覚。

 床には飛んで来たであろう矢が落ちていた。


 どうやって感知したんだろうか。

 体重ではないとすれば。

 レーザーのたぐいはないのは分かる。

 ピッパは幼竜でもドラゴン。

 目は非常に良い。

 見逃すとは考えられない。


 画像認識を疑うべきか。

 ミニアにファイヤーボールの魔道具を使えと指示を出した。

 飛んで行くファイヤーボール。

 そしてそれを突き抜けていく矢の数々。


 どういう事だ。

 石を投げろとミニアに指示。


 ミニアが投げた石は矢に弾かれたりせずに転がって行く。

 画像認識ではないな。

 なんだろう。


 そうだ。

 魔道具を投げろと指示。

 投げた魔道具は矢に弾かれて転がって行く。

 魔力認識だな。


 なら話は簡単だ。

 囮をばら撒けば良い。

 幸いミニアには一杯魔道具を持たせてある。


 魔道具を投げながらミニアとピッパは進む。

 近くにある魔力にしか反応しないようだ。

 魔道具が近くにあるとそっちに矢が集中する。

 なんとかこの区域も抜けられそうだ。


 そう思った矢先またしてもピッパにボディブロー。

 今度はなんだ。

 石を投げろと指示。

 投げた石が矢に弾かれる。

 今度こそ画像認識だな。


 認識阻害の魔道具でなんとかならないかな。

 魔法で出した石の板はミニアの魔力で染まっているから、認識阻害が通用すれば問題ない。

 認識阻害の魔道具を発動してミニアとピッパは進む。


 どうやらもこの区画もなんとかなりそうだ。


「まだか」


 人の声をピッパの耳は捉えた。


「硬いな。何で出来てやがるんだ」


 角を曲がるとピッパの視界に三人の男達が映った。

 男達は開かない扉に悪戦苦闘しているようだ。


「ぎゃお(腹減った)」

「おい、なんかいるぞ」


 せっかく認識阻害が効いていて、隠れていたのに。

 ピッパの奴ぅ。


「ここには何も居ない。という事は」


 そう男が言って、目潰しだろうを投げた。

 赤い粉が辺りに散らばる。

 それはミニアとピッパと石の板を浮かび上がらせたようだ。

 ピッパの目にそれらが映る。


「いたぞ。たぶん幻影盗賊団の残党だ」


 男達は武器を抜いて襲い掛かって来た。

 問答無用って事は反撃しても良いよな。

 ミニアに反撃の指示を送る。

 ピッパには待ての指示を送った。


「ぐはっ」


 ミニアにスネを蹴飛ばされ悶絶する男。

 その隙にミニアに顎を良いように打たれ気絶した。


 矢を構えた男は電撃の魔法で感電。

 剣を振りかぶった男はミニアに目潰しを投げられた。

 ああ、目潰しを投げられて服を汚されたのが気に食わなかったのだな。

 剣の男は急所を打たれ悶絶した。




 男達はミニアに装備を取り上げられて縛られた。


「起きろ」


 ミニアが魔道具で水をつくりぶっかける。


「ぷはっ。何しやがる」

「そうだ、俺達にはまだ仲間がいる」

「あの方も黙っちゃいない」

「質問。答える」

「誰が言うかよ」

「ピッパ」


 ピッパが涎を垂らしにじり寄って来る。


「やめて」

「ひぃ」

「近寄るな」


「トラップ。どうやった」

「トラップなら近道した」


 近道があったのかよ。

 余分な手間を食ったな。


「あなた達。誰?」

「俺達はブライシー騎士団だ」

「そうだ、そうだ。お前らなんか騎士団の正式メンバーにかかればイチコロだぜ」

「おまっそれを言うと粛清されるぞ」


「もう用はない」


 ミニアから電撃が男達に飛ぶ。

 ミニアは男達を放置する事にしたようだ。

 死んではいないようだが、縛られたままでは先は知れている。


 ミニアが扉をまじまじと見た。

 ピッパも扉を見つめる。

 この扉の質感はガングステンだ。

 なら、塩を掛ければ問題は解決だな。

 俺の指示に従ってミニアが塩を扉に塗る。

 塩が扉をボロボロに変えた。

 ミニアが扉を蹴破って中に侵入すると、そこにはゴーレムが鎮座していた。


 ミニアが入った事でゴーレムの起動スイッチが入ったのだろう。

 ゴーレムは立ち上がり動き出した。


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