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モンスターの蔓延る世界  作者: とろろ昆布
第1章「能力開花編」
6/8

第5話「結衣」

少女を見た瞬間俺は少女の方へ向かって思いっきり走り出す


同時に健二も走り出した


同じことを考えているようだ


ネズミのモンスターはこちらに気づき警戒態勢を取る


しかしもう手遅れだ


その瞬間モンスターは俺の黒い剣と


健二のナイフによって一気に片付けられた


最後の1匹に止めを刺そうとしたとき


そのモンスターは異様な体制を取った


背中を俺たちに見せるような体制


勢いのまま俺はモンスターに剣を振りかざした


あの体制の意味はあったのかと考えながらモンスターたちの死骸を少し眺めると


少女の方をくるりと向き


近づいていく


廣太郎「大丈夫か?君」


***「大・・丈夫・・です・・多分・・」


力ない返事を返してくる


よく見ると体の至るところに傷を負っている


廣太郎「健二!この子背負っていけるか?

避難所まで戻ろう!」


と俺が声を上げると


健二は当然だと言わんばかりの顔をして少女を持ち上げた


少女は少し動揺していたが


そんな暇はない


とにかく避難所に走っていく


その途中骸金魚が2体ほど出てきたが


なんとか俺一人で片付けられた


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~^


避難所につき、少女は手当をしてもらう


幸いかすり傷をたくさんおっているだけで


致命傷はないようだった


***「あの、本当に助けていただきありがとうございました」


健二「いえいえ、礼には及びませんよ」


廣太郎「君の名前は?」


と尋ねると少女は少し躊躇った


おそらく信用していいか迷ったのだろう


しかし少女は笑顔で


***「西沢 結衣です!」


と言う


俺たちも名乗りなぜあの状況になっていたのか聞く


結衣「私は、討伐隊の1人として活動をしているんです」


廣太郎「討伐隊・・」


討伐隊とはモンスターを駆逐していき、平和な世界を取り戻すのを目的として活動している組織


警察はこの状況での機能はあまりしておらず


モンスター討伐は単体の探検者か、討伐隊がほとんどだ


討伐隊はこの状況下だといわゆるヒーロー的存在だ


結衣「私は遠距離タイプで活動をしていたんですが・・」


結衣「あの毒鼠どくねずみが大量発生しているという情報を聞き

私たちの部隊はあの場に向かいました」


結衣「しかしそこにいたのは毒鼠というにはでかすぎる

ネズミがいたんです

もちろん毒鼠もたくさんいましたが」


健二「あの・・話の途中で悪いんだけどその「毒鼠」って何かな?」


結衣「ああ、知らなかったんですね

あなたたちが倒したあのネズミは毒鼠といい

危険な状態になると背中から毒を飛ばしてくるんですよ」


その話を聞き俺はピンと来ることがあった


あの謎の姿勢だ


あの時毒を飛ばそうとしていたんだろう


危ないところだった


結衣「で、話に戻りますね」


結衣「私のいた部隊は討伐隊の中でも上位レベルに入る部隊でした

私は入ったばかりだということで比較的安全な上位レベルの部隊に入れられました

その部隊の隊長も討伐隊でトップ10を誇る強さでした」


結衣「しかし、部隊はたった10分ほどで壊滅的な状態まで追い込まれました」


健二「え?」


結衣「でかいねずみ、おそらくあいつは「エデン」でしょう」


廣太郎「エデン?」


結衣「ボス級モンスターです」


結衣「毒鼠を操る現在確認されているモンスターの中でもトップ層に入る

レベルのモンスターです」


結衣「現在確認されている能力としては毒鼠を自由自在に召喚できる能力です」


廣太郎「能力?」


結衣「知らないんですね」


結衣「能力は通常モンスターが持っている

特殊な力のことです」


結衣「しかし最近は何故か人間も持っていることがあるです」


結衣「研究によると能力者の「血」を受け継ぐ人は確実に能力を持っているようです」


結衣「まあ、たまに親が能力者ではなくても持っている人はいますが」


結衣「例えば・・・」


結衣「私や健二さんなどです」


健二「・・・」


廣太郎「は!?」


廣太郎「健二って・・この健二!?」


結衣「はい、そうです」


健二「実は・・な」


廣太郎「なんで言わなかったんだよ」


健二「能力とか言っても信じてもらえなさそうだったからな・・・

悪かった・・・」


廣太郎「・・・まあいいや、確かにモンスターに会う前は簡単には信じなさそうだったからな・・・」


廣太郎「で、なんで結衣は健二が能力を持ってるって知ってんだよ?健二は結衣が能力を持ってること知ってたのか?」


健二「いや、知らなかった」


結衣「はい、そのことですがちゃんと説明させていただきます」


結衣「私の能力は「能力を見極める能力」です」


結衣「簡単に説明しますと能力を持っている人の見分けと

その能力の情報を知ることができる能力です」


廣太郎「討伐隊の中にも能力者はいたのか?」


結衣「いえ、私の知る限りではいないと思います

けど、あれほどの戦力を誇る隊ですから1人や2人くらいはいるでしょう」


廣太郎「で、健二の能力は?」


健二「俺の能力は・・」


と健二が喋り始めた瞬間に結衣が喋りだす


結衣「健二さんの能力は「透視をする能力」です」


廣太郎「透視?」


健二「モンスターが襲撃してきた日に庭に倒れていたお前を見つけたのも

昨日健二がモンスターに襲われた事を知っている理由もこの能力のおかげだ」


廣太郎「つまりは・・俺は健二の能力がなかったら死んでたってことだな」


結衣「詳しくはわからないですけどそんな感じに聞こえますね」


結衣「で、エデンとの戦闘のことに戻りますが

隊長と前線の人たちはエデンと戦い、追い込みました」


結衣「私は弓で援護をしていました」


結衣「しかしその時エデンが大量のねずみを一気に召喚し隊長たちは

ネズミの群れの中に飲み込まれました」


結衣「あの群れの数だと生きていないでしょう」


結衣「実際運ばれている時に薄目で隊長のものらしき死体を見ましたし」


結衣「で、私はもちろん召喚されたねずみの一部に気づかれ

あの状況になりましたが」


結衣「エデンが気付かなかったのが不幸中の幸いですね」


結衣「ここまでで全部です」


結衣「質問はありますか?」


俺と健二は首を横に振る


廣太郎「結衣はこれからどうするんだ?」


結衣「それは・・考えていません」


結衣「討伐隊というものもかなり隊の管理が適当で

隊が壊滅しそうという情報を聞けば全滅したと決めつけ、

隊員の捜索はしません」


結衣「まぁ、モンスターの数が多すぎて

そこまで手を回す気はないのでしょう」


結衣「ということで、討伐隊はちょっと抜けようかなって思ってます」


健二「・・・・・・」


健二「じゃあさ、俺たちと一緒にモンスターと戦わない?」


結衣「え?」


廣太郎「え?」


健二「だって戦力になる人はたくさんいたほうがいいでしょ?」


廣太郎「確かに・・どうかな?結衣?」


結衣「そうですね・・・・隊は抜けますがエデンは倒したいので協力させていただきます」


健二「エデン討伐までするのか・・まぁいいや」


健二「これからよろしくな!」


結衣「はい、お願いします!」



はい、ということで作者とろろ昆布の登場です

今回は新しい仲間の「結衣」が加わることと

能力について話が出てきて

更にはボス級モンスターの「エデン」についてまで話が触れたので

かなり進展がありましたね

次回はどんな内容にしようか考えていませんが

日常編とかやろうかなとか思っています

それでは、次回をお楽しみに!

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