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第二次パンゲア戦役   作者: エミル・トライバー
4/7

ヴォルガ空軍基地攻略戦

北十字軍がライン・ウィクスを越え、

まず狙ったのは最も近いヴォルガ空軍基地。

この戦いが新しい時代の戦争の幕開けとなった。

第二次パンゲア戦役の開始である宣戦演説が終了した丁度その頃である。


レンテム・フランクフルト将軍より『ウィクスダウン作戦』が発令され北十字軍は非武装地帯「ライン・ウィクス」を越えて、王国連合極北地域のヴォルガ王国、オビ王国、ウラル王国へ軍事侵攻を開始した。



北十字軍がこの戦争を仕掛けるにあたって最も気にかけていたのは航空戦力であった。


理由は2つある。


第1に統合戦争で北十字軍は航空機に悩まされたからだ。

第2に北十字軍は航空戦力が非常に乏しいからだ。


最初に王国連合極北地域への侵攻を決めた理由一つでもある。


北十字軍は当初より航空戦力無力化が最優先とされていたため、ライン・ウィクスに程近いヴォルガ空軍基地へと進路向けた。


ヴォルガ空軍基地は山あいの開けた土地に位置する比較的大きな基地である。多くの爆撃機、攻撃機を配備し、北部の対地攻撃任務における中核だ。反面、戦闘機の配備は多くなく制空戦闘はウラル空軍基地と共同で行うものとされていた。


一方統合政府側は突然の宣戦布告に混乱し、この動きに対処が遅れた。当然現地の将校下士官も混乱した。


だが統合陸軍第四軍極北方面軍司令長官ヨハネ・サマルスキー大将は北十字軍の航空戦力に対する懸念を知っていた。


そのため、まず空軍基地に向かってくるだろうと判断し、ヴォルガ空軍基地へ兵力を集結させた。


そしてヴォルガ空軍基地司令官のカレル・イレイザー中将に空軍の航空支援も要請した。


カレル司令官もこれに同意し、比較的早い段階での対地攻撃作戦を立案した。


しかしそれを行うには北十字軍の進軍速度が早すぎた。


17日未明ヴォルガ空軍基地北50㎞地点で進軍してきた北十字軍親衛隊2個師団を統合軍3個自動車歩兵師団が待ち伏せ、攻撃した。


航空支援は間に合わなかった。


それにより唯でさえ宣戦布告により低下している統合軍の士気がさらに落ちたのは言うまでもない。


北十字軍の戦車部隊に対して初めは地の利を心得ている統合軍が優勢かと思われたが、それは大きな誤算であった。



北十字軍戦車部隊は戦後の革命的戦車と言われるM34中戦車「スロウプ」を保有しており、走攻守に優れたこの戦車に統合軍自動車歩兵の戦車は一対一の勝負では苦戦を強いられた。


それだけではない。


北十字軍はこの戦いでまだ発表されていない新戦車M25重戦車「パトリオット」を実戦投入したのだ。


この戦車の登場に誰もが驚いた。


簡単に言えば重戦車以上の砲と装甲を備え、それでいて大馬力エンジンにより軽戦車並みの機動性をもつ。


欠点と言えば車体が大きく小回りが利かない事や航続距離が短いことぐらいであろうか。


さらに、北十字軍は航空戦力も可能な限り注ぎ込んだ。


一方統合空軍は前述の通り、懐に入られたために航空機を発進させることすらままならず、統合軍は完全に制空権を失ってしまった。



結果は北十字軍の完勝である。

あっという間に防衛線は崩壊し、1日立たずして突破されてしまった。(18日0735)




だが、北十字軍がヴォルガ空軍基地を占領したのは20日1904である。一体何があったのだろうか。



北十字軍戦車部隊が最も苦戦したのは空軍基地防衛隊のSDT(Self Defense Tank)である。


これには航空機に搭載される予定の独立操縦システムが試験的搭載されており、無人での組織立った基地防衛が可能なのだ。

基地の構造を完全に理解しており、裏をとっては隠れを繰り返し、北十字軍戦車部隊を翻弄した。


この組織立った戦車部隊に北十字軍は苦戦したのである。



結果戦車10輌を撃破するまでに丸1日以上かかったのである。



補足:随時追加します。

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