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第二次パンゲア戦役   作者: エミル・トライバー
1/7

統合戦争と統合政府

「世界は一つの大陸と多くの島で出来ている。」


誰かがそう言った。それがこのパンゲアである。


その日、このパンゲアの大地は戦火に覆われた。



 「オーパーツ」の解析によって示された来たるべき未知との遭遇に備えるために世界の統合を進める統合主義国とこれに反対する独立主義国との戦争である。


この戦争は両陣営、最新兵器を惜しみ無く投入し是が非でも勝利を得るために戦う総力戦となった。町や村は破壊され、多くの尊い命が犠牲となった。


その様子は地獄のようであった。


 この戦争は12年あまり続き、最終的に統合政府樹立、世界統合の達成という結果で幕を下ろした。



 その後、世界は統合政府の下に7つの地域に分けられた。


北西の王国グレートブリテンを中心とした

【ブリテン連邦】


西の盟主プロイセン帝国を中心とした

【プロイセン連合】


西中部の諸国からなる

【ラテン同盟連邦】(ラテン連邦)


南部全域から中央部、北部の第三世界の諸国からなる

【第三王国連合】(王国連合)


東の【中央華族オリエント連邦】(中華オリエント)


極東の島国 【ジパング】


極北の国【クロイツ帝国】(北十字帝国)


※括弧内は本説で扱う別名


 こうして新しい時代、統合された世界が始まったのである。




 時は流れて、統合暦0025年2月。世界が平穏を取り戻して丁度四半世紀を迎えた。


 世界各地では戦後25周年を記念するパレードが行われていた。


 パレードは実に華やかなもので街には屋台が所狭しとならび、空にはいくつもの飛行船が飛び交い、楽団によるマーチングが行われたりしていた。誰もがこの25年の平和を謳歌していたのである。



 しかし政府にとっては戦後25周年をそう歓迎してはいなかった。


 世界統合を発端とする諸問題は25年経った今も尽きることは無い。

独立主義者は過激さこそ収まってきたものの、その勢力は未だに根強く残っている。彼らの監視も恒常的な課題だ。


 もう一つ25年前からの課題がある。

それは「オーパーツ」によって示された来るべき未知との遭遇に備えること、つまるところ軍拡である。


 統合政府の下での統合軍は陸軍、海軍、空軍から成っている。


 陸軍はブリテン連邦、プロイセン連合を主とする大陸の地域、海軍はジパング、空軍は中央部の王国連合、ラテン同盟が直轄で運用している。


陸海空を合わせた統合軍の兵力は500万人程度であり、まだまだ不十分なのが現状である。



 一言に軍拡と言っても、その正体が判っているわけでもないので取り敢えずこれまで通りにするしかないのである。そしてそのまま25年が過ぎてしまった。各地域の軍や政府は酷く緊張し、焦っていた。



 このように世界中で政府と国民との間での温度差が大きくなっている中、ある一つの演説が世界を震わせた。


それは決して平和的なものではなかった。


人々が平和に浮かれる中、全世界の放送に割り込みをかけてその演説は流された。



 端的に言うと、宣戦布告である。


 北十字帝国ことクロイツ帝国が統合政府に対して宣戦を布告したのだ。


 過ちを繰り返すのか、それとも…

補足

:統合国とジパング、クロイツ帝国について


統合戦争は主に西側の大国などの統合国とその他の独立主義国との戦いとなりました。統合国は周辺の国々を次々と打ち破り、文字通り統合しながらその勢力を広げていきました。そして最終的にはパンゲアのほぼ全てを統合します。

ですがその統合軍にも落とせなかった国があります。

現在の【ジパング】こと「日本帝國」と、【クロイツ帝国】です。

現在の統合政府の5つの連邦や連合は初期の頃から統合国側に加わっていた国が主導しています。軍備もそれに準じています。

ですが、この2国だけは独立国として統合政府に参加し、独自の陸軍や海軍を持ち、独自の行政をしています。

これは戦後の講和会議と終戦条約によるもので、統合国がどうしても攻め落とせなかったため、終戦と統合の妥協案として独自路線(今までのまま)の行政が認められました。

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