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第四話 拡がる感謝の輪

智樹の整体院には、SNSでの評判を聞きつけた飼い主たちが次々と訪れるようになっていた。


特に遠方から訪れる飼い主も増え、彼の施術を受けるために長い道のりを選ぶ人が増えていった。



そんなある日、智樹の元に中型犬のシェルティー

「サニー」を連れた飼い主が訪れ


サニーは若い頃、ドッグスポーツで活躍していたが、度重なるトレーニングにより足腰に負担がかかり、現在では足を引きずるようになっていた。


飼い主はサニーと再び元気に散歩ができることを望み、智樹に最後の希望を託していた。




智樹はサニーの歩き方や体のバランスをじっくりと観察した。

サニーの膝関節や腰に疲労による負担が見られ、筋肉の硬直も激しかった。

特に前脚が重心を支えていたため、肩や胸部にも張りが生じていた。


まず、智樹はサニーの後ろ脚にある膝関節に軽く触れながら、手の温度で筋肉をリラックスさせ、ゆっくりと圧をかけていく。

サニーの反応を細かく確認しながら、膝の周りの筋肉をほぐしていき、少しずつ緊張を和らげた。

さらに、腰の筋肉が硬くなっていたため、軽いストレッチも取り入れ、可動域が広がるようにゆっくりとほぐしていった。




次に、智樹はサニーの前脚に移った。



前脚の筋肉を丁寧にほぐし、特に肩甲骨周りを解きほぐすことで、前脚にかかる負担を軽減させるように施術を進めた。


サニーがリラックスし、体を委ねる様子を見て、智樹はさらに慎重に肩甲骨を回すように圧を加え、血流を促す。



施術が終わると、サニーはゆっくりと立ち上がり、一歩、また一歩と飼い主に向かって歩き始めた。


その姿に飼い主は感動し、涙をこらえながら


「サニーがまた歩けるなんて…」


と感謝の言葉を口にした。

その場面を見ていた他の飼い主たちも、智樹の施術が犬と飼い主にどれだけ大きな幸せをもたらしているかを実感し、彼に深い敬意を抱いた。




その夜、智樹はSNSを開き、サニーの飼い主が施術の効果を報告する投稿を見つけた。


「サニーがまた元気に歩けるようになった!高田さんの手に救われました。


#犬の整体   #奇跡の手 #二度目の幸せ 」と投稿されたメッセージには、多くの「いいね」やコメントが寄せられていた。


他の飼い主たちからも

「私の犬もお世話になりました」

「大切な時間を取り戻してくれてありがとう」という感謝の声が次々と寄せられ、智樹の心に温かいものが広がっていく。



その一方で、智樹はこれまで自己流で学んできたペット整体についてさらに専門的な知識を深めたいと考え始めた。


海外では犬の整体が医療の一環としても認知されており、専門的な資格を持つ整体師が存在することを知っていたため、彼も新しい知識や技術を学ぶ意欲が湧いてきた。



「もっと多くの犬を助けるためには、私も技術をさらに高める必要がある」


こうして智樹は、オンラインでの海外のペット整体に関する講座を受講することを決意した。

講座では、解剖学や生理学、犬の骨格や筋肉の成り立ちについての詳細な知識を学ぶことができ、施術の際に活かせる実践的なテクニックも含まれていた。



智樹は学んだ知識を実際の施術に活用しながら、飼い主たちにも細かくアドバイスを行うようになった。

自宅でできる簡単なマッサージ方法や犬の健康を保つためのエクササイズも伝えることで、飼い主たちはさらに積極的に犬のケアに取り組むようになった。



ある日、智樹の整体院のSNSに、サニーの飼い主からの感動的なコメントが寄せられる。


「智樹さん、ありがとうございます。サニーとまた一緒に散歩ができる日が来るなんて思いもしませんでした。あなたの手は奇跡です。#感謝 #二度目の幸せ 」


智樹の元には次々と感謝のメッセージが届き、彼の施術がただの技術ではなく、犬と飼い主の絆を取り戻す「二度目の幸せ」を作り出していることを実感する。



智樹は初心に返り、飼い主たちが安心して犬との日々を楽しめるよう、ますます自分の技術を磨くことに意欲を燃やすのだった。


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