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15話

「乾!?」


 菊池は叫んだ。


「何?あの人お兄さんの知り合い?」


「ああ、そうだ」


 そう言って菊池は走り寄った。急いで乾を抱きかかえ2,3度頬を叩くが反応がない。


「ああ、これってチャンスだよね!?」


 男はターゲットを菊池に集中する。


「一撃で殺してあげるよ」


 そう言って、男は高速で走り出す。


「まずい。お兄さんやばいよ」


 夏希の声で気が付き、菊池は急いで乾を下し構える。


 男が菊池に辿りつく前に、男に向かって鋭い矢が飛んできた。


「っち」


 男は舌打ちをしながら、矢の出先を確認する。


 そこにはカエル男が木々の太い枝の上から攻撃を繰り出していた。


「おいおい。仲間内で殺し合ってる場合じゃないだろ!?」


とラナは大声で叫ぶ。


「カエル男だあ? カエルの分際で……ぶっ殺す!!」


 男はラナにターゲットを切り替える。


「え?カエルさん? どゆこと!?」


 夏希も困惑して叫ぶ。


 今や誰も状況を鵜呑みできていない。


「お嬢さん!! 上!!」


 とラナは指さしながら叫んだ。


 夏希の頭上から氷の矢が降り注いできた。

 夏希は瞬時に『接触可否』で自身の接触する矢を拒絶した。


 皆が視線を頭上に目を向けるとそこにはケンタウロスが姿を現していた。


「こいつが……今回のターゲット!?」


 と夏希は叫んだ。


「っち。どいつもこいつも邪魔しやがって」


 と男が叫ぶとケンタウロスは無数の氷を天空に氷の矢を向けた。

そうして、氷の矢が皆に平等に降り注ぐ。


「ま……まずい!!」


 菊池はなんとか乾を担いで避けきるが、菊池達にホーミングしている際に矢と矢が接触し、思わぬ軌道に変わる。


「く……くそお」


 菊池は乾を放り投げ、何とか寸での所で避けきる。


「くそがあああ! もういい!!」


 そう言って男は気絶をした乾にターゲットを移し、走り出した。


「し……しまった!?」


 菊池は叫んだ。乾は気絶している。あいつは乾を殺してスキルを奪うつもりなんだ!?


「こいつを殺してえ、こいつのスキルを分捕ってやる!!」


 男は走り出し、乾を右手で顔面を掴み引きずり回そうとした瞬間、一つの声がした。


「やっと出て来れたな」


 そう声がすると男の腹には大きな穴が空いていた。


 乾は笑っていた。


「人間は脆いな」


 そうして、笑いながら奇妙な言語を口にした。


 すると乾の前には見たこともない巨大なキメラのような猛獣が現れた。


「喰っていいぞ」


 乾がそう言うとキメラのような魔物は男をむしゃむしゃと咀嚼した。


 菊池は思った。あれは乾なのか?表情や仕草まで何もかもが違う。


「ほ……本当に乾なのか?」


「あ?乾?ああ……こいつの事か?」


 そう言って乾は自分の胸を人差し指で叩きながら答えた。


「お……お前は誰だ?」


「名前?名乗る名などとうに忘れたわ」

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