第一話 二刀流
灼熱の空の下、目を覚ますような金属音が空に響いた。
周りから
「ありゃ、争奪戦やな。今まで見たことのない逸材や」
「まだ線も細いのによう飛ばすわ。あれでショートの守備も上手いからな」
なんて声が聞こえる。
この中心で右手を挙げゆっくりとベースを回る男の名は一楽義勇。
中学3年生でこの話の主人公でもある。
彼は、関東大会決勝で強豪校のスカウトなどが注目する中この日二本目となる本塁打、サヨナラホームランを放ったのだ。
彼はバッティング、守備、走塁では天性の才能を持つ逸材。
そんな彼をチームメイトは祝福し、監督は感極まって泣いていた。
俺はとにかく早く家に帰りたかった。
いつもの小学生の頃からのチームメイトでもある3人と帰っている途中、試合に勝ったのはもちろん嬉しいがとにかく暑いという感情。
なのに俺の隣ではトレーニングの一環と言ってジャンプしながら帰路についている奴がいる。
「2人もやろうよー!俺だけしてるといじめられてるみたいじゃんか!笑」
名前は悠人。チームメイトの中でも一番背が小さい。ポジションはセカンド。
幼馴染なのだがこいつの行動はいまだに理解できない。
そしてもう1人の幼馴染。
「いやぁやっぱ、義勇は天才だよー。あの場面でホームラン打っちゃうんだもん。結局東院学園行くの?県内で一番強いとこって言ったらあそこだよね。それか他県行くの?」
こいつは尚紀。ポジションはキャッチャー。
頭も良く真面目でキャプテンをしている。
俺はこいつがあんまり好きじゃない。
良いのは頭と運動神経だけにしとけば許せたものの顔もいいのだ。
そのせいで俺は学校でモテない。
これを言うとモテない自分を他人のせいにするなと思う人もいるかもしれないが絶対に違う。
まず、人には好きなタイプというものがあるだろう。
インドア系の男子が好きな子がいたりおちゃらけものの子が好きな子がいたりと。
そして俺とこいつは野球が上手く体育の時間などで活躍できるタイプの男子に入る。
そう。
同じタイプにこのイケメンがいるせいで俺はモテないのだ。
自分で言うのもなんだが俺は体育祭ではクラスを優勝に導き、野球では全校集会で表彰されてきた。
なのに俺は告白されたことが一度もない。
尚紀は数十回以上あると言うのに。
この理論を披露するといつも自分が原因なところから目を逸らすなと言われる。
そんなことを考えていたらいつの間にか尚紀の家に着いた。
試合や練習後は尚紀の家に寄っていくのが日課となっていた。
「ただいまー」
と言うと奥から
「おめでと〜!」
と尚紀のお母さんが出てきた。
尚紀のお母さんはうちらの母親たちより若くて綺麗だ。
尚紀みたいな子供ができるのも分かる。
俺たちは自分の家のようにリビングに行った。
「祝勝会ってことで2人の両親も呼んで夜ご飯食べる事にしたからね」
と尚紀のお母さんから告げられた。
それと同時に俺の目に飛び込んできたのはテレビに映る二刀流で活躍するアメリカの選手だった。
尚紀のお母さんはスポーツが好きでサブスクでメジャーリーグが見れるチャンネルに入っていて去年のワールドシリーズを振り返る企画を見ていたらしい。
俺は野球をやるのは好きだが見るのは嫌いだった。
だって、見てたらウズウズして体を動かさずにはいられないからだ。
熱血な阪神ファンの尚紀はこの感覚を理解してくれなかったが悠人は理解してくれた。
もしかしたら、人間を二タイプに分けたら俺は悠人側の人間なのかもしれない。
ただ、この試合は違った。
見た瞬間初めて、憧れという言葉を理解できた。
マイク・タティス。
彼はメジャーリーグで先発投手もやりDHでも出場していた。
日本人選手ではないし、プロ野球での出来事でもなかったので日本ではそこまで有名にならず俺も名前を知っている程度だった。
だが、このワールドシリーズ2試合目。
タティスは自分で先発し投げては7回4失点。打っては4打数2安打4打点。
まるでタティス1人でワールドシリーズに出てくる強豪チームを倒したようだった。
何より、投げて打つ。
高校野球までしかありえないと思っていた起用法をメジャーという舞台でやり遂げる彼に見惚れてしまった。
そして、その瞬間俺も二刀流したい!しかも、タティスよりも上になるためにはDHではなくショートとして。
尚紀の家でポテチを食べながら決めたのだ。
俺は決めたらなんでも押し通す頑固さがある。親は否定するが俺はこれは自分の中でいちばんの長所だと思っている。
そしてこの長所のせいで大きく野球人生が変わることになった。
この決心をした直後に家のチャイムが鳴った。
両親かと思ったが違かった。
「ただいまー。また来てたんだ。今日の試合どうだったの?」
部活のジャージで帰ってきたのは尚紀の双子の姉の涼夏。
涼夏はロングの艶のある黒髪が特徴的で野球をやっていて女子野球チームに入っている。
野球をしているのにびっくりするほどの色白だ。
正直、野球をするなら髪の毛ショートの方がいいと思うのだが怖くて言えない。俺は涼夏も尚紀と同様に苦手だ。
母の血を受け継いでいるのか尚紀と同じで容姿はかなり可愛いと認めざる負えないが。
尚紀以上に告白されている。
サッカー部のエースやクラスの人気者から告白されたと、聞きたくなくても噂で耳に入るのが学校生活の嫌なところだ。
そんなこんなでいつの間にか両親も来て夕食。
涼夏が受ける高校を決めたと話したせいで進路の話に。
「へー涼夏ちゃんは銀薫高校に?」
「はい!」
「あそこ、公立だけど女子野球部あるからか」
「ところで義勇は進路どうするんだ?」
ほら来た。
もう疲れたのだ。
色んな人から進路を聞かれ。
スカウトからはここなら学費無料やここならスタメン確約など。
だから言ってやった。
「二刀流やらせてもらえる高校行こうと思ってる。ショートとピッチャーの」
「は?」
その場にいた全員が驚いてた。
そりゃそうだ。
俺は試合で投手などやったことがない。
練習でやった時もストライクが入らずすぐにクビになったほどだ。
「ま、まさか義勇にそんな野望があったなんてな」
悠人の両親は驚きつつも感心していた。
誰もついさっき影響されたと気づくまい。うちの親も気づいていないようだったし。
しかし、1人だけそうではなかった。
夕食後、尚紀の家の犬と戯れていると涼夏がそっと隣に来てニヤニヤとしながら
「あんたさっきのテレビに影響されたんでしょ?笑。ほんと昔からすぐ影響されるよね」
ボソッと言われた。
だからこいつは苦手だ。
親でも気づかないことを見抜くし、兄弟でもないし同い年なのに俺の姉、もしくは親のような振る舞いをする。
「な、なわけねーだろ!」
だが、俺は同い年の涼夏に苦し紛れの言い訳をするしかなかった。
次の練習日俺は早速監督に二刀流やらせてもらえる高校に行くと直訴した。
推薦などでいく場合はポジション確約などある代わりに投手をやらせてもらえないところもあると思ったからだ。
実際自分でも投手の実力は初心者に毛が生えた程度なのは自覚している。
監督は最初は渋っていたが納得してくれた。
だが、スカウトの人達にはそうもいかなかった。
「んー。私が評価しているのは打者としての一楽君だからね〜。」
と投球を見る前から門前払いされる高校もあれば、野手投げでストライクが入らない情けのない俺のピッチングを見てから
「推薦で来てもらうなら野手一本だね」
とグゥの根も出ない正論で拒まれる。
結局どこも推薦で来るなら野手一本。
二刀流は厳しいと言うことだった。
全国大会も3回戦で終え、皆んな受験勉強か推薦組は高校野球への練習に移行しもう二刀流は諦めるしかないのかなんて1人途方に暮れていると監督から二刀流でも興味を持ってくれてるところがあると言われた。
俺が投手に手を出し迷走し始めていると一部の人たちの間では有名になっていたらしい。
高校は銀薫高校。
涼夏の高校だと思う以外何も思うところはなかった。
少なくとも甲子園には出ていないだろうと言うことくらい。
県立高校だからなのかスカウトとかではなく監督1人だった。
印象はいつ倒れてもおかしくない不健康そうな痩せ型体型のおじいちゃん。
「噂には聞いていたよ」
「ありがとうございます!」
「まだ、二刀流がしたくて高校決めかねてるんだって?」
「はい…でももう諦めるしかないのかなと」
先程まで死んだ魚のような目をしていた監督の目が一気に変わったのがわかった。
「君はまだ若いんだ。諦めると言うことほど無駄なことはないよ。何事も挑戦だ。しかもそんな簡単に諦める人がプロになれると思うか?」
正直言葉はありきたりで何にも響かなかった。
でも何故か、この人について行けば何か学べるんじゃないか、この人のもとで野球をしたいと思ってしまった。
銀薫高校は県立で推薦もないし普通科しかない。
「監督に聞いたけど一楽君は勉強面もそこまで悪くないんだろう?なら、受験勉強頑張ってみて欲しい。来年の春待ってるよ。」
この一言から俺は全ての推薦を断り、受験することを決めた。
そして何故か悠人も。
悠人も推薦がたくさん来ていたのだが俺が銀薫高校に決めると告げると面白そうと言う理由だけで他の推薦を全部蹴ったのだ。
悠人はこんなかんじなのにテストでは毎回学年10位以内に入る。
本当に理解ができない。
尚紀は5年連続夏の甲子園出場を決めてる東院学園に行くと決めたらしい。
同県なのに寮生活すると言う。
甲子園を目指すに当たって最大の敵になることは間違い無いだろう。
そしてあっという間に季節は過ぎ春になった。
無事合格。
母親は
「あんた落ちると思ってたけど頑張ったわね」
と言われた通り引退後も今まで通り野球の練習
は続けてきた。
「同じ県だから今年の夏早速当たるかもな。寮だからなかなか会えなくなるけど決勝戦で会おう」
尚紀はそう言い残し寮へ旅立った。
入学式の日、朝ごはんを食べていると家のチャイムが鳴った。
悠人かと思ったけど違かった。
涼夏がいた。
中学の時と同様、制服はセーラー服なのだが、一段と大人びたように感じた。
長い髪も後ろに縛り、両方の側面には触角のように髪が。
世間ではこの髪型をポニーテールと呼ぶらしい。
でも俺はそんなことより朝で機嫌が悪かった。
「なんだよ?」
「悠人は無理矢理野球部の朝練今日から参加するって言って先に行ったらしいわよ」
「なんでお前がそんなこと知ってるんだよ」
少し、疎外感を感じ苛立ちを感じた。
「昨日お母さんが悠人のママに会って聞いたんだって。それで、義勇1人で可哀想だと思って来てあげたの。1人で電車乗れなそうだし笑」
「余計なお世話だ。」
そう言って先に行かせようとしたのだがうちの母親が登場。
「あらーわざわざお迎えありがとうね。このこのことよろしく頼むわ」
息子の気も知らないで約束されてしまった。
仕方なく一緒に登校する。
中学までは俺は俺で男友達と。
涼夏も女友達と言っていたのでこうして登校するのは初めてだ。
一方的に話してくるので相槌を適当に打っていると次第に同じ制服をきた人らを見かけるように。
校舎は県立なのだが最近改修工事をしたばかりらしく綺麗だった。
クラスの掲示板があるので見ると俺と悠人は1組。
涼夏は6組だった。
お互い別れ教室に行くと早速初対面のクラスメイトと仲良くなっていた悠人が話しかけて来た。
「おう!野球部の朝練参加させてもらおうとしたんだけど今日はダメって言われて暇だったわ」
屈託のない笑顔で話しかけてくる。
「あのなー。そういう目的があるなら俺に声かけろ。」
「わりーわりー。あっそうだ。この子が柳。あの鷲宮ボーイズで3番打ってたらしい。そして、この子が岡田。ポジションは投手だって」
「よろしく」
「もう早速野球部に入る2人見つけちゃったよー」
まだよそよそしい俺ら3人のことなど気にせず自分勝手に話を進める。
柳はモデルのような体型でとてもクリンナップを打つパワーのあるタイプには見えなかった。
だが、鷲宮ボーイズと言えば俺らがいたチームとほぼ互角の強豪。
三番バッターのことは覚えていないが多分すごいのだろう。
そしてもう1人の岡田。
こいつは柳とは対照的になんというかまぁゴリラ。顔を少しゴリラ。言動も。
身長も175の俺がさらに見上げるくらいだから180以上はありそうだ。
野球スタイルは知らないが投手というからとてつもない豪速球タイプなのだろう。
髪型自由のうちの野球部に坊主で挑むあたり真面目そうではあるが怒らせないようにしようと思った。
入学式ではクラスメイトの男子が
「あの子クソ可愛くね?」
と涼夏のことを指差し話していた。
早速モテ始めてる涼夏に嫉妬していた。
女子であろうとモテる人は嫌いだ。
入学式やオリエンテーション、自己紹介なども終わりやっと野球の体験入部へ。
集まった一年は17人。
中には片岡という眼帯で片目のやつも。
悠人と同じでコミュ力お化けで親近感があってすぐ仲良くなれた。
捕手らしい。
うちの学校には軟式野球部もあるため中学時代から硬式でやっていた人しかいないようだった。
他の学校ではよく初めに一年対上級生をやったりするらしいがうちでやらない。
チームメイトは仲良くあるべきだし上下関係緩いのがいいところというのが理由らしい。
その代わり毎年一年だけで練習試合をするらしく、東院学院と組んできたと言われた。
向こうも一年生だけでだからこっちも一年だけらしい。
あんな強豪と試合を組めるなんて何者なんだこの監督と思った。
しかも、うちのグラウンドで。
でも、平日の放課後だ。
他の生徒とかにもみられると思い気合が入った。
そして試合当日。
1番 セカンド 悠人
2番 センター 柳
3番 ショート 一楽
4番 ファースト 山田
5番 レフト 村岡
6番 サード 市村
7番 捕手 片岡
8番 投手 岡田
9番 ライト 鈴木
監督は年寄り監督なのに今時の攻撃的オーダーを組んでいた。
この人のもとでやりたいからと毎年数名強豪の推薦を断ってくる人もいるのが納得できた。
向こうのスタメンは尚紀が5番。
その他も全員名前は聞いたことあるような全国津々浦々から集まってきた有名な選手ばかりだ。
しかも一年生だけで40人以上いる。
涼夏が試合前に
「投げる場面来ればいいねと揶揄いにきた。」
相手の先発投手は俺らが全国大会で負け、その後そのまま全国優勝まで果たしたチームのエースである虎丘。
中3ながら、140後半の豪速球とキレのいいスライダーに加えコースに投げ分けられるコントロールと正直別格といった感じ。
しかも、それから見ないうちにまた球速はわかりやすく上がっていた。
結果は6対3と完敗だった。
それに加えスコア以上の差があった。
チームのヒット数は6本。
そのうち2本が俺でホームラン1本にタイムリー含む3打点。
かなりの生徒が見ている中、ホームランが校舎にあたり
「おーー」
とどよめきが上がるのは気持ちよかった。
中学は部活ではないため学校のみんなに野球をしていたところを実際に見られたことはなく、悪くないなそう思いながら悔しがる虎丘をよそにベースをゆっくりと回った。
悠人、柳も2安打放った。
しかし、この3人以外ヒットはおろかフォアボールですら出塁していない。
正直高校1年の時からプロ野球のスカウトに注目されている投手から三点も取れれば満点だろう。
だがそれはいままでの銀薫高校の場合だ。
俺は甲子園に行き将来的にはプロ野球、そしてメジャーを目指している。
なのに、同じ一年というのに層の厚さから完成度の高さと様々な面で実力差を見せつけられたのだ。
虎丘には完投され、チームの被安打数は15。
岡田も頑張ったしそれ以外のチームメイトもいい球は投げていたがやはり東院学院。
しかも40人いる一年生の中でスタメンに選ばれたものは1から9まで化け物揃いだ。
正直、いいあたりが正面をついたり、片岡が盗塁を2回刺したりと運良く6点に抑えられたという印象だった。
試合後、尚紀と話すことはなかった。
東院学院をお見送りした後監督がミーティングを始めた。
「やっぱ強いなぁ。ハッハッハッ!」
と豪快に笑うところから始まった。
正直新鮮だった。
中学までは勝った試合でも試合後のミーティングは重々しい空気で悪いところを重箱隅を突くように言われることがあたりまえだと思っていたからだ。
しかも負けたなら尚更。
「正直、ここまでやるとは思ってなかったよ笑。毎年、このカードを組んでるんだが10点以内で終わったのは今年が初めてだ。」
色々気になるところはあったが俺はそんな差があるのかというところに一番驚いた。
その後ミーティングはすぐ終わり練習再開。
先輩たちも含め夜まで汗を流した。
次の日学校に行くと俺の周りに人だかりが。
昨日の活躍が噂になったらしい。
ホームランに加え守備でも少し大袈裟なジャンピングキャッチなどを披露した。
正直、みんなに見られていて必要ないほど大袈裟にやってしまった。
だが、監督は怒らず人を楽しませるプレイ。
いいじゃないか。と褒めてくれた。
この発言は今後起こり3年間の学校生活に期待を抱かせてくれるものだった。
このおかげで今までの人生以上に女子とも話せた。
意外にみんな薄情というかもしかしたらプロ行くかもとかのノリで連絡先を何人もと交換したのだ。
だがそんな考えを向こうが持ってようと初めてのモテ期が来た俺は関係なかった。
そのおかげで、その後の練習も機嫌良く終えることができた。
帰り道、悠人と電車を待っていると鈴夏が来た。
「涼夏ちゃん聞いてよ!こいつ昨日の試合でモテ始めてるずっと鼻の下伸ばしてやんの」
こいつは涼夏のことをちゃん付けで呼んでいる。いや、この際、そんなことはさして重要ではない。こいつは無邪気に涼夏に告げ口のように話したのだ。
「知ってるわよ。人だかりできてたの見てたもん」
いつもなら、キモとか言ってきそうなものだが意外な反応だった。
そしてその話題を逸らすかのように
「そんなことより入学からもう1ヶ月くらい経つけどピッチャーの方はどうなのよ?」
と俺が聞かれたくないことを聞いてきた。
「えっ?笑まぁ練習はしてるけど…なぁ悠人」
「あんだけの野球センスがあってあそこまで投球だけ上達しないのが不思議だよ」
助けを求めたが突き放された。
だが、悠人のいう通り、監督は入学後からずっとピッチングの練習をさせてはくれているものの自分でも悲しくなるほど上達しなかった。
だから東院学院戦では当たり前のように投手で出る雰囲気すらなかったし、いまだに野手投げは抜けず球速は120キロがやっと。
変化球も変化しないフォークやスライダーと揶揄われる始末だった。
このまま、投手は諦めて野手一本に専念しようかな。
チームの雰囲気も好きだしこのチームで甲子園に行ってプロに入りたい。
そう思った矢先だった。
あの出来事が起こるのは。