表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたへ  作者: 生豚
1/1

前中後編にします

 8月の1日、携帯電話にはなんの通知も来ていない。


 縁側に木漏れ日の光がチロチロと消えたり揺れるするのを見ている。


 目の前には私達の友達で、だけどいつの頃からか分からなくなってしまった木がある。


 私が生まれるよりも前、父母がこの村(今となっては街だが)に引っ越してきた時にここからは遠方にある実家に生えていた木の枝を葉っぱのついたまま持ってきて、それを庭に埋めたらしい。

 それから数年が経って私が母のお腹に宿ったとき庭の土が盛り上がっていたらしい。父は初め唯モグラが掘っただけだと思い迷惑に思っていたらしいけど母のお腹が膨らむようにどんどん土もまるで地面に張り付くかのように盛り上がっていたらしい。


 そして私が生まれた7月26日の火曜日にその盛り上がりが崩れて木が現れたそうです。


 父はその歪な木の生え方に悪い予感がしたと言いましたが、その当時の母も、物心のついたあと話を聞いた私にもその木はとても大切で分れ難いものに感じたのです。


 小学校に入学する2年前私には幼馴染ができました。

私達3人は縁側の前の庭で毎日日が暮れるまで遊びました。


 木が動けないので私達は海に行くことも山に行くことも、川に行くことも、祭りに行くこともありませんでしたがとても歓楽に満ちた多幸感のある日々を過ごしていましたした。


 それから2年が経って小学校に上がっても私と幼馴染と親友は天気があまりにも悪い日を除いて年中遊んでいました。

 その頃になるとやはりどこにも行かないというのは少し物足りないものですから幼馴染の方は段々と3人で遊ぶことに乗り気ではなくなってきました。


 小学4年生でしたか、5年生だったかもしれません。

なんだかんだと家の用事とか悪天候とかを考えなければ毎日遊んでいた私達でしたが幼馴染が来ない日が一度あり、それからそれは増え始めました。


 私にはその頃になると木と遊んでるおかしな奴っていう風聞もありましたし幼馴染以外に遊ぶ友達と言えば木だけでしたから今までより一層の時間を木と過ごすようになりました。


 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ