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デブリーフィング(6)『あれ』の正体

「以上ですか。博士。」

「ういうい。あたぁしゃからの報告はな。で、ここから戦闘記録の分析と、報告があるんだぞ。いいかな。皆の衆。」

「お願いします。博士。」

「説明しよう!」

 博士の「ういうい。あたぁしゃから説明するんだぞ。」は、「説明しよう!」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。

 某タイムな爆発アニメとも無関係に相違ない。

「あの最後に現れた『鋼鉄の処女型ナウスレーゼ』が、『ブラジオウ』諸共、心三を殺した。そう、あたぁしゃは、思うんだぞ。そして、『あれ』の正体にも見当が、ついているんだぞ。」

 全員が、固い唾を飲み下す。続きを待っているのだ。

「あたぁしゃの結論は、只1つ。『超小型原子分解砲』だと思うんだぞ。」

「……それは、つまり『ガウスレーゼ』が、自身に装備された『原子分解砲』を『模倣』した。そう言う事ですか。博士。」

「ういうい。そうなんだぞ。ちなみに、前回『原子分解砲』を使った時の記録が、これなんだぞ。で、今回のは、こっちなんだぞ。微弱ながら、同じ周波数の電磁波が、出ているんだぞ。」

「成程、『原子分解砲』を使ったと言う『証拠エビデンス』と言う訳ですね。博士。」

「ういうい。あたぁしゃは、抜かりないんだぞ。副長。」

「しかし、依然博士は言いました。『原子分解砲』を小型化できないのは、『膨大なエネルギー』に『砲身』が耐えられるよう設計すると、ある程度の大きさが必要なる。ですよね。」

「ういうい。そうなんだぞ。だから、『超小型原子分解砲』は、『1回こっきり』なんだぞ。」

「そう言う事ですか。しかし、心三には、『鏡面結界イン・ザ・ミラー』がある。『原子分解砲』を、反射できない理由でもありましたかね。」

「ういうい。そりゃ『原子分解砲』は、不明な手段で、『対象』を『直接攻撃』できるんだぞ。ちなみに、地球の中心部だけ、『直接攻撃』できるんだぞ。」

「成程、『原子分解砲』は、『対象』を『視認』する必要が、無い訳ですか。しかも、それを可能にしている『技術』は、『不明』であると。」

「ういうい。そう言う訳で、結論なんだぞ。心三は、『ブラジオウ』を『直接操縦』していた事で、諸共に『原子分解砲』を喰らって『塵芥』になったんだぞ。」

「分かりました。博士。では、シメのお言葉をお願いします。長官。」

「こうなる事は想定済みでした。今後も気を引き締め、各人職務に励んでください。」


 * * * 



次回予告

第76話 定期報告会(2)

ご愛読ありがとうございます。

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