『砂』と『騎士』~『仮面舞踏会』
「手段は、選ばない! 例え、『思い出深い場所』を『破壊』する『結果』になってもな! ……名付けて、『仮面舞踏会』!」
遊園地内の、アトラクション操作用個室や、屋台など様々な『物陰』から飛び出してくる多数の『人型』。それは、多数の『風船』を持った『遊園地マスコット』だった。
「HowWwwww!」
『風船』から『揚力』を得、泳ぐように『飛翔』する『マスコット』達。外見、仕草ともにコミカルだった。
「『コミカル』の一言で、物理法則無視すんな!」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
「怒怒怒怒っ鬼ぃーん!」
『高熱剣』を振り回す。的確に、『マスコット』達を1体、また1体と、斬り捨てる。
「Heyyy! Gyah!」
悲鳴と共に『爆散』する『マスコット』達。だが、1つや2つではない。あっと言う間に、『盾』から、それを持つ腕、胴体……と言う順に、『騎士』の全身へ抱き着く。
「『現志爆弾』!」
『点火』と同時に、『マスコット』達は『爆散』。それに、巻き込まれる形で、『騎士』も同様の運命を辿る。
「すると破片が、『砂』に降り注ぎ『騎士』を『再構成』する。『無限ループ』の完成……『鏡面結界』解除! 『仮面舞踏会』!
腹部カバーの隠しスリットから放出される多数の『マスコット』達。
彼らの尽力で、『爆破』された『蛇』。
「おっと、進捗率は、どうだ。……41%か。まずまずだな。」
よくみれば、地面を『砂場』する程の『砂』が、大幅に減っていた。
よく見れば、手のひら大の『マスコット』達が、這いつくばり、空気と共に『砂』を吸い込んでいた。勿論、多数……否、雲霞の如くに存在する。
「これこそが、『仮面舞踏会』の本質だ。『マスコット』達は、『ナノマシン』の集合体だ。『可変式集合体』なんだ。」
ここで、ようやく『騎士』が、『再構成』された。『砂』は、もうない。
「とどめにしよう。『鏡面結界』『現志爆弾』!」
爆弾仕掛けの『鏡』を、『騎士』の『盾』にぶつける。『盾』と『鏡』は、共に割れ粉々だ。ここで、『点火』……『爆発』に巻き込まれ、『爆散』した『騎士』だった。
* * *
次回予告
第44話 反省会(4)
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