『砂』と『騎士』~『無限ループ』
『高熱を発する剣』で、腹部を串刺しにされた『ブラジオウ』だった。
「串刺しにされちゃダメだろ!」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
「よし! 全て僕の『予想通り』だ。パージ!」
胸部から上、そして、下半身を切り離す『ブラジオウ』。『剣』が、突き刺さった腹部だけが、取り残される形になった。更に、腹部のカバーが、縦2つに割れ中身を、露出させる。
それは、黒い球体だ。当然、髑髏マーク付き。
「怒怒怒怒っ鬼ぃーん!」
「無駄だ。『剣』が、抜けない様、細工済みだからな。『鏡面結界』!」
「おひおひ……高熱を受けると、溶けて強力な粘性を発揮する物質でも仕込んだのかよ。」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
腹部カバーを含めた上半身と、下半身を別々の『鏡面結界』で包む。
「よし! 『現志爆弾』!」
ここで、『点火』する。『爆発』に巻き込まれ、木端微塵になった『騎士』。
「よし。『爆発』が、治まった所で、『鏡面結界』を操作。『再連結』。後は、『砂』だけと言う事になるか。」
が、『その手は、桑名の焼き蛤』だった。
「成程……『無限ループ』に引きずり込まれたのは、こちらだったのか。今回に限って言えば、だがな。」
実は、さっき木端微塵になった『騎士』は、部品となって『砂』に降り注いでいた。
「で、『砂』が、『騎士』を『再構成』した訳だ。しかも、ご丁寧に『剣』と『盾』まで。」
「ノンキな事言ってんな! そんなに『死亡フラグ』でも、立てたいのか!」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
「怒怒怒怒っ鬼ぃーん!」
飛行能力は、前回も披露していたので、驚く事では無い。だが、降りる事は、できない。
あの『砂』が、『ナウスレーゼ』である以上、地上に降りれば『捕まって動けない』からだ。操縦の不利を承知で、宙に浮くしかない。
「更に、『蛇』もいる。完全な二正面作戦の上に、『無限ループ』のおまけつきか……だが、僕の『予想』は、1つではない。これも、僕の『予想通り』だ!」
「おひおひ……一体いくつ『予想』用意したんだよ……。」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
* * *
次回予告
第43話 『砂』と『騎士』~『仮面舞踏会』
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