表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/75

学生の本文

 確かに、僕は、今地球を守る戦いに、身を投じている。

 が、それと同時に1人の高校生に過ぎない。いずれ、学業に復帰する。

 当然、学生の本文は、勉学だ。だから今は、勉強している。

 勿論、授業に出る必要が無いように、政府から、文科省、教育委員を通じて学校に、圧力……もとい、指示してもらった。

 但し、中間、期末、学年末の試験だけは、リモートで受ける事ができる様になった。

 要は、授業に出なくとも、テストの成績さえよければ、学校も問題ないそうだ。

 一応、テストを受ける日時を、後回しにする事もできる。

 が、期末試験を後回しにすると、その分夏休みの開始が、遅れる。一長一短だな。

 とは言え、世間が夏休みになったとしても、『ガウスレーゼ』を滅ぼさない限り僕には関係ない。不本意だが、僕はやるべき事を、やらなければならない事を、やるだけだ。


 * * * 


「ふあぁ……やっと、終わった。」

 あくびと共に、安堵と疲労を吐き出す。とは言え、依然『ガウスレーゼ』の脅威は、消えていない。これは単に学校行事が、終わったに過ぎない。

「今、大丈夫ですかぁ。心三くぅん。」

 インターフォンの越しに流れる声……

「どうぞ、大丈夫ですよ、一等書記官。」

「はぁい。おっ邪魔しまぁす。テスト終わったんでしょぉ。どうだった。心三くぅん。」

「採点結果は、後日です。が、別段問題ありませんでした。一等書記官。」

「そぉ……よかったわぁ。じゃ、試験成功として、お祝いしなくちゃ。心三くぅん。」

「それなら、家族に会いたいですね。リモートでも構いません、一等書記官。」

「ふふ……じゃ、あたしから、話しておくわねぇ。で、『大使館』でもお祝いするんだからぁ、参加するんでしょうぉ。心三くぅん。」

「たかが、中間試験が、終わっただけです。大袈裟でしょう、一等書記官。」

「たかがじゃ、あぁりません! とぉっても、重要でぇす。みんなで、お祝いしなきゃよぉ。心三くぅん。」

「……考えておきます。一等書記官。」

 結局、家族とリモートで会う事と、引き換えにされた。


 * * * 



次回予告

第38話 家族との遠隔会談

ご愛読ありがとうございます。

面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。

励みになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=893380188&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ