場所を変える
「都市伝説だと思ってたよ。永田町の地下に、核シェルターが、存在するなんて。」
場所を変えて、話しの続きをする。そう言われて、連行されたのが、ここだ。
「城とはそう言うものだ。」
副大臣の「政府組織とはそう言うものだ。」は、「城とはそう言うものだ。」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。
某懐古的なファンタジー漫画とも無関係に相違ない。
「つか、今更使って分かる奴いんのかよ。」
などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
「分からない方が、むしろ、よい。先へと読み進めれば、解説されると言う期待感に繋がる。きっと、相違ない。」
などと言う無意味な指摘に、無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。
「すると、ホワイトハウスや、クレムリンの地下にも存在するのか。核シェルター。」
「それ以外の聞こえ方をしたら、私の言い方を、変えねばならないな。」
「むしろ、皇居の地下にこそ、あるはずだと思ったな。」
「それは無い。」
「何故?」
「最も強く反対されたのが、陛下だったからだ。」
これに対し、「どの?」と尋ねる者などこの世界に存在しない。
何故なら、歴代全てと言う答えが、返るに決まっているからだ。
そんなこんなで、施設内を、副大臣の案内で、進んだ。
「着いたぞ。ここだ。」
最後のセキュリティに、解除コードを入力後、扉横に設えたインターフォン越しに、応対する副大臣。それが、終わった所で、心三に向き直る副大臣。
「私が、案内できるのは、ここまでだ。くれぐれも気を付けて。この先は、日本国ではない。そう、警戒しなさい。」
「お疲れ様でした。」
そんな挨拶で、副大臣を見送った。そして、ノックと共に、入室する。
忌士家一行に緊張が、走った。
* * *
次回予告
第4話 説明者達
ご愛読ありがとうございます。
面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。
励みになります。