デブリーフィング(2)
「……以上を以て、今回の戦闘記録は、終了だ。各々方の意見を聞きたい。」
録画を一時停止にする副長だった。待っていたかの様に、名乗り出るペーネル一等武官。
「では、ペーネル、報告しろ。」
起立してから、報告するペーネル一等武官。
「はっ! 俺から言わせれば、こんなもの『子供の喧嘩』、その延長に過ぎない。『才能』に頼っただけの、幼稚な『素人』に過ぎない。『訓練が急務』! それが、俺の評価です。」
「……ペーネル、そう言えば、苦痛耐性訓練は、どうなった。」
「はっ! それは、始めたばかりです。元々の素養が、低い為ほとんど進んでおりません。どうしても、早急な成果が必要な場合、『乱暴』な手段が、必要になります。」
「ペーネル、報告は、明瞭にしろ。『乱暴』な手段とは何だ。」
「はっ! 『前頭葉除去手術』『痛覚中枢除去手術』です。」
「……分かった。今の意見具申は、判断保留とする。自分か、長官の許可なく実施しない事。」
「はっ!」
着席するペーネル一等武官。
「ういうい。では、あたぁしゃから。……心三は、やりおったんだぞ。何と、『現志力』の瞬間発揮量の最大値を、塗り替えたんだぞ。詳しくは、……画面のグラフを参照するんだぞ。」
「あらぁ……相変わらず、凄いですねぇ。」
「……前回の、約2倍か……だが、『限界』を知っておきたい。機器を爆発させずに、計測する方法は、無いのか。プーロリア博士。」
「……そう言えば、心三が、言ってたんだぞ。『現志力』訓練用の道具……それも、片手に収まる程度の物が、欲しい。そうだぞ。」
「分かった。手配する。で、他には無いか。」
「では、あたしから、いいでしょうかぁ。」
「報告しなさい、ボリメエ一等書記官。」
「この惑星には、『北風と太陽』と言う例えが、ありますぅ。要は、冷酷な態度で接すると、相手も態度を硬化させてしまうぅ。よって、今のままでは、逆効果と考えまぁすぅ。」
「つまり、甘やかせと、言う事かね。ボリメエ一等書記官。」
「それは、極論でぇす。が、それくらいで、丁度良いですねぇ。」
反対意見が、出て会議が紛糾する。その時、長官が立ち上がった。
「ボリメエ一等書記官、思う通りにしなさい。そして、実績を出しなさい。」
ようやく、デブリーフィングが、終わった。
* * *
次回予告
第28話 日記(2日目)
ご愛読ありがとうございます。
面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。
励みになります。




