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敵出現

「泰平の眠りを覚ます上喜撰。……ならぬ、敵襲警報か。時間は午前2時18分。警報音が、五月蠅すぎて頭が、痛くなる……」

 ようやく、ベッドから這い出し、リモコンで、証明を点ける。動き易い服に着替えようとした所で、室内の何処にあるのか不明な、スピーカーから声が聞こえた。

「心三、裸になって、『操縦準備室』に入れ!」

「……副長ですか……それなら、鍵がかかっていますよ。さっき確認しま……」

「解除済みだ! さっさと入れ!」

「で、着替えるのではなく、裸になる必要は、何でしょう、副長。」

「説明している時間は無い!」

「副長、着替えではなく、裸になる意味が不明です。僕は、明快で明白で明晰な説明を、求めます。」

 すると、天井と壁の隠しスリットから、出現したマニピュレーター付きのアームによって、着衣を奪い取られ、『操縦準備室』に放り込まれた心三だった。

「成程、拭きつけられたガスが、固まって服になるのか……更に、『紙袋』にしか見えない物を、頭部に被せられたかと思いきや、固まってヘルメットになった。そう言う事か。」

「床に描かれた円の中に入れ。」

 言われた通り、円の中へと無言で足を踏み入れる心三。

「ひょっとしなくても、ここは、『ブラジオウ』の操縦席ですか。しかも『遠隔』の。」

「ようやく、説明ができるな。心三。今、お前は、『ブラジオウ』の『遠隔操縦席』にいる。『天球状全方位画面』により、周囲の状況を確認できる。操縦は、身体で覚えろ。」

「これだけ大慌てなのは、敵……『ガウスレーゼ』が、出たのですね。何処に、『ユニット』を含めた数は、いくらです、副長。」

「南極点だ。敵戦力は、『ナウスレーゼ』1機だけ。ちなみに、『画面』には、『ブラジオウ』の現在位置を映している。」

「すると、わざわざグリーンランドに、『ブラジオウ』を送り込んだのですね。それで、この基地の所在地を、隠蔽できますか、副長。」

「問題ない。『転移装置』を使った。これなら、太陽系の何処にでも、『ブラジオウ』を出現可能だ。さあ、『ナウスレーゼ』に気付かれる前に、間合いを詰めろ。」

「いいえ、折角ですし、ここで『敵』を迎え撃ちます。都合よく『敵』が接近してきました。」

「気を付けろ。お前にとっては、初陣だ。」

 ここに来て、ようやく飛行していた『敵』が、着陸した。彼我の距離、30メートル……


 * * * 



次回予告

第17話 最初の敵~とどめ

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